歪(いびつ)な月

神崎真紅

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本当の友達

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 凛と彼が別れたのに、仲良しグループは一緒って変でしょう?
 つまり、凛はそのグループにはいられない。そういう事。
 でも、友達を辞めた訳じゃないのに、突然挨拶すらしなくなったらしい。目を合わせもしないとか。
 なーんだ。
 友達って、そんな程度だったの。

 凛じゃなくて彼の方を選んだって事でしょう。そんなの友達ごっこって言うんだよ。

 その少し前に、凛と彼と別れてからだけれど、香織に謝りたい、と凛が言った。
 結局、香織の事だってあの彼が勝手にやっていた事で、凛は何一つ知らなかった。大概クズってのはどこまでいってもクズでしかないんだね。

 香織とちゃんと話したら、出るわ出るわ凛の元カレの悪行の数々。お陰様で凛と香織は元サヤに収まったようです。
 
 今の凛に、学校での友達はあまり重要ではないのだろう。変化なく仲良くしてくれる子も幾人かはいるらしいけれど。もしかしたら次の彼氏になるのかも知れない子もいたりして。

 凛と香織は一度離れてまた戻った。お互いにやっぱり一緒にいて楽しいらしい。何より気を遣わなくていいのが凛にとっては何より嬉しいこと。
 
 それでも凛の左手首は、リストカットの傷痕が治ってはまた増え、増えてはまた治るの繰り返しでボロボロだ。そんな傷を見たら大抵ドン引きするのに、香織は何も気にしない。

 こころの医療センターの主治医は、凛の症状に頭を抱えている。薬を足したり変えたりして様子を見るしかないのだろう。
 でも最近の凛は少しだけ明るくなった。
   まだまだ不安定でどうなるか分からなくて怖いけれど、何とか笑っていられるようになった。

 凛は全ての迷いが吹っ切れたかのように、時間を作っては香織と遊びに出掛ける。
 それでいいんじゃない?
 高校生なんだから、いっぱい遊べばいい。

 今は歌い手のライブに出かけたり、やる事が突飛だとも思うけれど、誘ってくれるのは香織なのだ。

 誤解が誤解を産んで壊してしまうところだった友情を、信じて待っていてくれた友情だけは、二度と壊れる事はないと信じたいものです。
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