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柔道部の女子部員が恥ずかしい仕打ちを受ける話

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少子化で公立高校の統廃合が進んでいる。
大原和瑚わこと三木彩織さおりがいた県立F野高校も、隣接するK松市の県立K松東高校と統合された。校舎はK松東高を使うので、実質的にF野高が吸収統合された形だ。

和瑚と彩織はF野高で柔道部に入っていた。新しいK松東高でも柔道部に入部した。
K松東高の柔道部の部員は男子だけだった。2、3年生合わせて10人。男子だけの閉じられた世界にいて、女子との距離の取り方がまるでわからない集団だった。

女子部員2人が初めて練習に参加した日、事件は起こった。
柔道部の部室は、女子が入部したため、カーテンでスペースが区切られた。しかも学校側は、女子部員に配慮して部室を使う時間を男女で分けるように指示した。
そのことが男子部員にはおもしろくなかった。突然やって来た女子に自分たちの場所を奪われたと感じた。
そんなこともあり、男子部員の数人がなかなか部室から出てこなかった。そのため、女子2人は練習に遅れる形になった。
「あいつら、部会で自分たちの練習は別メニューでやりたいと勝手なこと言いやがって、何様だ」
「女子だからって、甘くしてもらえると思ったら大間違いだ」
3年生の男子部員は、口々に不満を言い合った。
「ちょっとシメてやらんか?」
「おう、なめられんようにしてやるか」
男子部員たちの悪だくみを知らずに、和瑚と彩織が道場にやって来た。
「よろしくお願いします!」
「遅い!もう練習時間は始まってるぞ」
「男子がなかなか部室を空けなかったからです」
言い返す言葉がいちいち男子部員の気に障った。女子たちを屈服させないと気が収まらなくなっていた。
練習は準備体操から始まり、受け身、打ち込みへと進んだ。
打ち込みは女子2人で行っていた。和瑚は152㎝、彩織は158㎝と背の高さに違いがあったが、ともに階級は48キロ級だった。
そこに主将の石垣が2人に声をかけた。
「せっかく練習相手が豊富なところに来たんだから、男子を相手にやってみないか?」
去年までいたF野高の柔道部では上級生の男子に稽古をつけてもらっていた。何の疑いもなく「お願いします」と言った。
和瑚と彩織は、3年生の男子と組み合った。
最初は女子の打ち込み技を受けていた男子2人だったが、石垣が「よーし、そのまま乱取りにいけ」と言ったのを合図に突然力をこめて道着をつかんできた。
「え、え、ちょっと待ってください」
和瑚と彩織がとまどっている間もなく、2人は投げられ畳に転がされた。そして、そのまま抑え込み技に入られた。和瑚は袈裟固め、彩織は上四方固め。完全に動きを封じられた。袈裟も上四方も上半身だけ固める技なので、下半身はフリーになる。
石垣が言った。「よし、やれ!」
すると横にいた2年生部員が、和瑚と彩織の道着のズボンを脱がせにかかった。
「何するの!」「やめて!」
抑え込んでいる男子の頭を手で叩こうとしたら、別の部員に腕を押さえられた。2人がどんなに暴れても屈強な男子たちに抑え込まれたらどうにもならない。
和瑚と彩織は、ひもを解かれズボンを脱がされた。
その下にはいていたのは黒のスパッツだった。
「なんだ、色気のないものをはいてるな」
「下着じゃねえのかよ」
男子たちはショーツのような下着を期待していたらしい。
「おい!それも脱がしてしまえ!」
石垣が言った。それを聞いて女子は戦慄した。
スパッツを脱がされたら、その下には何もはいていない。下半身がモロ出しになる。
バタバタと抵抗しようとしたが、抜けられない。それどころか体重がある男子に上に乗られているから息が苦しい。
「早く脱がせろ!」
石垣が叫ぶように言った。
「山田、道場の入り口に鍵を掛けろ!それから尾山、お前のスマホで写真撮っとけ」
男子がスパッツを脱がせにかかった。腰をひねって抵抗するが無駄だった。
あっと言う間にスパッツを下ろされ、和瑚と彩織は、下半身を丸裸にされた。
「ギャー!助けて」「やめて!見ないで」
和瑚と彩織の悲鳴を無視して、男子部員たちは「おお~」「すげえ」と喚声を上げて、女子2人の裸の下半身をガン見した。
和瑚のデルタ形の薄めのアンダーヘアも、彩織のふわっと繁った黒々としたアンダーヘアも、モロ見えだ。
さらに、2人がもがいて動くたびにかわいい割れ目がチラチラ見えて「オマンコ見えた~」と男子たちを歓喜させた。
和瑚も彩織も、大事な部分を見られないように脚をぴったりくっつけるしかなかった。抑え込みから逃れようとして足をバタつかせたら、アソコを見られるだけだ。
そのとき誰かが言った。「全部脱がしちゃう?」
男子部員の性欲は暴走しつつあった。
「オッパイも見てえええ」「こんなチャンスめったにないぜ」
そう言うと男子は、素早く2人の帯を解いて、スルスルと引き抜いた。道着の前はすっかりはだけて白Tシャツが見えた。
「おい脚を押さえとけ。しっかり固めろ」
2人の男子が和瑚と彩織の脚に抱きついてきた。別の男子が両側から腕をとった。
男たちに手足の自由を奪われて、女子2人はなすすべもない。
抑え込みをしていた男子は少しずつ体を移動して、上を脱がせられるようにした。残りの男子が和瑚と彩織の白Tシャツをたくし上げた。
白Tシャツの下はスポーツブラを着けていたが、乱暴にめくり上げられ、2人はオッパイを露わにれた。
和瑚の、まだ幼さを感じさせる円錐形の小さめバストと薄いピンクの乳首。
彩織の動くたびに上下左右にぷるぷる揺れる豊かな乳房と丸みのある乳頭。
男子は、待望のオッパイを間近で見て、大興奮した。
最後は、道着とTシャツとスポブラをまとめて腕から抜きとられ、ついに全裸にされた。
和瑚と彩織は一糸まとわぬ姿で、必死に胸とアソコを隠しながら、10人の男に囲まれた。
2人は、レイプされる!と恐怖に震えた。しかしオール童貞の柔道部員たちは、さらに襲ってくることはしなかった。
女子2人を素っ裸の恥ずかしい姿にして満足しているようだった。
「へへへ、裸を見られた気持ちはどうだ?」「いい体してんな、お前ら」など、いやらしい言葉を投げかけながらへらへら笑いながら見ているだけだった。1人はしっかり和瑚と彩織のヌードをスマホで撮っていた。
和瑚と彩織は屈辱にまみれながら、男たちが見ている中、裸のまま畳に落ちた自分たちの下着や道着をかき集め、急いで身につけると、道場から逃げ去った。

