もう恋なんてしない

竹柏凪紗

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第6話 距離感バグってないですか…?

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なぜか社長の友己からはいろいろと理由をつけて同行するのを断られているようにも感じた絢世だったが、なんとなく行かないという選択肢はないような気がした。

カフェバーの奥、大きくて重厚感のある黒い扉を開けると、ガラス張りの壁から煌びやかな夜景が一面に浮かぶVIPルームが広がっていた。
広い空間に3人だけ。

何十人も座れるような大きなテーブルにカラダを包み込むようなソファ、そして到着に合わせて料理やルコールも準備されていた。

「千隼と2人で来るつもりのVIPルームに、なぜか絢世が…」
不満そうな友己をチラリと見て、
「俺はホッとするけどな。ぐずぐずのお前を相手する手間が減る。頼むぞ、絢世」
ソファに深く腰掛けてリラックスモードでシャンパンを飲む千隼。

「プライベートだと、いつもはもう少しやさしいだろ?やっぱり絢世がいるから…」
チラリと絢世を睨んだ友己が千隼の隣に座り、肩に頭を軽く乗せる。

「え…?」

驚きが声に出た絢世を見て、
「こいつ、幼馴染みもあって馴れ馴れしいのよ。年下の俺が兄貴みたいだろ?」
苦笑いで言ってのけたけど…。

こ、これは、そういうのではないのではないだろうか…?

もう大人。
幼馴染みだからって、さすがに肩に頭とかは乗せたりしないだろ?

2人ともキレイな顔をしているから絵にはなるけど…。
この2人、距離感がバグってる。

「あ、あのぉ…、千隼さんって、恋人といっしょにいるときにも社長と飲んだりします?」
思わず聞いていた。

「ぁ、普通にそういうときもあるよ。友己は親友だし働いてる会社の社長だからな」
「そ、そうですよね~…」

社長ってまさか…。

絢世がそう思ったとき、
「なぁ、絢世」
友己が声をかけてきた。
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