やさしさの溢れる世界で

竹柏凪紗

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第22話 校内で絡まれる

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恥ずかしそうに里奈の腕を離し
「…ってか、どうしよう…。さっそくサボってしまった…」
青ざめた様子でその場に座り込んでしまった伊吹。

「…ご、ごめん。私のせいで…」

「いや。お前のせいじゃねぇよ。…ってか、悪かったな。勝手に連れ出して」
「…え?」

「泣いてたからつい…。どうしていいかわかんなくて」
「ううん」

里奈は小さく首を振ってすぐ
「転入初日だったから、教室のみんなに泣いているところとか見られなくてよかった。私のほうはすごく助かったよ。ありがとう」
お礼を言った。

無言のまま伊吹が耳まで赤くして照れたとき
「…お前、春瀬伊吹だろ?」
声をかけてきたのはピンク髪と金髪の男2人。

「えっと…、誰?」
伊吹が鬱陶しそうに顔を上げて聞く。

「俺らもこの夜間高校に通ってんの。いつ登校してくるかなぁ~?って待ってたよ」
ピンク髪は言うが早いかしゃがんでいた伊吹に蹴りを食らわせようとした。

それを瞬時にかわしたかと思うとピンク髪の足をガッツリと抱え込んでそのまま床になぎ倒し、金髪のボディーにも拳を一発。

気づくと2人ともが床に這いつくばっていて戸惑う。

「ザコが用事とかウザくね?」

2人を伊吹が見下ろしたタイミングで
「…あ~あ、伊吹お前、なにやってんの…?」
吏都が呆れた声を出しながら向こうのほうから歩いてくるのが見えた。

その後ろには秋穂の姿も見える。

「何って?絡まれたから反撃しただけ」
「はぁ…、校内で?さすがは極悪非道の半グレw」
「からかうなっ」

「どうすんの?学校内でこんなことしたらまた極悪非道だの半グレだの噂がひとり歩きするよ?」
心配そうに吏都は伊吹を見たけれど。

「ま、いいんじゃね?」

伊吹はカラっとした笑顔で
「ゲーセンでも行くか」
そう言った。
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