異世界は呪いと共に!

もるひね

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Phase3 真の力の目覚め的な何か!

お城へようこそ!②

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 それが聞こえた時には、既に身を投げていた。
 出迎えたのは、茜空。
 綺麗だ──と思うより、高い──という感情が咲いた。
 眼下には、着地を決めて硬直する黒檀の怪物。
 砕け散ることもなく、そこにいた。どうやら新たに生えた両腕を使い、猫のように、全身で衝撃を吸収したのだろう。元々の硬さもあるだろうが、この高さから落ちて無事であるのは僥倖。

 逃がすワケにはいかない。
 ジャマダハルを模す藍鉄の剣に力を込め、城壁を蹴り、更に加速する。
 このまま落ちれば、俺の体は粉々に飛び散るだろう。着地体制も取らず、ただ獲物を狩る為だけに、命綱無しでダイブした。
 空気を感じ取ったのか、黒檀の鎧が頭上を仰ぐ。その周りには、幾人かの団員が剣を構えていた。
 彼らはさぞ驚嘆しただろう。遥か上空から、頭を真下にし、落下する人間の姿に。

「はぁぁぁぁぁあああああ!」

 咆えた。
 恐怖を打ち消す為ではない。そんな物、魔法を発動した時点で消えている。
 ただ、存在を知らしめる為に。
 絶叫した。
 その声は、風を裂く音に掻き消されて聞こえない。それでも尚叫び、獲物に剣を向け、タイミングを見計らって壁を蹴った。

 衝撃が襲う。
 渾身の力を込め、呪いの剣を敵へ突き刺した。幾何か緩和されたとはいえ、強大な位置エネルギーがかかった体は衝撃に悲鳴をあげる。右腕は歪に変形し、左腕は肘から吹き飛び、足は木っ端みじん。ついでに呼吸が止まる。
 それでも構うものか、今更この身に未練などない。
 死にたくはないが、死んでもいい。
 矛盾を抱えながら、地獄へと飛び込んだ。
 激痛に耐えながら目を見開くと、敵に馬乗りする格好でマウントを取っていた。剣は深々と敵の胸へ突き刺さり、緑色の血液を撒き散らしている。更なる傷を広げようと、「割れろ」と念じた瞬間──不意に、細胞が蠕動した。
 敵が生やした両腕が、俺の両脇腹へ爪を立てる。服と肌を貫通し、内臓にまで到達した感触──直後、それらが引き摺りだされた。

「ミチヲオシエテエエエエ!」

 赤と緑にまみれながら、怪物は叫ぶ。
 聞いてはいけない、考えてはいけない。
 結局、やるかやられるか。殺すか殺されるか、二つに一つなんだ。

「死ねえええええ!」

 痛みが霞む程の祝福の海に抱えられながら、内に潜む暴力衝動に身を委ねた。
 二又の剣先を、何度も刺した。何度も何度も何度も。黒檀の鎧がズタズタになり、同様に俺の体もズタズタにされていく。内臓、血管、骨、筋肉。気絶してもおかしくない程に体内をぐちゃぐちゃに乱されながら、安らぎと寒気の波に苛々しながら、ただひたすら剣を刺した。

 いつか、こんな光景を幻視していた。
 誰かを傷付けながら、自分も傷付けられている光景。

 振り払うように、突き刺した。真っ先に頭を潰しても良い。だが、それではあまりにも呆気なさすぎる。暴虐を尽くす快楽を享受したいと、ただそれだけの為に身を差し出した。
 死縛者の鎧がグロテスクに歪み、鼻を摘まみたくなるほどに芳醇な香りが纏わりつく。シュールストレミングなんか比ではない程に香ばしい、死んだ人間の香りだ。
 それを堪能しながら、滅多刺しにする。

 ──俺だ! お前を殺すのはこの俺だ! ズタズタに! 引き千切って! 踏み潰してやる!
 心が叫んだ。
 ──響を助ける為だ! 響を助ける為だ! こういう風に! こういう風に! お前も! お前も! 傷付けるなら壊す! 壊してやる! ああ気分が良い! 気分が良い! ああっ! 気分が良い!

