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第1章
21.窮鼠猫を噛む
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私はデビュー前に何度もお茶会を開き、いろんな令嬢を招待した。
みんな、私が作った果実酒を喜んでくれた。さりげなく使っているのはアディソン子爵家の果実だと宣伝。そうすることでアディソン子爵家から感謝の言葉が贈られたし、そこの令嬢メリンダとは仲良くなった。
もちろん、アイルからドレスを贈られたことも嫌味がない程度に自慢。ただ、ドレスがドレスなので私が王女殿下を貶めるためにデマを流したと思われないために嫌だったけどアイルもお茶会に招待した。
仲直りの名目で。彼女が私にドレスを贈ったこと、必ずデビュタントで着ることを念押しされていることは他の令嬢の前で言質を取ってある。
その合間にアシュベルからメロディが療養目的で領地に引っ込んだこと、私が内々で処理できるようにしてくれたことに彼女の家族が感謝していたことを伝えられた。
アシュベルからも大切な幼馴染を守れたのは私のおかげだと再度、感謝された。
これでアシュベルとモーガン侯爵家に借りができた。縁もできた。何かあったら助けてもらおう。彼らがどれだけ役に立つか分からないが。
アディソン子爵家とも親しくなれて下級貴族の情報も手に入りやすくなったし、取り敢えずは一安心。油断はできないけど。
そうこうしている間に社交界デビュー当日だ。
ドレスが地味だから化粧を派手にしすぎると合わなくなるので化粧も大人しめにしてもらった。髪は茶髪に染めた。
仕上がった私の姿を見て父は残念な顔をしていた。
「何も髪まで染めなくても」
「お茶会では元の色で出席していますし、王女殿下の前でしか茶髪にしていないので大丈夫ですよ」
それにアシュベルやカーディルはアイルが私に茶髪を命じていることも知っているし二人も今回の社交界に出ることは聞いている。
「行きますよ」
父は不満をため息一つで押し込めて私のエスコートをした。
◇◇◇
お茶会で散々、王女殿下のドレスを自慢していたので私がどんなドレスを着てくるかみんな期待に満ちている。
「ごきげんよう、みなさん」
「ご、ごきげんよう。あの、そのドレス、素敵ですわね」
公爵令嬢の私に不躾な言葉はかけられない。加えて、王女殿下が用意したと予め言われているので下手なことを言えば不敬罪に当たる。
お茶会に招待して親しくなった人に真っ先に声をかけてみるとみんな戸惑った顔をしている。何を言ったらいいのか分からないのだろう。
それに髪も茶髪に染めている。
「レイファ様、王女殿下の贈られたドレスを着てくると伺っていましたが。それに髪の色はどうされたんですか?」
私の次に地位の高い侯爵令嬢であるエステルに助けを求めるようにみんなが視線を向けた。
無視もできないので仕方がなくエステルが聞いて来た。
「ええ、“必ず”と言われたので着てきました」
「えっ?」
「それが?」と全員の心の声が聞こえたけど私は気づかないふりをした。
「髪は金よりも茶色が似合うから茶色にするようにと王女殿下が。何度か染粉を頂いたこともあって、王女殿下のお手を煩わせるわけにはいかないでしょう。ですから王女殿下にお会いになる時は茶髪に染めているの」
アイルを招待したお茶会でも私は髪を染めているし、その理由を聞かれた時はアイルが積極的に説明していた。今、私を取り囲んでいる令嬢はアイルを招待した時にはいなかったので驚いているようだが。
「ミキちゃん、私が贈ったドレスを着てくれたのね」
ナイスタイミングね、アイル。初めてあなたを褒めてあげたくなったわ。
因みに名前はアイルが間違えて私の名前を覚え、訂正をお願いしたけどいつも間違えるのと伝えてある。周囲は残念な子を見るような目でアイルを見ていたけど当の本人が気づいないので何の問題もない。
「王女殿下、このような素敵なドレスを贈ってくださりありがとうございます。髪も王女殿下のアドバイスを受け入れ茶髪に染めていますの。似合いますか?」
「ええっ!とても似合うわ。あなたはそこそこ美人だからあまり派手なのは似合わないと思って少しだけ地味なのを選んだの。やっぱり私の目に狂いはなかったわね」
