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第26話 札束の配布
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「未来から来たお陰で必ず勝つレースだってわかっているんだから、俺だって手持ちのお金はぜんぶ賭けたい。だけどこのレース、まだちょっと先なんだよ」
残念そうに玖音。
「え?いつなんです?」
「1989年11月12日の開催」
「うわぁ…。まだまだ先ですね…」
グンと高まった期待が一気に踏み潰されたみたいな感覚に陥った。
そして一瞬、自分が夢の大富豪にでもなった気になっていたことに気づく。
危ない、危ない。
妄想の中で札束を配ってたわ…。
「すごい妄想したな?」
玖音にフ…っと嗤われ、ぜんぶ声に出ていたことを知って赤面。
「でも400万円くらいじゃあ人に札束は配れないよねぇ?」
言われてさらに小さくなった美羽を
「札束、配ってみたいよね」
悪い表情を浮かべて玖音が煽った。
「…え?」
「俺も札束を配ったことはないけど、帯が付いたやつを5つくらいポン…って置かれたことあってさ。あれは素直に気持ちよかったよね」
「お、おおっと、ここにきて過去…じゃないや、未来自慢ですか?」
「なんだよ、未来自慢って」
「だって私たちは未来から来たわけだから、過去の話じゃないですよね?」
「…ややこしいな」
難しい表情を浮かべる玖音に美羽は溜め息をついてぼやく。
「私たちはなぜか、そういうややこしい状況に巻き込まれているんですよ。はぁ~、帰りたい。そりゃあ玖音みたいに札束を5つも目にしたことはない貧乏生活だったけどさ。…っていうか、どうしてそんな大金を?…って、そういやホストもやってたんだっけ?」
「おおっ、よく知ってるね。昼間はウェルカムファイナンスで働いて、夜はホストクラブでホストやってた。…って、この話は長くなるからいいや。そんなことより、高確率の賭けに俺たちのお金を注ぎ込んでみない?」
残念そうに玖音。
「え?いつなんです?」
「1989年11月12日の開催」
「うわぁ…。まだまだ先ですね…」
グンと高まった期待が一気に踏み潰されたみたいな感覚に陥った。
そして一瞬、自分が夢の大富豪にでもなった気になっていたことに気づく。
危ない、危ない。
妄想の中で札束を配ってたわ…。
「すごい妄想したな?」
玖音にフ…っと嗤われ、ぜんぶ声に出ていたことを知って赤面。
「でも400万円くらいじゃあ人に札束は配れないよねぇ?」
言われてさらに小さくなった美羽を
「札束、配ってみたいよね」
悪い表情を浮かべて玖音が煽った。
「…え?」
「俺も札束を配ったことはないけど、帯が付いたやつを5つくらいポン…って置かれたことあってさ。あれは素直に気持ちよかったよね」
「お、おおっと、ここにきて過去…じゃないや、未来自慢ですか?」
「なんだよ、未来自慢って」
「だって私たちは未来から来たわけだから、過去の話じゃないですよね?」
「…ややこしいな」
難しい表情を浮かべる玖音に美羽は溜め息をついてぼやく。
「私たちはなぜか、そういうややこしい状況に巻き込まれているんですよ。はぁ~、帰りたい。そりゃあ玖音みたいに札束を5つも目にしたことはない貧乏生活だったけどさ。…っていうか、どうしてそんな大金を?…って、そういやホストもやってたんだっけ?」
「おおっ、よく知ってるね。昼間はウェルカムファイナンスで働いて、夜はホストクラブでホストやってた。…って、この話は長くなるからいいや。そんなことより、高確率の賭けに俺たちのお金を注ぎ込んでみない?」
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