 歓喜を込めて、ひしゃげた腕を振るった。
 シエル、お前の言う通りだ。
 俺はただ、大暴れがしたいんだ。
 楽園なんて、とっくに辿り着いていた。
 ゾンビに許されるのは、戦場しかない。
 死人に口なし。黙って与えられた任務をこなすだけ。それの範囲内で、やりたいようにやるだけだ。人間を壊すことには慣れた。揺れた者を破壊することに、躊躇いなんてない。
 平気なんだ。
 心の支えが確かにあるから。
 ただ一滴でも。

「オシエテヨオオオオオ!」

 安らぎの祝福に逆らう俺を心配するかのように、死縛者の両腕が頭へと伸び、包み込むように、脳漿をぶちまけようとする。避けるのは間に合わないし、不可能だった。ならば、殺す。
 敵より早く振り下ろした剣は、その首元を挟み込んだ。

舌斬雀の匣アンザムカイト!」

 早口に呪文を紡ぐと、割れた剣から光が迸る。それは死縛者の首、その黒檀の鎧を貫通し──何かを捉えた。
 21グラム。
 途端、敵の動きが目に見えて鈍る。酷く、時がゆっくりと進行した気がした。
 手中には、燦然と輝く、世にも美しい光。
 漆黒に染まりながらも、それに反攻するかのように一筋の赤が燃えている光。
 醜く、不快で、綺麗で、残忍で、高潔で、傲慢な──魂と呼ぶべきもの。
 それがいま、この手に握られているという実感が、頭に脳内麻薬を溢れさせた。

 ──ああっ! ああっ! ああっ! ああっ! これだ! これだ! 壊したい! 壊したい! 俺が! この手で! 俺が! 俺が!

 命の輝き。とても美しい、たった一つの想い。
 咲いたなら散らなければ。散り際の刹那を幻視すると、再びの快感が全身を震えさせる。それに耐えながら終末の言霊を紡ぐその時──声を聞いた。

≪みちを、おしえてください≫

 とても澄んだ、おそらく、女性の声だった。
 それは悲哀の感情に埋もれ、触れれば壊れてしまうほどに繊細な声音。
 途端に流れ込む誰かの記憶──ひとりぼっち。世界に私だけ。何もしたくない。生きていたくない。死にたい。死にたい死にたい死にたい死にたい……死にたい。死んだのに、どうして生きてるの。何もしたくないのに、どうして生きなきゃいけないの。死にたい。死にたい。

 思念となって伝わるそれは、転生への呪詛。
 新手の精神汚染だと判断し、頬へ爪を立てられていることを知覚しながら、情報の奔流を受け流して唱えた。

「点火!」

 途端、鋏となった剣は閉じる。
 死縛者の首を、魂ごと握りつぶして。

「あはははははははははは!」

 嬉しくて嬉しくて、声をあげて笑った。
 他者を冒涜する快楽が、全身を痙攣させる。断ち切られた首から緑の噴水が湧き上がり、火照った体に降り注いだ。
 竜の血だ。
 それを浴びた者は不死身になる。
 そして、黄金を守るために怪物となる。

「ははははは……!」

 いつの日か、英雄に殺される運命でも。
 ああ、そうか。だからノーレンはあの時、ティアに忠告したんだな──と脈絡もなく思った。黄金には、死に至る呪いがかけられているから。シグルズがいないこの世界に、呪いを解く方法などない。

「あははははは……」

 正義という名の建前の中、矛盾を秘めたまま。
 それでも──当たり前の日常を、見つめられるのなら。

≪ありがとう≫
「は……?」

 声が聞こえた……気がした。
 空気を伝うものではない、別のどこか──まるで脳に、直接語り掛けるほどに透き通った声だった。死縛者が発声したのかと目を向けるが、いつかのように起き上がる気配はない。それどころか、泡立つように消滅していっている。では、どこの誰が。

