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第37話 だったらすべて奪う
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「自分で商品を使ったり、他社の商品を同条件で使用した場合の使い心地や耐久性を比較はしてみたりはしましたか?」
物腰やわらかい穏やかな口調なのに熱量がしっかりと伝わってくるしゃべりかた。
しかも和泉は痛いところを突いてくるから腹立たしい。
もちろん自社の商品は自分でも使って使用感や耐久性などを確かめてはいる。
昔は他社の商品を同条件で使用した場合の使い心地や耐久性だって比較していた。
でも他社の商品は自腹購入。
商品比較はカタログにだって写真つきて紹介されている。
お客さんにだってカタログに書いてあるくらいの説明しか求めてこないし、わざわざ自分でやる必要性を感じなくなっていったというのが正直なところ。
身をもって経験してだんだんとやらなくなっていったことを蒸し返されるとか、本当に気分が悪い。
しかも
「俺はただ、大好きな川崎先輩に潰れてほしくない。それだけです」
なんて真っ直ぐな瞳で言うんだから始末が悪い。
しつこくて鬱陶しいヤツにはかかわらないのがいちばん。
「あのさ、私は誰の指図も受けない。だからもう、とにかくもうかかわらないで」
意地悪く吐き捨て、あらためてアクセルを踏もうとした麻衣に和泉は静かに言った。
「だったら川崎先輩と契約している営業先を俺がすべて奪います」
「…は?」
「そうすれば俺の取引先になるわけだから、川崎先輩には関係ないですよね?」
「ちょ、ちょっと待って。宮瀬…くん、自分が何を言ってるかわかってるの?」
「わかってますよ。ちょうどバディも組ませてもらっていますし、社内の規定には違反しますがクビになるってわけでもない。この機会に根こそぎ奪わせてもらいます」
和泉は怖い声でそう言った。
物腰やわらかい穏やかな口調なのに熱量がしっかりと伝わってくるしゃべりかた。
しかも和泉は痛いところを突いてくるから腹立たしい。
もちろん自社の商品は自分でも使って使用感や耐久性などを確かめてはいる。
昔は他社の商品を同条件で使用した場合の使い心地や耐久性だって比較していた。
でも他社の商品は自腹購入。
商品比較はカタログにだって写真つきて紹介されている。
お客さんにだってカタログに書いてあるくらいの説明しか求めてこないし、わざわざ自分でやる必要性を感じなくなっていったというのが正直なところ。
身をもって経験してだんだんとやらなくなっていったことを蒸し返されるとか、本当に気分が悪い。
しかも
「俺はただ、大好きな川崎先輩に潰れてほしくない。それだけです」
なんて真っ直ぐな瞳で言うんだから始末が悪い。
しつこくて鬱陶しいヤツにはかかわらないのがいちばん。
「あのさ、私は誰の指図も受けない。だからもう、とにかくもうかかわらないで」
意地悪く吐き捨て、あらためてアクセルを踏もうとした麻衣に和泉は静かに言った。
「だったら川崎先輩と契約している営業先を俺がすべて奪います」
「…は?」
「そうすれば俺の取引先になるわけだから、川崎先輩には関係ないですよね?」
「ちょ、ちょっと待って。宮瀬…くん、自分が何を言ってるかわかってるの?」
「わかってますよ。ちょうどバディも組ませてもらっていますし、社内の規定には違反しますがクビになるってわけでもない。この機会に根こそぎ奪わせてもらいます」
和泉は怖い声でそう言った。
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