腰に手を当てて胸を張るアイルが着ているドレスはピンクのリボンとバラの飾り、白いレースがふんだんに使われている華やかなものだった。
当然だけど周囲との温度差が開いていく。
“親友だ”と公言している相手の名前も正しく覚えられず、“必ず着ろ”と命令に近いメッセージカードつきで贈られて来たドレスは公爵令嬢がデビュタントで着るようなドレスではない。
貧乏な下級貴族よりも劣るドレスを着させて、髪さえも平民にありふれた茶髪に変えさせる。
周囲は思うだろう。
何て横暴な王女だと。
そのせいで社交界デビューを台無しにされたレイファは哀れだと。
「王女殿下、王女殿下のドレスはとても華やかで素敵ですね」
私が褒めるとアイルは嬉しそうに自慢する。それが周囲の反感を買っているとも知らずに。
「お父様とお母様が用意してくださったの。私には華やかなものが似合うと」
「‥‥‥そうですか」
言葉のチョイスが最悪だよ、アイル。
これだけの敵意に囲まれて気づかないなんてある意味天才ね。
「私も気に入っているのね。可愛いドレスよね」
「ええ。王女殿下の為だけに誂えられたドレスだと一目で分かるほど素敵なドレスです。王女殿下にしか似合いませんわ」
「もうぅ。前から言っているけど名前で呼んでって何度も言ってるじゃない」
ぷくりと頬を含ませるアイルは何も知らない人から見たら可愛い。さすがはヒロインね。
「私は公爵令嬢です。そのような恐れ多いことできませんわ」
言外に“親しくなりたくない”と言っている。もちろん、アイルに通じないのを承知で。
「身分何て関係ないっていつも言っているじゃない。ミキちゃんは相変わらず真面目だなぁ」
「自分は華やかなドレスを着ておいて、レイファ様にはあのようなドレスを着させるなんてあんまりですわ」
「そんな人と親しくなりたくないと思うのは当然ですわね」
「いくら王女殿下でも横暴ですわ」
「皆さん、殿下の前です。口を慎まれた方がよろしいかと」
能天気に返すアイルに聞かれないように後ろの令嬢たちが不満を口にする。いつ聞かれてもおかしくはないのですぐにエステルが諫めた。
「私も父がドレスを用意しようとしてくれていたのですが、発注前に王女殿下からドレスが贈られてきて」
「ミキちゃんのお父様はどんなドレスを用意する予定だったの?」
「青いドレスにダイヤが散りばめられたドレスですわ。体のラインが出るマーメイドタイプの。デビュタントですから華やかな物を、と。父がいろいろ気を回してくれていたみたいで」
決して公爵家にお金がなかったわけではないと周囲に知らせる。あくまで王女殿下がドレスを贈ってきたから着るしかなかったのだと。ここまで固めれば大丈夫ね。後はこの社交界、アイルが勝手に自滅する。
事情を知っている貴族が噂を広めたとしてもわざわざ王や王妃の前でその話はしない。彼らがアイルを溺愛しているのは周知の事実だから。下手に動けば自分たちが不敬罪で身を滅ぼすことになる。誰だって保身が大事よね。
「そうなんだ。間に合って良かったね。ミキちゃんのお父様はミキちゃんのこと、全然分かってない。ミキちゃんにそんな華やかなドレス、似合わないのに。そうだ!今度から私がドレスを用意してあげようか」
ざわりと聞き耳を立てていた貴族がうごめく。
「いいえ、王女殿下。王女殿下の手を煩わせるわけにはいきません。それに国税は正しく使われるべきです」
「私のプレゼント、要らないの?」
悲し気に言うアイルに私は苦笑する。
「王女殿下の気遣いを無碍にするような発言をお許しください。私は光栄にも王女殿下から友人と言っていただける身。その私が王女殿下から施しを貰う存在にはなりたくないのです。友人であるのなら対等でいたいと思います。それに特別な時に頂けるプレゼントだからこそ嬉しいのです」
「そっか。誕生日プレゼントが嬉しいのと同じ感じね。分かったわ」
周囲からほっとする空気が伝わった。私が強欲な人間だったら欲望のままにアイルに強請り、王女に甘い王が許して国が傾く可能性だってある。大げさかもしれないけど国を動かす重鎮にとって何が国を傾けるか分からないのだ。影響力のある王族の言葉に右往左往するのは仕方がないこと。
期せずして私が良識のある人間だと周囲に思われることに成功した。
「ご理解いただき、ありがとうございます」
アイル、格下のネズミでもね度を越せば相手が猫だろうがライオンだろうが噛みつくこともあるのよ。あなたもいい加減、身をもって知ってもいいと思うの。