和瑚と彩織は、恥ずかしさと怒りに体を震わせながら、話し合った。
「あいつら絶対に許せない。学校に訴えよう」
「でも写真を撮られてたよ。あれを拡散されたら、生きていけない」
「いや。レイプしてくる根性もない奴らだ。そんなことできるもんか」
「でもどうするの?こんなことが皆に知られたら恥ずかしくて学校に来れないよ」
「まず、顧問に相談しよう。おおっぴらにしないであいつらを処罰してくれるかもしれない」
和瑚と彩織は、柔道部顧問・体育教師の鍛治谷に訴えることにした。

鍛冶谷は体育教員室にいた。
和瑚と彩織は鍛冶谷に、道場で男子部員に受けた恥ずかしい仕打ちを、涙ながらに訴えた。
鍛冶谷はとても驚いて「事実なら、厳正に処分しなければいかん。君らはここで待っていなさい」と言うとパタパタという足音を残して道場に向かった。
20分ほどで、鍛冶谷は戻ってきた。やけに平然とした顔で、女子2人にこう言った。
「柔道部の連中は、何もしていない、『厳しく指導したら、女子が勝手に出て行った』と言っているぞ」
「そんなの嘘です!」「先生、私たちより男子の言うことを信じるというんですか!?」
「しかし、証拠がないだろう。証拠がなかったら、罪を問うことはできん」
「証拠ならあります!あいつら私たちの写真を撮っていました」「今すぐ男子全員のスマホを調べてください!」
「わかったわかった。では写真を撮ったという奴のスマホを調べに行こう」
「柔道部の男子全員のスマホを調べてください。もしかしたらもう共有してるかもしれない」
彩織が言うと、和瑚も言葉をつないだ。
「私たちも行きます。自分たちの目で見て、確認します」
和瑚は、鍛冶谷を信用できなかった。統合前からK松東高で柔道部の顧問をしていた教師だ。F野高から来た自分たちではなく男子部員の側に立とうとしているのではないかと思ったのだ。

