もう恋なんてしない

竹柏凪紗

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第192話 やたら笑顔の理由

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シイタケファームの裏口から先に出てきたのは成金、その後ろから尊宣たかのぶ

「まぁほぼ確定ではあったけど、こんなに早く成金がシイタケファームに出入りしていることが明らかになるとは有り難い」

パシャパシャとスマホで写真を撮りながら言った相師に
「あの2人、一体どういう関係なんでしょうね?」
不思議そうに沙那が疑問を口にする。

「確かになぁ。2人がシイタケに愛情を注いで育てているとはとても思えないけどねぇ?」
写真を撮り続けながら相師。

「沙那の話では、尊宣はシイタケファームのドラ息子という話だったな。確かオーナーにお金をせびりに来て大ゲンカになり、怒られた腹いせに菌床栽培しているシイタケを粉砕。床に落ちたシイタケを足で踏みまくってさらに前オーナーから激怒されていた…」

記憶の意図を手繰り寄せながら確認するように飛鷹から聞かれた沙那が頷く。

「はい。だから上原さんが言うように愛情をもってシイタケを育てているとかは考えにくいですね…。前オーナーが丹精こめて育てた菌床栽培のシイタケを足で踏みまくるような人ですから」

沙那の言葉にますます首を傾げたのは相師。

「だったらなおさらおかしいよね。シイタケを栽培する場所に入り浸る成金に、あの2人が浮かべている満面の笑み。シイタケ以外の何かが絡んでいるとしか思えない」

「確かに」

飛鷹も興味を示したようで
「どうする?いま出て行って話しかけてみるか?」
いつになく積極的な提案をして沙那と相師を驚かせた。
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