≪みちをおしえてくれて、ありがとう≫

 撫でるように、心を震わせる。
 瞬間、赤い残滓が一つ輝き──そして弾けた。

≪あなたがいてくれて、ありがとう≫

 優しい風が吹いたかと思うと、それっきり、声は聞こえなくなる。
 誰なんだ、どうして感謝するんだ、罪人である俺なんかに──倦怠感と無力感がこみ上げてくる頃、呪いの剣は消失した。
 一人残された俺は、浮かぶ疑問に解を見出すことも出来ず、泣いた。
 ドーパミンでさえ消すことのできない、気の遠くなるほどの痛みに耐えるよう、ただ啼いた。
 気が付けば、顔中が涙で濡れるほどに喚いていた。

「良くやったぞ天炎者、我等だけでは取り逃がす所だった」
「怪我が酷いわ、すぐに回復魔術を掛けるわね。いくら天炎者だからって無茶しすぎよ」
「後は我等に任せろ。今は眠っていたほうがいい」

 わらわらと、何人かの団員が顔を覗き込んだ。城を包囲していた者たちだろう。
 見られたくなくて、蹲った。
 醜さを。汚さを。邪悪さを。本性を。その全てを見られ──子供のように泣くことしか出来ない、自分自身が恥ずかしかった。

「ほら、体を横にして。腹部が一番ぐちゃぐちゃね……意識を保っているのが不思議だわ」

 無理矢理、しかし優しく押し倒され、夕焼け空を仰ぎ見る。その片隅には押し倒した張本人の真剣な顔が、影を落としながらもハッキリと映った。
 見られることが怖くて、目が合うことが怖くて、腕で隠そうとした。だが右腕は重く、左腕は感覚が無い。伸びろ、生えろ、と思考する気力もなく、されるがままだった。
 ふと、後頭部に柔らかな感触があることに思い当たる。確かな温もりを感じ、顔を背けた。
 酷く惨めだ。
 何も出来ないくせに。
 半端な覚悟しかないくせに。
 それでも戦場を求めた結果が、これか。

「意識を喪失させるわね。安心して、目が覚める頃には元通りよ」

 強引に安心させるような、甘い誘惑。
 直後に光が閉ざされ、視界に火花が散る──千分の一秒。あの声の正体に、気付いてしまった。
 誰でもない、ずっとそこにいた。そこにあった存在だ。
 闇夜に浮かぶ、無数の星々。
 漆黒に呑まれながらも抗った、一つの明星。
 照らす光が、心の声が、虚弱な伽藍洞に突き刺さる。
 理解出来ないから、破壊する。
 理解出来ないから、手を差し伸べる。
 どちらが善で、どちらが悪か。
 そんなこと、誰にも分かる筈がない。
 この地獄で生きていく限り、躊躇いなど命取りだ。
 敵は倒す。何者だろうと。
 俺がやったことは正しいのだと、何度も言い聞かせる。
 それが強さの糧になると信じて。
 ただ黙った。
 これで君は、良かったのかな。
 みちへ旅立った、名も知らぬ転移者は。