道場の畳の上に10台のスマホが並べられた。
男子がロック解除をして、無言でスマホを差し出した。和瑚と彩織は、フォトアルバムをくまなく調べたが、どこにも自分たちの裸写真は見当たらなかった。写真を撮っていた2年のスマホにも残されていなかった。消去したか、既に別の場所に送ったか。
「大原、三木、どうだ何かあったか?」
鍛冶谷は言った。
「何も見つかりません。でもこいつらが私たちにひどいことをしたのは本当です!」「先生、私たちが嘘をついているとでも言うんですか?」
「しかし、証拠がなかったら、むやみに人に罪を着せるわけにはいかんだろう。おい、おまえら。女子に何かしたのか」
「いえ、僕らは何もしてませーん」
こうして、事件はなかったことにされ幕引きをはかられた。
道場を出て校舎に戻るとき、鍛冶谷は言った。
「大原、三木。これ以上騒ぎ立てるとなあ、話に尾ひれがついて変な噂が広がってもっと辛い思いをするかもしれん。まあ、何もなかったんだから静かにしていることだ」
鍛冶谷にそんなひどいことを言われて、和瑚と彩織はいたく傷ついた。
この体育教師は、事件を隠ぺいしようとしているのでは、和瑚の心に疑惑が広がった。

鍛冶谷が言ったことが、現実のことになった。
学校内に、柔道部に入った女子が規則違反をして裸にされて辞めたという噂が広がった。たぶん、柔道部の男子部員の誰かが友達に漏らしたのだろう。
彩織はショックを受けて学校を休んでしまった。
和瑚の胸の中には怒りが再び燃え上がってきた。何事もなかったように部活動している柔道部男子を許すことはできない。なんとかして罰を受けさせたい、と思った。
そんなある日、副担任の藤村が和瑚に話しかけてきた。
藤村は美術教師で30歳半ば。長髪で無精髭のアーティスト然とした外見で一部の女子生徒には気になる存在だった。生徒の指導にあまり熱心でないという評判もある、つかみどころのない男だった。
「大原、変な噂が立っているが、大丈夫か?」
「大丈夫じゃないです。噂は、半分事実です。噂になって広まった以上、真実を明らかにして柔道部を罰してほしいです」
「そうか。でも今となっては難しいかもしれんな」
「柔道部の顧問の鍛冶谷先生に訴えましたが、証拠がないと罰するのは難しいと言われました」
「証拠?そうか。ふふふ」
なぜ笑う?それも意味ありげに…。藤村は何か知っているのか?和瑚はこのチャンスは逃せないと思った。
「藤村先生、何か知ってるんですか」
「いや、何も」
藤村が何かネタをつかんで話しかけてきたのだ、と直感した。
「先生、何か知っているんですね?証拠のことですか?」
「いや、何も」
まだ笑いが口元に残っている。絶対何かを隠している。
「先生、私、何でもします。だから教えてくれませんか?」
「何でも?かい」
「はい、先生が望むことは何でもします。だから…」
藤村から何かを引き出すためには、これしかない。柔道部と顧問の悪事を暴くためなら、体でも何でも使う覚悟だった。
初体験を済ませておいてよかった、と和瑚は思った。1カ月前、F野高校を卒業する先輩に告白して初エッチをした。先輩は東京に行くので付き合えないと言ったが、肉体関係になれば離れてもまた会ったときに恋人になれるかもしれないと思って、お願いして抱いてもらった。
もし処女だったら、こんな思いきったことはできないだろう。
和瑚は、藤村の車でホテルに連れて行かれた。
部屋に入ると、藤村は和瑚に「裸になれ」と言った。言われた通り、服を脱いで裸になった。
藤村は和瑚の体を舐めまわすように観察した。そして「来週から週1回、俺の絵のモデルになれ」と藤村は言った。「大原はまだ少女の体をしている。少女のヌードモデルはなかなかお目にかかれないんでね」
ヌードモデル!?和瑚は想定外の展開にとまどったが、OKするしかない。
そして、藤村は、鍛冶谷と飲みに行ったとき、スマホに保存していた写真を、自慢げに見せてくれたことを明かした。
さらに驚いたことに、藤村は鍛冶谷のスマホのロック解除パスワードまで教えてくれた。酒の席で隣で解除しているのを見て覚えたという。
そして「僕がしてやれるのはここまでだ。あとは自分で探るんだな」と言った。

