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第125話 明るい兆し
大和といっしょにデオドラント商品の開発を進めることになって半年。
3年への進学も目前となったある日、和馬は大和に聞いた。
「なぁ大和、デオドラント商品ってさぁ、部活のときにも試用してみていい?走ったあととかさ、汗かくし」
「…え?」
一瞬だけ固まった大和の顔がぱぁっと明るくなる。
「なに?また陸上部に戻るの?」
「あぁ、まぁ、これまでみたいに走れないだろうから裏方メインにはなるけど、足は一応もう直ってはいるんだよね。ずっと怖くてトラウマになってたんだけど大和といっしょだったら走れたし、トモのことがあったときも足が動いたからさ。挑戦してみようかな?って」
「いいじゃん!俺、応援するわ」
「いや、でもさすがに大会とかは無理だから」
「別に大会がすべてじゃないだろ?俺は頑張ってる和馬を応援したいの。まぁ…、しんどくなったらいろんな意味で癒してやるから、いつでも言えよ」
「えろい目で見るな、えろい目で!」
こうして俺は高校生活の残り一年、陸上部員として頑張ることになった。
トモの事件以降すっかり心理学の虜になってしまった二羽は犯罪心理学について猛勉強中。
結香ちゃんは最近、洸紀といっしょにトモと会っているようだ。
最初は完全拒否だったらしいけど、会員制ジムで何度も出くわすうちにちょくちょく話をするようになったようで…。
半年以上が経ったいまはプロテインや筋肉レストランの話をすることもあるのだとか。
「トモくんはもともと人とのコミュニケーションが苦手で友だちが少なかったんだって。そんなトモくんは水島くんに仲良くしてもらって嬉しかったみたい。だから執着しちゃったっぽくて、私とすごく似てるなぁって」
結香ちゃんがそんなふうに教えてくれた。
「普通は声をかけてもらったら感謝や友だちづくりのキッカケにつながるでしょ?でも私たちみたいな人間は、そのやさしさに執着してしまうんだよね…。いろんな人と関わって楽しみや趣味がみつかれば世界も広がって少しずつ変わっていけると思うんだけど…」
そう話す結香の横顔を見つめながら
「もう少しだけ時が経てば、俺や大和もトモと普通に話すことができるんだろうか?」
などと考えていた和馬の耳に言葉の続きが滑り込んできた。
「小学校のときに大和くんが獲得したぬいぐるみもずっと置いてたみたいだけど、最近、親戚の子にあげたらしいよ」
トモも少しずつ変わりはじめているのかもしれない…。
3年への進学も目前となったある日、和馬は大和に聞いた。
「なぁ大和、デオドラント商品ってさぁ、部活のときにも試用してみていい?走ったあととかさ、汗かくし」
「…え?」
一瞬だけ固まった大和の顔がぱぁっと明るくなる。
「なに?また陸上部に戻るの?」
「あぁ、まぁ、これまでみたいに走れないだろうから裏方メインにはなるけど、足は一応もう直ってはいるんだよね。ずっと怖くてトラウマになってたんだけど大和といっしょだったら走れたし、トモのことがあったときも足が動いたからさ。挑戦してみようかな?って」
「いいじゃん!俺、応援するわ」
「いや、でもさすがに大会とかは無理だから」
「別に大会がすべてじゃないだろ?俺は頑張ってる和馬を応援したいの。まぁ…、しんどくなったらいろんな意味で癒してやるから、いつでも言えよ」
「えろい目で見るな、えろい目で!」
こうして俺は高校生活の残り一年、陸上部員として頑張ることになった。
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結香ちゃんは最近、洸紀といっしょにトモと会っているようだ。
最初は完全拒否だったらしいけど、会員制ジムで何度も出くわすうちにちょくちょく話をするようになったようで…。
半年以上が経ったいまはプロテインや筋肉レストランの話をすることもあるのだとか。
「トモくんはもともと人とのコミュニケーションが苦手で友だちが少なかったんだって。そんなトモくんは水島くんに仲良くしてもらって嬉しかったみたい。だから執着しちゃったっぽくて、私とすごく似てるなぁって」
結香ちゃんがそんなふうに教えてくれた。
「普通は声をかけてもらったら感謝や友だちづくりのキッカケにつながるでしょ?でも私たちみたいな人間は、そのやさしさに執着してしまうんだよね…。いろんな人と関わって楽しみや趣味がみつかれば世界も広がって少しずつ変わっていけると思うんだけど…」
そう話す結香の横顔を見つめながら
「もう少しだけ時が経てば、俺や大和もトモと普通に話すことができるんだろうか?」
などと考えていた和馬の耳に言葉の続きが滑り込んできた。
「小学校のときに大和くんが獲得したぬいぐるみもずっと置いてたみたいだけど、最近、親戚の子にあげたらしいよ」
トモも少しずつ変わりはじめているのかもしれない…。
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