みんな、私が作った果実酒を喜んでくれた。さりげなく使っているのはアディソン子爵家の果実だと宣伝。そうすることでアディソン子爵家から感謝の言葉が贈られたし、そこの令嬢メリンダとは仲良くなった。
もちろん、アイルからドレスを贈られたことも嫌味がない程度に自慢。ただ、ドレスがドレスなので私が王女殿下を貶めるためにデマを流したと思われないために嫌だったけどアイルもお茶会に招待した。
仲直りの名目で。彼女が私にドレスを贈ったこと、必ずデビュタントで着ることを念押しされていることは他の令嬢の前で言質を取ってある。
その合間にアシュベルからメロディが療養目的で領地に引っ込んだこと、私が内々で処理できるようにしてくれたことに彼女の家族が感謝していたことを伝えられた。
アシュベルからも大切な幼馴染を守れたのは私のおかげだと再度、感謝された。
これでアシュベルとモーガン侯爵家に借りができた。縁もできた。何かあったら助けてもらおう。彼らがどれだけ役に立つか分からないが。
アディソン子爵家とも親しくなれて下級貴族の情報も手に入りやすくなったし、取り敢えずは一安心。油断はできないけど。
そうこうしている間に社交界デビュー当日だ。
ドレスが地味だから化粧を派手にしすぎると合わなくなるので化粧も大人しめにしてもらった。髪は茶髪に染めた。
仕上がった私の姿を見て父は残念な顔をしていた。
「何も髪まで染めなくても」
「お茶会では元の色で出席していますし、王女殿下の前でしか茶髪にしていないので大丈夫ですよ」
それにアシュベルやカーディルはアイルが私に茶髪を命じていることも知っているし二人も今回の社交界に出ることは聞いている。
「行きますよ」
父は不満をため息一つで押し込めて私のエスコートをした。
◇◇◇
お茶会で散々、王女殿下のドレスを自慢していたので私がどんなドレスを着てくるかみんな期待に満ちている。
「ごきげんよう、みなさん」
「ご、ごきげんよう。あの、そのドレス、素敵ですわね」
公爵令嬢の私に不躾な言葉はかけられない。加えて、王女殿下が用意したと予め言われているので下手なことを言えば不敬罪に当たる。
お茶会に招待して親しくなった人に真っ先に声をかけてみるとみんな戸惑った顔をしている。何を言ったらいいのか分からないのだろう。
それに髪も茶髪に染めている。
「レイファ様、王女殿下の贈られたドレスを着てくると伺っていましたが。それに髪の色はどうされたんですか?」
私の次に地位の高い侯爵令嬢であるエステルに助けを求めるようにみんなが視線を向けた。
無視もできないので仕方がなくエステルが聞いて来た。
「ええ、“必ず”と言われたので着てきました」
「えっ?」
「それが?」と全員の心の声が聞こえたけど私は気づかないふりをした。
「髪は金よりも茶色が似合うから茶色にするようにと王女殿下が。何度か染粉を頂いたこともあって、王女殿下のお手を煩わせるわけにはいかないでしょう。ですから王女殿下にお会いになる時は茶髪に染めているの」
アイルを招待したお茶会でも私は髪を染めているし、その理由を聞かれた時はアイルが積極的に説明していた。今、私を取り囲んでいる令嬢はアイルを招待した時にはいなかったので驚いているようだが。
「ミキちゃん、私が贈ったドレスを着てくれたのね」
ナイスタイミングね、アイル。初めてあなたを褒めてあげたくなったわ。
因みに名前はアイルが間違えて私の名前を覚え、訂正をお願いしたけどいつも間違えるのと伝えてある。周囲は残念な子を見るような目でアイルを見ていたけど当の本人が気づいないので何の問題もない。
「王女殿下、このような素敵なドレスを贈ってくださりありがとうございます。髪も王女殿下のアドバイスを受け入れ茶髪に染めていますの。似合いますか?」
「ええっ!とても似合うわ。あなたはそこそこ美人だからあまり派手なのは似合わないと思って少しだけ地味なのを選んだの。やっぱり私の目に狂いはなかったわね」
腰に手を当てて胸を張るアイルが着ているドレスはピンクのリボンとバラの飾り、白いレースがふんだんに使われている華やかなものだった。
当然だけど周囲との温度差が開いていく。
“親友だ”と公言している相手の名前も正しく覚えられず、“必ず着ろ”と命令に近いメッセージカードつきで贈られて来たドレスは公爵令嬢がデビュタントで着るようなドレスではない。