和瑚は次なる行動に移った。
鍛冶谷の行動をそれとなく探った結果、体育の授業のときはスマホを机の上に置いて出て行くことがわかった。
ある日、和瑚は授業中を狙って誰もいない体育教員室に入った。鍛冶谷のスマホが机の上に置いてあった。
藤村から教えてもらった番号を入れると、本当にロック解除が解けた。
急いでフォトアルバムを探したが、自分たちの写真はない。ラインやメールを開いて、柔道部の男子から写真が送られてきていないか調べたが、そうした痕跡はなかった。藤村が写真を見せてもらったというスマホはこれではないのだろうか?焦りだしたとき、背後に人の気配がした。
振り返ると鍛冶谷が怒りの形相で立っていた。
「何してる、大原!人のスマホを覗き見るのは犯罪だぞ!」一喝されて、和瑚は縮み上がった。
「すみません…」
「すみませんではないだろう。現行犯だ。今すぐ校長室へ行くぞ」
「先生、許してください」
「いやいかん。非行の芽は摘まなければいかん。おまえは停学を覚悟しろ」
「許してください。お願いします。何でもしますから」
「何でもするって、何だ?」
「先生の望むことは何でもします。だから今回は見逃してください」
「何でもって、何をしてくれるんだ、言ってみろ」
「えっと、カラダで許してもらえませんか」
「何だ、もっとわかりやすく言ってみろ」
「私のカラダを好きにしていいです。だから許してください」
「そこまで言うなら仕方がない。それで許してやる。いいかこれはおまえから誘ったことだからな」
藤村とは性交せずに済んだけど、今度はさすがにヤられるだろうと覚悟した。
ただ、思っていたよりもちょっとハードだった。
鍛冶谷は、和瑚を近くの温泉旅館に連れ込み、日曜日の朝から夕方まで和瑚の体を抱きまくった。
和瑚のロリっぽいルックスや体型が好みのようだった。5回も射精に達して、あらゆる体位で和瑚の体を味わい尽くした。
和瑚はセックスの合間に写真のことを聞き出そうとしたが、さすがに鍛冶谷は口を割らなかった。
4回目のセックスが終わったあと勝負に出た。
「だんだんキモチよくなってきちゃった... 先生、また会ってシてもらえますか」
裸で全てをさらけ出しあった男女にはシンパシーが生まれる。相手の女が好意をほのめかして、気を許さない男などいない。
鍛冶谷は、真相を語らないまでも、事件があったことは認める発言をした。和瑚はしっかりその会話を録音した。
和瑚は、藤村と取り引きをしたときも、スマホの盗み見を鍛冶谷に見つかったときも、ボイスレコーダーで録音していた。
和瑚はまだ16歳。教師による淫行案件だ。鍛冶谷は、弱みをネタに生徒に性交を迫ったと認定されるだろう。
藤村は、どうしよう?ヌードモデルを1回くらいしてあげてもいいかな、と和瑚は思った。裸にされてジロジロ見られたとき、少しドキドキしてしまったのだ。

和瑚は証拠を作って教育委員会と警察に告発することを、初めから計画していた。
罪を問うためには証拠が必要というのは、鍛冶谷が言ったことだ。
もう捨て身技しかない、と思ったのだ。和瑚の柔道の得意技は、巴投げであった。

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