オレのカワイイ陽キャ腹黒王子さま

竹柏凪紗

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第92話 虚しくて情けない

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「ナオ…。俺、ナオにめちゃめちゃ会いたかった…」

翡翠の口から出た言葉に驚きが止まらない。

会いたかったのは事実だとは思う。
だけどこれって…。

いま俺、きっと翡翠くんの視界に入ってない。

ナオを真っ直ぐに見つめる翡翠はうっとり。
見つめ合う2人の間に入る余地とタイミングが見つからない。

疎外感にやりきれない気持ちが募って…。

「ご、ごめん。お、俺…、先に学校へ行くね」
返事も聞かずに走っていた。

なに、これ?
陽翔も翡翠くんも、ナオにメロメロじゃん!

まつ毛が長くてパッチリとしたきれいで吸い込まれそうな瞳。
やさしくて穏やかそうな雰囲気も全部、俺じゃ勝てないことくらいわかる。

わかってはいても虚しすぎる。

それに
「宇佐美くんが悪いヤツでよかった」
なんて言われて、意味がわからない。

どういうこと?

陽翔とも翡翠くんとも抱きしめ合ったりしてずるいヤツだって思われたのかな?
もしそうだったとしたら…。

否定はできないかもしれない。

気がついたときには泣きそうになっていて焦る。

どうしようもない情けなくてモヤモヤした気持ちに苛まれていた玲人は
「玲人、泣きそうな顔してる…!」
急に腕を掴まれて驚いた。
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