15 / 32
第Ⅱ章 sideマリアナ
15
翌日、私は王妃教育をするために邸を離れた。
元平民として育ってきた私にはいろいろ詰め込まないといけないことがあるとかで暫くは王宮に泊ることになった。
お姉様からもカール様の婚約の許可を貰えたし。
ああ、もちろん邸を出る前にしっかりとお父様にお姉様のことは頼んでおいたわ。
お姉様を本館に住まわせることと、アンナではなくもっと明るい気の利いたことを専属侍女にすることをお願いしておいた。
これで、お姉様も少しは明るくなると思うの。折角、綺麗なんですもの。笑ったら、きっとモテると思うの。
私はウキウキ気分で王宮へ向かった。
まず、最初に王様に挨拶をする。私の王妃教育委は王妃様が直接してくださるとのことだったのでその場で王妃様との顔合わせもすませた。王妃様の名前はドロテア様。大きく開いた胸元を大粒のエメラルドが飾っていた。さすがは王妃様。威厳が違う。
次に王宮内の案内もされた。それから、王宮での専属侍女になるシーラ様とミリー様、護衛騎士のガナッシュ様を紹介された。
ミリー様は王妃様の親戚の方で、今回私の為に特別に登城。一時的の私の侍女としていろいろとフォローをすることになっている。
良かった。王妃様もお優しそうな方で。
カール様に会えると思ったけど、カール様は暫く執務で忙しいみたいで折角同じ一つ屋根の下に居るのに会えないのはがっかり。でも、仕方がない。カール様は王子様で忙しいんだから。我儘は言えない。
「ミリー様、シーラ様、ガナッシュ様。これからよろしくお願いいたします」
私はこれからお世話になるので当然と思っておじきをした。すると、なぜか戸惑うような気配を頭上から感じた。
コホンッ。とミリー様が咳払いをした。私は頭を上げて三人を見る。
「マリアナ様、私たち三人にはあなたに仕える身。どうぞ、呼び捨てにしてください」
「ですが、私はみなさんよりも年下ですし」
「年齢を考慮されることは決して悪いことではありません。けれど、貴族社会では年齢よりもまず身分です。上の者が下の者に頭を下げたり、ましてや使用人に敬称を付けるなどもっての外です」
「ですが、私は教わる身です」
私の言葉にミリー様はため息をついた。なぜかその姿が私と会話をしている時にお姉様が時折見せるため息と被って見えた。
「マリアナ様を指導されるのは王妃様であって、私たちではありません」
「まぁ、そうですが。身分で人を判断するのは、私は好きではありません。年配の方はやはり敬うべきだとも思いますし」
「お里が知れる」
「あ、あの」
ミリー様が小さい声で何か呟いたみたいだけど、私の耳には届かなかった。問いかけなおす私にミリー様は笑顔を見せてくれる。
「マリアナ様のお考えは分かりました。王妃教育は明日からになります。今日は、お疲れでしょうからどうぞ、ゆっくりとお休みくださいませ」
「あ、はい」
良かった。私の言ったこと、分かってくれたんだ。
意見をするなんて生意気かなって思ったけど。身分が全てではないし、そういうのは間違っていると思う。下位の貴族の方でも年配の方は敬われるべきものだもの。
悲しいことにお姉様や先ほどのミリー様たちのことも含めて、身分が全てだと考えている貴族が大半。
私は平民だったから、貴族に無理を言われて困っている店員や。貴族に暴力を振るわれている人を見たことがある。
きっと、身分が全てだと、自分は特別なんだと思っている貴族が、私が王妃になることで少しでも減ればいいと思う。
「よし!明日から頑張ろう」
私は気合を入れて。今日の所は言われた通り明日に備えて休むことにした。
元平民として育ってきた私にはいろいろ詰め込まないといけないことがあるとかで暫くは王宮に泊ることになった。
お姉様からもカール様の婚約の許可を貰えたし。
ああ、もちろん邸を出る前にしっかりとお父様にお姉様のことは頼んでおいたわ。
お姉様を本館に住まわせることと、アンナではなくもっと明るい気の利いたことを専属侍女にすることをお願いしておいた。
これで、お姉様も少しは明るくなると思うの。折角、綺麗なんですもの。笑ったら、きっとモテると思うの。
私はウキウキ気分で王宮へ向かった。
まず、最初に王様に挨拶をする。私の王妃教育委は王妃様が直接してくださるとのことだったのでその場で王妃様との顔合わせもすませた。王妃様の名前はドロテア様。大きく開いた胸元を大粒のエメラルドが飾っていた。さすがは王妃様。威厳が違う。
次に王宮内の案内もされた。それから、王宮での専属侍女になるシーラ様とミリー様、護衛騎士のガナッシュ様を紹介された。
ミリー様は王妃様の親戚の方で、今回私の為に特別に登城。一時的の私の侍女としていろいろとフォローをすることになっている。
良かった。王妃様もお優しそうな方で。
カール様に会えると思ったけど、カール様は暫く執務で忙しいみたいで折角同じ一つ屋根の下に居るのに会えないのはがっかり。でも、仕方がない。カール様は王子様で忙しいんだから。我儘は言えない。
「ミリー様、シーラ様、ガナッシュ様。これからよろしくお願いいたします」
