【完結済】俺のモノだと言わない彼氏

竹柏凪紗

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第116話 イチャイチャ

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仰向けになった状態で大和が和馬の頬に手を伸ばす。
白い肌に整ったパーツ、長いまつ毛にキレイな瞳。

そのうえ俺なんかのために商品まで開発してくれちゃうとか、ほんと、どんだけ俺のこと好きなんだよ?
こんな俺を追いかけてきたりテンパったり…?

めちゃくちゃモテるクセに、わざわざ俺なんか選ばなくたって、お前と付き合いたいヤツなんか山のようにいるだろよ。
それなのに…。

和馬が見惚れているうちに
「お前、焦らしすぎ」
大和の俺様スイッチを入れてしまったようで、気がついたら逆に押し倒されていた。

和馬の前髪をかき上げ、ゆっくりとおりてきた大和の唇がじんわりとあたたかい。
額、頬、唇…。
いろんな場所に大和を感じる。

少しだけ唇を開くと、
「えろい顔してんな」
夢で見たときと同じように大和。

そのまま唇を押し当ててくる。
その唇を軽く甘噛みした和馬に艶のある微笑みを向ける大和。

もっと触れたい…。
そう思った次の瞬間、いい雰囲気は玄関をガンガンと叩く音によって遮られた。

いつもは静かな寮に玄関を叩く音、そして
「和馬く~ん!」
和馬を呼ぶ声が響く。

「トモ?」
驚く大和に
「みたいだな…」
呆れる和馬。

どうやらトモは、隣にある和馬の部屋の玄関を叩いているようだ。

「…は?なに…、こんな時間に…?」

まわりに迷惑がかかることを考えて大和の部屋から出て行った和馬をトモが睨む。

「なんで和馬くんが大和くんの寮部屋から出てくるのかなぁ~っ?!」

トモはそう言うと、
「スマホを壊したのも、脅してたヤツらに何か吹き込んで俺にたてつかせたのも、ぜんぶ和馬くんの仕業だよね?」
さらに強く冷たい目で睨んできた。

目の前にいるトモには、いつもの人懐っこい雰囲気はどこにもない。

別人のような鋭い目をしたトモは
「大和くんが手に入らないなら、お前らを絶対に引き裂いてやるからな。覚えてろよ!」
わざわざ親切に忠告。

もう一波乱ありそうな予感を残して帰っていった。

静かになるとあちこちの玄関が開いて寮生たちが顔を出しそうで怖くなり、和馬はひとまずサッと大和の部屋へと戻った。

うわぁ~…、トモ、しつこ~!
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