 ★ ★ ★


「ふっ、やけにボロボロじゃないか天炎者」
「あ……あらあらあらあらあらあら」
「うわぁ……これは酷い」
「起こしちゃいけませんよ、オニキス班の方々」
「そりゃ心得てるとも。だが、団長からこう言われているんでね……存分に可愛がれって。勇気と無謀を履き違えた愚か者を」
「ですわ!」
「ねー!」
「揺れたら誰が責任を取るの?」
「もちろんオレが。誰かを犠牲にし、より多くを救うのが、オレ達の全てだからな」
「捻くれ者ね。何もかもを救えると豪語していた過去のあなたは、どこに置き去りにされたのかしら」
「なっ……聞き捨てなりませんわ!」
「そうだよ! オニキスにだって考えがあって──」
「いい。そうだ、オレは捻くれ者だが? 戦争神経症ではないんだ、何も問題ないだろう」
「あなたを引き抜いた団長の判断は、間違いだったと思うわ。訳知り顔で理解したつもりになっている、捻くれた子供」
「!」
「!」
「二人ともよせ、今は任務中だ。ほら……指揮官殿のお出ましだぞ」
「フリーデ……」
「我らの目的は達成されたな、引き上げるぞ! 負傷者は……そこの天炎者のみ、か」
「叩き起こして帰りましょう。オレはもう疲れてしまいましたよ」
「あ、あのねオニキス……疲れてるなら、マッサージしてあげよっか?」
「抜け駆けは許しませんわ! そんなこと言って、跨るつもりなのはお見通しですわ!」
「そんなことないもん!」
「認めませんわ!」
「黙れ! 上官の会話に割り込むな! オニキス、貴様の教育はどうなっている!? その豚どもを黙らせろ!」
「ひっ!? は、はい!」
「すみません……!」
「申し訳ありませんわ……」
「フリーデ、彼は今すぐに動かせる状態じゃない。小休止が必要よ」
「休んでいる暇など無い、すぐに帰還せねばならん。馬に括り付けてでも運べ、その程度で死にはしない」
「そりゃいい、中々にスリリングだことで。オレが縛ってやりますよ」
「そんな、無理よ……! 普通なら死んでておかしくない損傷よ!? 天炎者が無敵なんかじゃないことくらい、あなたたちなら知ってて当然でしょう!? 馬に縛るなんてしたら、衝撃で中身が零れてしまうわ!」
「嫌だと言うのなら、私が直々に起こしてやろう。知っているぞ、コイツは殴れば目を覚ます。既に実践済みだ……そら、差し出せ」
「駄目よそんなこと! 損傷が増えれば、それだけ治癒が遅くなる! いくらお傍役とはいえ、無茶が許されると思っているの!?」
「立場を考えるのは貴様のほうだ。警告しておこう、貴様の発言には挑発的意図が散見され、今後の任務遂行に支障をきたす恐れがある。報告が増えるのは嫌だろう?」
「戦場で人が死ぬのは何もおかしくないわね。それで? 私を売国奴として捕らえるつもり?」
「同じ釜の飯を食った仲だ、貴様ならとうに考え付く筈だが?」
「切り捨てるのかしら? 随分と温情に厚いわね」
「もういいでしょう。ここは大人しく、小休止を取りませんか? それに、盗賊だっているかもしれないんだ、一塊でいては包囲殲滅されてしまう」
「地下に潜伏していたシックザール盗賊団は切り捨てた。他にはもういない」
「そりゃ残念。ですが念の為、周辺の警戒をしておきますよ」
「殊勝なことだな。行け!」
「は! そうだ、なあ貴様……その男がこのままで困るのはオレ達だ。全てを見捨ててでも戦う精神を鍛えなければ、今までの犠牲が全くの無駄になる。俺はそれが許せない……異世界よりの侵略者が、俺は許せない。行くぞ、君たち」
「待ってよオニキス!」
「お待ち下さいオニキス様!」

「これで良かったの、フリーデ?」
「そうだろう……と、私は信じている。歩む道がどんなに暗くとも、この先に光があるのだ」
「陛下の御体が危うい、こんな時に……」
「雪雲に覆われた……だが雪解けは近い。コソコソと謀を企む輩は気に食わないがな」
「その時、この子はどうなるのかしらね。この国で生まれたわけでも、育ったわけでもないのに」
「だからこそ鍛えねばならない。第三の予言、それに値する者であるのなら」
「ユリカと同じ国に生まれたのよ、戦争なんて知らない子に重すぎるわ」
「時は待たない、過ぎ去り枯れていく。ただ生きる術を教えるだけだ」
「そんなの横暴よ……」
「それでもやらねば、先達に顔向けが出来ない。口先だけで生きていけるほど、この世界は甘くないからな。死にもの狂いで戦ってもらわなければ」
「でも、時間稼ぎしてあげたじゃない。何だかんだで優しいわね、フリーデは」
「勘違いするな、本当に死なれては困るからだ。兄様を手に入れる為にこいつは使える」
「素直じゃないわね……」
「本音だ。利用価値があるから使い、無いなら処分する。それだけだ」
「それが現実なのかしら……どれだけの人間が、この子を信じてあげられるのかな」
「少なくとも、私は今のコイツを信用出来ない。敵を倒して涙を流すなど、ただの異常者だ」
「それは本音?」
「そうだ。貴様は何を言ってるんだ?」
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