私はこれからお世話になるので当然と思っておじきをした。すると、なぜか戸惑うような気配を頭上から感じた。
コホンッ。とミリー様が咳払いをした。私は頭を上げて三人を見る。
「マリアナ様、私たち三人にはあなたに仕える身。どうぞ、呼び捨てにしてください」
「ですが、私はみなさんよりも年下ですし」
「年齢を考慮されることは決して悪いことではありません。けれど、貴族社会では年齢よりもまず身分です。上の者が下の者に頭を下げたり、ましてや使用人に敬称を付けるなどもっての外です」
「ですが、私は教わる身です」
私の言葉にミリー様はため息をついた。なぜかその姿が私と会話をしている時にお姉様が時折見せるため息と被って見えた。
「マリアナ様を指導されるのは王妃様であって、私たちではありません」
「まぁ、そうですが。身分で人を判断するのは、私は好きではありません。年配の方はやはり敬うべきだとも思いますし」
「お里が知れる」
「あ、あの」
ミリー様が小さい声で何か呟いたみたいだけど、私の耳には届かなかった。問いかけなおす私にミリー様は笑顔を見せてくれる。
「マリアナ様のお考えは分かりました。王妃教育は明日からになります。今日は、お疲れでしょうからどうぞ、ゆっくりとお休みくださいませ」
「あ、はい」
良かった。私の言ったこと、分かってくれたんだ。
意見をするなんて生意気かなって思ったけど。身分が全てではないし、そういうのは間違っていると思う。下位の貴族の方でも年配の方は敬われるべきものだもの。
悲しいことにお姉様や先ほどのミリー様たちのことも含めて、身分が全てだと考えている貴族が大半。
私は平民だったから、貴族に無理を言われて困っている店員や。貴族に暴力を振るわれている人を見たことがある。
きっと、身分が全てだと、自分は特別なんだと思っている貴族が、私が王妃になることで少しでも減ればいいと思う。
「よし!明日から頑張ろう」
私は気合を入れて。今日の所は言われた通り明日に備えて休むことにした。
あなたにおすすめの小説
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
婚約破棄を申し入れたのは、父です ― 王子様、あなたの企みはお見通しです!
みかぼう。
恋愛
公爵令嬢クラリッサ・エインズワースは、王太子ルーファスの婚約者。
幼い日に「共に国を守ろう」と誓い合ったはずの彼は、
いま、別の令嬢マリアンヌに微笑んでいた。
そして――年末の舞踏会の夜。
「――この婚約、我らエインズワース家の名において、破棄させていただきます!」
エインズワース公爵が力強く宣言した瞬間、
王国の均衡は揺らぎ始める。
誇りを捨てず、誠実を貫く娘。
政の闇に挑む父。
陰謀を暴かんと手を伸ばす宰相の子。
そして――再び立ち上がる若き王女。
――沈黙は逃げではなく、力の証。
公爵令嬢の誇りが、王国の未来を変える。
――荘厳で静謐な政略ロマンス。
(本作品は小説家になろう、カクヨムにも掲載中です)
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。
処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!
秦江湖
ファンタジー
皇妃エリアーナは、夫である皇帝アランと、たった一人の親友イザベラの策略により、無実の罪で処刑される。
民衆に罵られ、アランの冷酷な目とイザベラの嘲笑を「始まりの景色」として目に焼き付けながら絶命した彼女は、しかし、処刑の記憶を持ったまま三年前の過去に回帰する。
「おまえたちは許さない」
二度目の人生。
エリアーナの目的はただ一つ、自分を陥れた二人への完璧な復讐。
彼女はまず、アラン(皇太子)からの婚約内示を拒絶。そして、アラン最大の政敵である「北の冷血公爵」ルシアン・ヴァレリウスに接触する。
1周目で得た「未来の知識」を対価に、エリアーナはルシアンに持ちかける。
「貴方様には帝国の覇権を。わたくしには復讐の舞台を。そのための『契約婚約』を――」
憎悪を糧に生きる皇妃と、氷の瞳を持つ公爵。
二人の偽りの婚約の行く末は……
【完結】王都に咲く黒薔薇、断罪は静かに舞う
なみゆき
ファンタジー
名門薬草家の伯爵令嬢エリスは、姉の陰謀により冤罪で断罪され、地獄の収容所へ送られる。 火灼の刑に耐えながらも薬草の知識で生き延び、誇りを失わず再誕を果たす。
3年後、整形と記録抹消を経て“外交商人ロゼ”として王都に舞い戻り、裏では「黒薔薇商会」を設立。
かつて自分を陥れた者たち
――元婚約者、姉、王族、貴族――に、静かに、美しく、冷酷な裁きを下していく。
これは、冤罪や迫害により追い詰められた弱者を守り、誇り高く王都を裂く断罪の物語。
【本編は完結していますが、番外編を投稿していきます(>ω<)】
*お読みくださりありがとうございます。
ブクマや評価くださった方、大変励みになります。ありがとうございますm(_ _)m