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4 NTRれた僕は愛する夫にチン嗅ぎしながら許しを請う♂
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しおりを挟む「おかえり! 出張お疲れさま、りっちゃん」
「っ、…ただいま……」
出張を終え新幹線で東京へ戻ってきたのが19時半。そのまま会社に寄らず直帰扱いにして貰い、最寄り駅で新開と別れた。新開は僕に付いて来たいと何度も申し出てきたが固辞した。過ちのことは、ユキと二人で話すべきだと思ったからだ。
新開に全ての責任を負わせる気はない。僕は嘘も下手だし、ユキに秘密を作って平然としていられる自信もない。不貞を犯してしまった事実は消せないが、それでもせめて、愛する人には誠実でありたい。
昨夜の出来事を記憶している範囲で洗いざらい話す決意をしたものの、なかなか自宅へ足を向けられず、無意味に遠回りして歩いて帰ってきてしまった。事前に伝えていた帰宅時間より3時間も遅い。ユキに不審に思われるかと思ったが、ユキは僕に何も聞かず、優しく迎え入れてくれる。
三日ぶりに見るキラキラしたユキの笑顔を目の当たりにして、早くも足が竦んでしまいそうだ……
「どうしたの? 顔色が悪いよ。大丈夫? 慣れない場所で体調崩したかな…」
「し……心配してくれてありがとう。でも大丈夫、少し疲れているだけだ」
「りっちゃん、無理しちゃ駄目だよ。開発部はあんまり出張の機会ないし、それに他人とずっと一緒だったから、りっちゃんの場合は気疲れもあるかもしれないよ?」
「そう、だな……」
「どう? 新開とはうまくやれた?」
脱いだコートを受け取ってくれながら少し首を傾げて、優しい笑顔で問いかけてくれるユキ。
やめてくれ……そんな眩しい笑顔を貰う資格、僕には無いんだ。
立ち尽くしたまま唇が、指先が震える。どう切り出していいか分からない。知らず俯き、視線が泳いでしまう。目が合わせられない。
もしかしたら今夜、僕は……
心から愛する人を失ってしまうかもしれない……
怖い。言葉が、声がうまく出せない。
「りっちゃん?」
「……ゆ、き……」
「うん?」
「──────せ」
「せ?」
「セックス……して、しまった………新開、と」
「……え?」
静まり返ったリビングが、やけにひんやりと冷たく感じる。
背筋をぞわぞわと嫌な悪寒が通り過ぎてゆく。もう震えは指先や唇だけに留まらない。
わななく喉から、絞り出すように声を出す。
「ユキ……ごめん…っ……ごめんなさい……」
「……それってつまり、不倫したってこと……?」
「そ、挿入にまで至った、と思う……最中のことは、よ……酔っていて、記憶が……」
「りっちゃん、お酒飲んだの? 俺以外とお酒飲んじゃ駄目だって俺、言ったよね?」
「ま、間違え、て………すまな……ッ」
「本当に記憶、ないんだね?」
「な、い……」
「そう……」
もっと詳しく話そうと思っていたのに、伝えるべきことの半分も言葉が出てこない。最後の方は声も体もがたがた震えてしまって、情けないがどうにもならなかった。
泣いたら駄目だ……今、僕はユキを傷つけているんだ。僕が全部悪いのに、泣くのは卑怯だ。
滲む涙が流れそうになるのを堪えながら、恐る恐るユキの顔を見上げる。
ユキは……ゾッとするくらい冷たい表情で虚空を見つめながら「チッ」と舌打ちした。
ユキらしからぬ行動に、思わずビク、と肩を震わせてしまう。
「はぁ。やっぱりああいう手合いには、ピアスくらいじゃ牽制にならないか……」
「……ゅ、き……?」
「───うん。大丈夫だよ、りっちゃん! 俺、ちゃんと分かってるよ。りっちゃんの心は、俺だけのものだよね?」
「ぇ……?」
さっきの一瞬の表情が夢だったかのように、ユキの表情はいつもの優しい笑顔に戻っていた。
ユキの口調はあまりにあっけらかんとしていて、僕の説明がうまく伝わっていないのかと戸惑ってしまう。
「え、違うの? りっちゃんが好きなのは俺じゃない?」
「ちっ、違わないッ! 僕が好きなのはたったひとり、君だけだっ!」
「ふふ。良かったあ。新開に心変わりしたなんて言われたらどうしようかと思った!」
あはは、なんて普通に笑顔を返されて、どうして良いか分からない。
何故怒らないんだ?
僕は不倫したんだぞ? ユキは絶対に傷ついているはずだ。なのに……
悲しい気持ちもわかないくらい、もう僕のことなんかどうでも良いと思っているの、か……?
そこまで思い至り、さぁ…っと血の気が引いていく。怖い。たったひとりの大切な人に嫌われてしまったんだ、僕は。
我慢していた涙がついにぽろ、と頬を伝ってしまう。
「……ゃ、だ……ッ!…っ嫌、だッ!!」
「えっ? ど、どうしたのりっちゃん?」
「ごめ、ごめんなさ、ごめんなさいっ、ひぐ、す、捨て、ないでぇ……っ!」
嫌だ。やっぱり耐えられない……!
身勝手でも、やっぱり一緒に居たい。罰ならちゃんと、受けるから……僕にはユキしか居ないのに……!
みっともなくユキの胸に抱きついてしまう。ユキの居ない世界なんて無理だ。生きられない。捨てられたくない。どうしたら捨てないでいてくれる?
がたがたと震えながら、捨てられない方法を必死に考える。
そんな僕の背中に逡巡していたユキの手がゆっくりと回される。そうして抱きしめたまま、温かく大きな掌で、ポン、ポンとあやすように背中を叩いてくれた。
「泣かないで…りっちゃん。大丈夫。俺、怒ってないよ。りっちゃんが酔うと記憶なくすことも、快楽に抗えないことも、ちゃんと分かってる。俺がそういう風にりっちゃんの体、作り替えちゃったから。間違いは誰にだってあるよ。まぁ、俺以外との飲酒は、本当にもうやめて欲しいけどね……」
「の、まないっ!もう、絶対に…っ!」
「うん。約束だよ?」
「ゆき、ぼ、僕のこと、捨てない……?」
「どうして? 捨てないよ! 捨てる訳ない。 りっちゃんは一生、俺だけのりっちゃんだよ。りっちゃんは俺のたったひとりの愛するお嫁さんなんだから…♡」
「うぐ…っ、ゆきぃ……っ!」
僕を安心させようとしてくれているのか、両手で頬を挟んで、今にも唇が触れてしまいそうなくらいの至近距離で、とろけるような優しい笑顔で僕の目を見つめてくれるユキ。涙の膜が視界を揺らめかせる。あぁ、僕は本当にずるくて嫌な奴だ。傷ついているはずのユキに慰めさせるなんて……
「罰、を───」
「うん?」
「君の望む罰を、与えてほし、い……」
「罰?」
「君を裏切ってしまった僕に、ふさわしい罰を…」
「罰、か。そうだなぁ……じゃぁ、」
俺たちが愛し合ってるとこ、新開に見て貰おっか♡
耳元で囁くように言われた言葉に、僕のおなかの奥がズクン♡と疼いた。
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