英雄のなり方

渡辺

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一章 

知らない天井

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 どうも皆さん、こんにちは。石黒翔太です。皆さんは起きる時、目を開ける派?それとも閉じながら起きる派?俺は目を閉じながら二度寝する派

 という訳で先程の出来事はきっと夢なのだろう。だって俺は今ベットにいる。いつも使ってるベットよりふかふかで布団も肌触りが良いが、シュレディンガーの猫のように目を開けて確認しない限り、このベットは俺のベットの可能性と違うベットの可能性がある。つまり、目を開けるという行為は異世界に来たことを確定させる出来事に他ならない。俺は異世界に行きたくない、なのでささやかな抵抗で二度寝を決行する。ていうかこのベットヤバい超肌触り良くてキモチィ………💤

「起きてください救世主様、もう朝ですよ」

 あっれ?なんかすっげぇ~、可愛い声が聞こえる。はて、俺に朝起こしにくる可愛い幼馴染でもいたのだろうか?それともまだ夢の世界にいるのだろうか?なーんてな、流石に夢では無いのは確かだろう。よって、可愛い幼馴染がいたという事が事実だ。というがそれ以外認めん!

 しかしだ。その可愛い幼馴染だが、いつになったら本格的に起こしにくるのだろうか、俺は馬乗りになられる準備も布団を引き剥がされる準備も出来ている!さぁ来い!

「…………」

 どうやら、俺の可愛い幼馴染はシャイなようだ。仕方がない、ではこちらから仕掛けよう。

「………ネル」

 返事!起きているが起きたくない状態での返事だ。この場合、本気で寝てるわけではないので起こしやすさのハードルが下がるのだ!何なら普通にムカつく場合もある。ていうかムカつく。

 そんな適当な事を考えていると突然陽光が差し込んできた。カーテンか窓かを開けたのだろう。目を瞑っていてもくるこの眩しさ、忌々しい!!

「ほら、もう太陽が昇っていますよ」

 流石にこれ以上は誤魔化せないだろう、覚悟を決めて起きるか。

「………知らない天井だ」

 はいぃ!めっちゃ言ってみたかったセリフ第13位!祖父母の家行った時いつも言ってる、何なら自分家でも言ってるまである。どこでも良いやん………

 まぁ、それはさておき。異世界に来たのは事実のようだ。俺の天井はこんなに高くないしシャンデリアもない、ベットも3人くらい余裕で寝れるサイズでもない。そして部屋もこんな中世ヨーロッパ風の小洒落た感じゃない。よってほぼ異世界と確定しても良いだろう。

「あの、救世主様?」

 おっと、起き上がって周りをキョロキョロと観察してたらヒロインに不審がられてしまった。失敬、ていうかヒロイン、マジ可愛いな。青い瞳に少し癖のついた金髪、無邪気さと天真爛漫さを感じられる笑顔。うん!100点満点!

「ああ、ごめん。ここがどこか分からなくてな」

 俺はそう言ってヒロインに「説明よろぴく✨」の視線を送る。まずは情報集めない事には始まらないからな。ていうか、こうなった以上諦めて異世界で生きていくしかないだろう。なんとか交渉によって、元の世界に戻りたいが何はともあれ情報が先だな。

「あ、そうですよね。ここはアルタリア王国、王都アルタリアのアルタリア宮殿の貴賓室です」

 ん?まぁ、どこか聞いたのは俺だけど名称だけ言われても分からん。ていうか全部にアルタリアつくやん。

 だが、まだ続きがあったらしくヒロインはこの国の文化独特のお辞儀を綺麗な所作で行った。この国、最初に一回転してからお辞儀するんやね………。

「そして私はリリア・アルタリア・フォルベア、この国の第一王女です。以後お見知り置きを救世主様」

 そう一礼してからドヤ顔のヒロインはとても可愛いと思いますハイ。





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