オレのカワイイ陽キャ腹黒王子さま

竹柏凪紗

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第69話 裏切者

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メッセージを送ったあと陽翔のほうを見たら一瞬だけ目が合った気がして、祈るような気持ちで待ち合わせ場所の山へ向かう。

お願いします。
どうか、どうか陽翔に会えますように!

途中まではドキドキしながら。
山が見えてくると引き返したくなるような気持ちを押さえながら向かった。

陽翔に会いたい。
またいっしょに山へ来たいし、パフェだって食べたいし。
いっぱいやりたいことがある。

話すまでは見ているだけでよかったのに、いまはもう、それだけじゃ我慢できないよ!

急いで向かった先に陽翔の姿が見え
「陽翔!」
思わず玲人は叫んでいた。

ちゃんと謝ろう。
朝の待ち合わせに行かなかったこと、ずっとしゃべれなかったこと。
ほかにもいっぱい。

玲人が大きく手を振って陽翔のほうへと走りはじめたとき
「やっぱり引っ掛かったね…」
あともう少しというところで翡翠が路肩からヒョイと飛び出してきて驚いた。

「ごめんね、玲人のことを試したんだ」
翡翠は寂しそうに微笑む。

「明日からはずっといっしょだよって言ったら、陽翔と会う約束をするかもしれないってね」
さっき玲人が名前を呼んだのに気づいて、陽翔がこちらを見ている。

それを確認してから翡翠は
「あそからだと、俺たちが何をしゃべってるかわからないよね?」
ニコニコしながら玲人の頬にキスをした。

さらに玲人の手をギュッとつなぐと
「こんなに努力して玲人に尽くしている俺以外のヤツを選ぶなんて裏切者みたいな酷いこと、しないよね?」
陽翔の方向へと歩きはじめる。

「陽翔にも、もっときちんと俺たちが仲良しだって教えてあげないとね?ほら、スマホ出して」
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