オレのカワイイ陽キャ腹黒王子さま

竹柏凪紗

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第73話 我慢できなかった

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するりと離れていった玲人のぬくもりや感触がまだ抱きしめていた部分に残っている。

なんで…?
疑問しかわいてこない。

自分のことはズバズバと積極的なのに、人が絡むと他人のことや気持ちを優先して控えめになる玲人。
玲人は中学のときに陽翔のことが好きだったナオと被る。

そんな玲人のことを俺はうまくコントロールしていたはず。
好きだという気持ちもたくさん伝えた。

褒めることもやさしい言葉もいっぱいかけたのに、どうして?

納得がいかず全身に力が入らないといった翡翠のすぐ近くで
「陽翔、ごめんね。俺、ずっと仲直りしたかったのに勇気が出なくて…」
玲人が陽翔を見上げて可愛い表情でそんなことを言っている。

…いや、でも大丈夫。
たとえ玲人が素直になったとしても陽翔は違う。

陽翔は中学のときにみんなからナオとのことを噂されてハブられて、それが嫌で地元からかなり離れているこの高校へ逃げるようにやってきたんだから。

男同士なんて、受けれるはずないよね?
受け入れて玲人と堂々と仲良くするとか無理でしょ。

そう、絶対にあるわけ…。

まだまだ余裕で構えていた翡翠の耳に
「ごめん玲人。俺もずっと仲直りしたくて…。我慢できなかった」
びっくりするような言葉が飛び込んできて焦る。

…は?
なんで…?
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