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第1章
15.メロディから招待されたお茶会
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「ごきげんよう、ミラノ公爵令嬢」
「ごきげんよう、モーガン侯爵令嬢」
アイルに部屋を追い出された翌日、私はメロディに招待されたお茶会に出席していた。
正直、嫌な予感しかしない。
招待された他の令嬢の様子を見るにあまりいい雰囲気のお茶会だとは言えない。
「私ね、ミラノ公爵令嬢と前からお話したいと思っていたんですよ」
嘘ばかり。
私の席はメロディの隣。
この場で身分が一番高いのは公爵令嬢である私だ。その為、ポストである彼女の横に席が用意されているのは当然だかもしれないけど、そこに悪意を感じるのは敵意を隠そうともしない彼女の態度のせいだろう。
「だって、あの王女殿下と仲がよろしんですもの」
「何でも専属侍女になるほど仲がよろしいとか」
冗談でしょう。あんなのと同類扱いされたくもないんだけど。まぁ、彼女たちも本心ではない。
王女殿下の友人=専属侍女という図式を馬鹿にしたいだけのだ。
「斬新アイディアですわよね。お友達とずっと一緒にいる為にわざわざ専属侍女になさるなんて」
「専属侍女になって何をなさっているんですか?端女に交じって同じ仕事をしていらっしゃるんですか?」
ほら、来た。
「でも公女である方に端女の仕事ができるとは思いませんわ。まさか、公女ともあろう方が端女に教えを乞うような真似、できるはずもありませんし」
そう言ってくすりと令嬢が笑う。
メロディを初め、他の令嬢も扇子で口元を隠しているけど醜く歪んだ目元は隠しきれていない。それに先ほどからクスクスと笑う声が聞こえる。
不愉快なお茶会ね。分かっていたけど。
「当然ですわ。光栄なことに私は王女殿下に気に入っていただきました。公爵である父もそのことを大層喜んでおりましたわ。貴族の子息令嬢が負う最大の義務は家を栄えさせるために有力な方と縁を結ぶこと。みなさんもそうですわよね」
暗に家の為に王族との繋がりも持てない無能だと私は彼女たちを断じた。
「ああ、私の仕事でしたわね。私は王女殿下の命令で異例にも専属侍女となりました。そんな私が端女の仕事をするはずがないでしょう。私の仕事は王女殿下の話相手ですわ」
「そうなんですの。それを聞いて安心しましたわ。ミラノ公爵令嬢は人に取り入るのが上手いですわね」
「仰る意味が分かりませんわ」
「王女殿下だけではなくバルトロマイ伯爵令息とも仲が良さげでしたわね。この前、父と一緒に登城した時に楽し気に王宮の廊下を歩いているのを見ましたわ。ミラノ公爵令嬢にとって王宮は我が家と同じですの?」
メロディは私が殿方に媚を売っているはしたない令嬢であると、そして王族でもないのに我が物顔で王宮内をうろついている厚かましい女だと言ってきた。
彼女は攻撃の手を緩めるつもりはないようだ。
「ストーカーのように影から伯爵令息の後を付け回すどこかの気持ち悪い令嬢もどうかと思いますよ」
「何ですって!」
「私は誰もあなただとは言っておりませわ。それとも心当たりが終わりで?」
最後に「くすり」と笑えば彼女は顔を真っ赤にして黙ってしまった。それは肯定と同じ。
「あら、メロディ様はどなたか好いた方がいらっしゃいますの?」
貴族の令嬢の怖いところは結託して私を貶めようとしていたかと思うと、旗色が悪くなればすぐに踵を返す。
「後を付け回すなんて随分、情熱的なのね」
そう言って私をクスクス笑っていた彼女たちは今度、メロディをクスクスと笑い出した。
メロディは反論せず顔を真っ赤にして俯き耐えていた。
自業自得ね。
「ごきげんよう、モーガン侯爵令嬢」
アイルに部屋を追い出された翌日、私はメロディに招待されたお茶会に出席していた。
正直、嫌な予感しかしない。
招待された他の令嬢の様子を見るにあまりいい雰囲気のお茶会だとは言えない。
「私ね、ミラノ公爵令嬢と前からお話したいと思っていたんですよ」
嘘ばかり。
私の席はメロディの隣。
この場で身分が一番高いのは公爵令嬢である私だ。その為、ポストである彼女の横に席が用意されているのは当然だかもしれないけど、そこに悪意を感じるのは敵意を隠そうともしない彼女の態度のせいだろう。
「だって、あの王女殿下と仲がよろしんですもの」
「何でも専属侍女になるほど仲がよろしいとか」
冗談でしょう。あんなのと同類扱いされたくもないんだけど。まぁ、彼女たちも本心ではない。
王女殿下の友人=専属侍女という図式を馬鹿にしたいだけのだ。
「斬新アイディアですわよね。お友達とずっと一緒にいる為にわざわざ専属侍女になさるなんて」
「専属侍女になって何をなさっているんですか?端女に交じって同じ仕事をしていらっしゃるんですか?」
ほら、来た。
「でも公女である方に端女の仕事ができるとは思いませんわ。まさか、公女ともあろう方が端女に教えを乞うような真似、できるはずもありませんし」
そう言ってくすりと令嬢が笑う。
メロディを初め、他の令嬢も扇子で口元を隠しているけど醜く歪んだ目元は隠しきれていない。それに先ほどからクスクスと笑う声が聞こえる。
不愉快なお茶会ね。分かっていたけど。
「当然ですわ。光栄なことに私は王女殿下に気に入っていただきました。公爵である父もそのことを大層喜んでおりましたわ。貴族の子息令嬢が負う最大の義務は家を栄えさせるために有力な方と縁を結ぶこと。みなさんもそうですわよね」
暗に家の為に王族との繋がりも持てない無能だと私は彼女たちを断じた。
「ああ、私の仕事でしたわね。私は王女殿下の命令で異例にも専属侍女となりました。そんな私が端女の仕事をするはずがないでしょう。私の仕事は王女殿下の話相手ですわ」
「そうなんですの。それを聞いて安心しましたわ。ミラノ公爵令嬢は人に取り入るのが上手いですわね」
「仰る意味が分かりませんわ」
「王女殿下だけではなくバルトロマイ伯爵令息とも仲が良さげでしたわね。この前、父と一緒に登城した時に楽し気に王宮の廊下を歩いているのを見ましたわ。ミラノ公爵令嬢にとって王宮は我が家と同じですの?」
メロディは私が殿方に媚を売っているはしたない令嬢であると、そして王族でもないのに我が物顔で王宮内をうろついている厚かましい女だと言ってきた。
彼女は攻撃の手を緩めるつもりはないようだ。
「ストーカーのように影から伯爵令息の後を付け回すどこかの気持ち悪い令嬢もどうかと思いますよ」
「何ですって!」
「私は誰もあなただとは言っておりませわ。それとも心当たりが終わりで?」
最後に「くすり」と笑えば彼女は顔を真っ赤にして黙ってしまった。それは肯定と同じ。
「あら、メロディ様はどなたか好いた方がいらっしゃいますの?」
貴族の令嬢の怖いところは結託して私を貶めようとしていたかと思うと、旗色が悪くなればすぐに踵を返す。
「後を付け回すなんて随分、情熱的なのね」
そう言って私をクスクス笑っていた彼女たちは今度、メロディをクスクスと笑い出した。
メロディは反論せず顔を真っ赤にして俯き耐えていた。
自業自得ね。
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