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第160話 強引すぎるキス
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唇を押しつけてくる飛鷹に少しだけ抵抗しながら
「ひ、飛鷹さん、ゆ、遊園地、まわりましょう…?」
提案するも冷たい目で見つめられて沙那は言葉を呑み込んだ。
「沙那は俺とキスをしたくないのか?」
真剣な表情で聞かれ、そういう問題じゃないとも言い返せない。
だって飛鷹さん、色気ありすぎ…。
少し俯いてモジモジしている沙那を見つめていた飛鷹は
「…抑えがきかない」
ボソリと言う。
出た。
飛鷹さんの“抑えがきかない”
あぁダメだ。
いつも感情なんかまったく表に出さないのに、こういうときは恐ろしく歯止めがきかない。
こうなった飛鷹を留める手段がないことを沙那は知っている。
それでもとりあえず
「…飛鷹さん…」
声をかけようと試みてはみるけれど…。
「…沙那」
名前を呼びながら舌を捩じ込んでくる。
後ろに見える白鳥の足漕ぎボートとキスの雰囲気がまったく合わない。
本当にこんな人が普段は不愛想だとか、誰が信じてくれるんだろう?
まわりが見えなくなるくらいキスを求めてくるような強引さがあるなんて、きっと誰も思わない。
遊園地にはにつかわしくない雰囲気のない強引なキスも、飛鷹さんだから許せる。
受け入れてしまう。
捩じ込まれた舌も愛おしい。
ぬるりと2人の舌が絡まると、まわりの人や景色が霞んでいった。
色気がある飛鷹の表情がやさしく穏やかになって
「ずっとこうしていたい」
不似合いな言葉が零れ落ちる。
嬉しくてつい、人の目も忘れて唇を重ねてしまう。
幸せな気分に浸りながら…。
「ひ、飛鷹さん、ゆ、遊園地、まわりましょう…?」
提案するも冷たい目で見つめられて沙那は言葉を呑み込んだ。
「沙那は俺とキスをしたくないのか?」
真剣な表情で聞かれ、そういう問題じゃないとも言い返せない。
だって飛鷹さん、色気ありすぎ…。
少し俯いてモジモジしている沙那を見つめていた飛鷹は
「…抑えがきかない」
ボソリと言う。
出た。
飛鷹さんの“抑えがきかない”
あぁダメだ。
いつも感情なんかまったく表に出さないのに、こういうときは恐ろしく歯止めがきかない。
こうなった飛鷹を留める手段がないことを沙那は知っている。
それでもとりあえず
「…飛鷹さん…」
声をかけようと試みてはみるけれど…。
「…沙那」
名前を呼びながら舌を捩じ込んでくる。
後ろに見える白鳥の足漕ぎボートとキスの雰囲気がまったく合わない。
本当にこんな人が普段は不愛想だとか、誰が信じてくれるんだろう?
まわりが見えなくなるくらいキスを求めてくるような強引さがあるなんて、きっと誰も思わない。
遊園地にはにつかわしくない雰囲気のない強引なキスも、飛鷹さんだから許せる。
受け入れてしまう。
捩じ込まれた舌も愛おしい。
ぬるりと2人の舌が絡まると、まわりの人や景色が霞んでいった。
色気がある飛鷹の表情がやさしく穏やかになって
「ずっとこうしていたい」
不似合いな言葉が零れ落ちる。
嬉しくてつい、人の目も忘れて唇を重ねてしまう。
幸せな気分に浸りながら…。
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