貧乏な下級貴族よりも劣るドレスを着させて、髪さえも平民にありふれた茶髪に変えさせる。
周囲は思うだろう。
何て横暴な王女だと。
そのせいで社交界デビューを台無しにされたレイファは哀れだと。
「王女殿下、王女殿下のドレスはとても華やかで素敵ですね」
私が褒めるとアイルは嬉しそうに自慢する。それが周囲の反感を買っているとも知らずに。
「お父様とお母様が用意してくださったの。私には華やかなものが似合うと」
「‥‥‥そうですか」
言葉のチョイスが最悪だよ、アイル。
これだけの敵意に囲まれて気づかないなんてある意味天才ね。
「私も気に入っているのね。可愛いドレスよね」
「ええ。王女殿下の為だけに誂えられたドレスだと一目で分かるほど素敵なドレスです。王女殿下にしか似合いませんわ」
「もうぅ。前から言っているけど名前で呼んでって何度も言ってるじゃない」
ぷくりと頬を含ませるアイルは何も知らない人から見たら可愛い。さすがはヒロインね。
「私は公爵令嬢です。そのような恐れ多いことできませんわ」
言外に“親しくなりたくない”と言っている。もちろん、アイルに通じないのを承知で。
「身分何て関係ないっていつも言っているじゃない。ミキちゃんは相変わらず真面目だなぁ」
「自分は華やかなドレスを着ておいて、レイファ様にはあのようなドレスを着させるなんてあんまりですわ」
「そんな人と親しくなりたくないと思うのは当然ですわね」
「いくら王女殿下でも横暴ですわ」
「皆さん、殿下の前です。口を慎まれた方がよろしいかと」
能天気に返すアイルに聞かれないように後ろの令嬢たちが不満を口にする。いつ聞かれてもおかしくはないのですぐにエステルが諫めた。
「私も父がドレスを用意しようとしてくれていたのですが、発注前に王女殿下からドレスが贈られてきて」
「ミキちゃんのお父様はどんなドレスを用意する予定だったの?」
「青いドレスにダイヤが散りばめられたドレスですわ。体のラインが出るマーメイドタイプの。デビュタントですから華やかな物を、と。父がいろいろ気を回してくれていたみたいで」
決して公爵家にお金がなかったわけではないと周囲に知らせる。あくまで王女殿下がドレスを贈ってきたから着るしかなかったのだと。ここまで固めれば大丈夫ね。後はこの社交界、アイルが勝手に自滅する。
事情を知っている貴族が噂を広めたとしてもわざわざ王や王妃の前でその話はしない。彼らがアイルを溺愛しているのは周知の事実だから。下手に動けば自分たちが不敬罪で身を滅ぼすことになる。誰だって保身が大事よね。
「そうなんだ。間に合って良かったね。ミキちゃんのお父様はミキちゃんのこと、全然分かってない。ミキちゃんにそんな華やかなドレス、似合わないのに。そうだ!今度から私がドレスを用意してあげようか」
ざわりと聞き耳を立てていた貴族がうごめく。
「いいえ、王女殿下。王女殿下の手を煩わせるわけにはいきません。それに国税は正しく使われるべきです」
「私のプレゼント、要らないの?」
悲し気に言うアイルに私は苦笑する。
「王女殿下の気遣いを無碍にするような発言をお許しください。私は光栄にも王女殿下から友人と言っていただける身。その私が王女殿下から施しを貰う存在にはなりたくないのです。友人であるのなら対等でいたいと思います。それに特別な時に頂けるプレゼントだからこそ嬉しいのです」
「そっか。誕生日プレゼントが嬉しいのと同じ感じね。分かったわ」
周囲からほっとする空気が伝わった。私が強欲な人間だったら欲望のままにアイルに強請り、王女に甘い王が許して国が傾く可能性だってある。大げさかもしれないけど国を動かす重鎮にとって何が国を傾けるか分からないのだ。影響力のある王族の言葉に右往左往するのは仕方がないこと。
期せずして私が良識のある人間だと周囲に思われることに成功した。
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アイル、格下のネズミでもね度を越せば相手が猫だろうがライオンだろうが噛みつくこともあるのよ。あなたもいい加減、身をもって知ってもいいと思うの。
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