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7、火吐山
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「私はまっっったく納得しておりませぬが、トウヤ様の命に背くこともできず、こんちくしょう覚えてやがれでございます」
ザミドはイチ王女に聞かれぬよう、小声でトウヤとヨミ王子に言った。
「どうかトウヤ様ご無事で。殿下、トウヤ様に何かあれば殿下を殺しますし、よもやふらちな行いなどするようなら、八つ裂きのうえ犬の餌にいたします」
「好きにするがいい。こちらとてイチに何かあれば同じだ」
ヨミ王子とザミドは笑みをうかべていたが、目はいっさい笑っていない。
(ザミド、イチ様をよくお守りするように)
ザミドは深く頭を下げた。
そしてトウヤはヨミ王子とともに、王がいるという火吐山に急ぎ向かうこととなった。
馬車を乗り継ぎ、火吐山の麓までは順調に進んだ。そこからはただひたすら歩く。
トウヤにはヨミ王子に聞きたいことがたくさんある。
人里から離れ周囲の目を気遣う必要がなくなると、背中の荷物から外にでて、ヨミ王子と対話をこころみる。だがヨミ王子はトウヤを無視し、もくもくと歩き続ける。
何をどうしても相手をしてもらえず、暇をもてあましたトウヤは鳥に話しかけてみた。情報収集をしたかっただけなのだが、数十羽が上空から舞い降りヨミ王子の肩や頭に一斉にとまった。空からの急襲にヨミ王子は、派手につんのめった。
「何をいったい!!」
叫ぶヨミ王子にトウヤはさっそく指文字をつくる。
(ああ、お声がだせるのですね! わたしのように声をだせない事情でもあるのかと)
ほがらかに微笑んでも王子は顔をしかめるだけだった。トウヤは王子に違和感を感じ、えいっと反動をつけ肩までのぼった。
「やめ、」
トウヤはヨミ王子の首元に触れる。
体温が高い。
王子はちょろちょろと動きまわるトウヤを捕まえると、頼むからじっとしていろ、と低く吠えた。
「もう少し行くと休める場所がある。火吐山は危険なのだ。それまで大人しく……」
言い終わらないうちに、先ほどの鳥の群れがざっと降りてきた。王子はとっさに身を低くする。一群が飛び立ってしまうと、王子は呆然とした。
王子は「勘弁してくれ」と、空に叫ぶ。トウヤをさらった鳥たちが飛んでいった方向に向かって、走り出すほかなかった。
ザミドはイチ王女に聞かれぬよう、小声でトウヤとヨミ王子に言った。
「どうかトウヤ様ご無事で。殿下、トウヤ様に何かあれば殿下を殺しますし、よもやふらちな行いなどするようなら、八つ裂きのうえ犬の餌にいたします」
「好きにするがいい。こちらとてイチに何かあれば同じだ」
ヨミ王子とザミドは笑みをうかべていたが、目はいっさい笑っていない。
(ザミド、イチ様をよくお守りするように)
ザミドは深く頭を下げた。
そしてトウヤはヨミ王子とともに、王がいるという火吐山に急ぎ向かうこととなった。
馬車を乗り継ぎ、火吐山の麓までは順調に進んだ。そこからはただひたすら歩く。
トウヤにはヨミ王子に聞きたいことがたくさんある。
人里から離れ周囲の目を気遣う必要がなくなると、背中の荷物から外にでて、ヨミ王子と対話をこころみる。だがヨミ王子はトウヤを無視し、もくもくと歩き続ける。
何をどうしても相手をしてもらえず、暇をもてあましたトウヤは鳥に話しかけてみた。情報収集をしたかっただけなのだが、数十羽が上空から舞い降りヨミ王子の肩や頭に一斉にとまった。空からの急襲にヨミ王子は、派手につんのめった。
「何をいったい!!」
叫ぶヨミ王子にトウヤはさっそく指文字をつくる。
(ああ、お声がだせるのですね! わたしのように声をだせない事情でもあるのかと)
ほがらかに微笑んでも王子は顔をしかめるだけだった。トウヤは王子に違和感を感じ、えいっと反動をつけ肩までのぼった。
「やめ、」
トウヤはヨミ王子の首元に触れる。
体温が高い。
王子はちょろちょろと動きまわるトウヤを捕まえると、頼むからじっとしていろ、と低く吠えた。
「もう少し行くと休める場所がある。火吐山は危険なのだ。それまで大人しく……」
言い終わらないうちに、先ほどの鳥の群れがざっと降りてきた。王子はとっさに身を低くする。一群が飛び立ってしまうと、王子は呆然とした。
王子は「勘弁してくれ」と、空に叫ぶ。トウヤをさらった鳥たちが飛んでいった方向に向かって、走り出すほかなかった。
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