勇者日記

ネコ

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第3話

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 ある日、 国王の家紋を持った兵士が各村々に

「我らは、国王の名により遣わされたものである。
 今年使い魔を授かったものは勇者選別の儀に出席すること。これは国王の命令である、出席しなかったもの、年齢を偽ったものは国家反逆罪と見なし連行する、異議は認めない」

と言ってまわった。

まぁ、オレの住んでいる村に着く頃には辺境の地すぎて大分バテてたけどな。

   やっとオレにも勇者になれるチャンスが……

オレは隣でぷかぷか浮かんでる金魚を見やる

   ないな…

「おい、俺を見て明らかにしょげるのはやめろ!言っておくがこれでも上級の使い魔だ。流石に使い魔の見分け方くらいしってるな?」
 
「知ってるに決まってるだろ!確かにお前は、上級種の条件をみごとにクリアしてる、でもな……………はぁ………」

言ってやっては可哀想か

「おいこら」
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ついに勇者選別の儀の日、いざ会場に着いてみると

「…なんだ…これ……」
大分シュールな光景が広がっていたら

例えば
なんか毛の生えてないネズミ(デバハダカネズミに似たなにか)を誇らしげに肩に乗せ威張ってたり、ドレスを纏い、高貴そうな雰囲気を纏った白猫を連れていたり…

 「なあアレン…オレ、ペット自慢の大会に紛れ込んだのか?」

動揺を隠せず、アレンに聞いた。
もしかしたら何処かで道を間違えたのかも知れないし

「いや、現実を見ろ」

「だってさ、他の村の人の使い魔とか滅多にみれないじゃん!
 もっと凄いと思うじゃん!?いや…白猫って逆に凄いのか?なあどう思うアレン?」

「っ…」

ん?

目を閉じ考え混んでたオレはアレンの返事が無いのに異変を感じ辺りを見ると
貴族の何たら家の何たら様たちが数名此方を向いてヒソヒソと…

「あちらの平民が連れている金魚…でしょうか。あの使い魔、本物にお見えになりますか?」

「いいえ、純白だなんて貴族の中でも出てないと聞いていますわ。」

「私もそうと聞き及んでおりますわ。」

「もしかしたら…平民のなかでは“男装”なるものが流行っていると言う噂を聞いたことがありますの、………もしかしてあの方は男性ではなく…」

黙って聞いてたらえらいこと言い始めたぞあいつら…

イライラしてきた…
するとアレンが肩にひれを置き

「wあきら…wwめろ……おまえのっw…身長と童顔は…w、どうしようもww…ないwww…ブッ…はははははっゴホゴホっw」

「爆笑すんな!」

人が気にしてる事を……あとでおぼえとけ
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