もう恋なんてしない

竹柏凪紗

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第551話 殺されたくない

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「誰だか知らんが、なかなか気が合うな。俺たちもちょうど、絢世を助けるには成金を失脚させるしかないだろうと話していたところだ」

病室のベッドから少し身を乗り出すようにして握手を求めた友己。
ガシっとその手を掴んで高峰は人慣れした様子で挨拶をはじめた。

「俺は高峰クリニックの元経営者で、いまは高峰タクシーを経営するひとり社長の高峰。そして黛さんの店INNOCENTイノセントで働く息子・信也の父親だ。まぁ信也はいま、行方不明だがな。俺はあんたのことを知ってるぜ。ドリーム不動産の社長だろう?」

「高峰さん、俺のことを知ってくれているのか?」

「このところ、テレビや雑誌なんかのメディアでもよく見かけるからな。いま考えたら、あれもわざとだろう?珍しい血液型の人たちを食い物にする黒幕たちをおびき出すため」

言われて少し気まずい表情をした友己は
「そこまで当てられると少し気味が悪いな」
苦笑い。

「酷いなぁ。俺は息子の信也が行方不明になってからずっとコツコツ調べていただけなのに。それに佐原社長や黛さんが珍しい血液型の人たちを保護しているってことに辿り着いたのはついこの前だぜ?そして確信したのは、いま。黛さんがこの病室にいたからだ」

場の雰囲気を和ませるようにスネた口調で言った高峰の言葉に病室内の空気が少しだけやわらいだとき、浜路が水を差した。

「…ほ…本当にうまくいくんだろうな…?お、俺は殺されたくない!」
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