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建国~対列強~編
175 逃亡者たち
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日々、穴芋農家の手伝いに明け暮れ、疲れ果てて眠っていたノエルは、夜中に叩き起こされた。
「ふにゃ?」
「追っ手だ。ずらかるぞ!」
「ぐえ」
起きてもいないのに襟首掴んで担ぎあげられたと思ったら、乱暴に荷馬車に投げ込まれた。荷馬車には、ノエルたちの汗と涙の結晶――収穫された穴芋が山積みされている。
「ちょ…出荷前の穴芋に何するのよ!折れるじゃない!」
折れたら価値が下がるのよっ!
喚いたら、鼾をかいているライオネルが次いで投げ込まれてきた。そして荷馬車は急発進した。
ノエルたちの荷馬車が発車してしばらくして、滞在していた屋敷に王国紋の入った馬車が横付けにされた。降りてきた王国兵は、屋敷の中をくまなく捜索し、目的の人物がいないとわかると、すぐに馬車を出発させた。
ラップドッグら古参派貴族は、今や唯一の王家の血筋たるライオネルを血眼になって探していた。
ライオネルはどうしようもないバカ王子だ。けれど、今や富が集中するモルゲン・ウィリス王国と切れるのもマズい。かの富を、財政難に喘ぐペレアスは何としてでも引き寄せたかった。ライオネルは、あんなでも王子会談の『議席』を持っているのだ。サイラスに婚姻外交を切り捨てられた今、縋れるモノはそれしかなかった。名目だけでよい、ライオネルを王太子に戻せば、モルゲン・ウィリス王国からカネを引き出せると古参派貴族は本気で考えていたのだ。実に安易、暗愚としか言いようがない。
だが、動き出したものは動き出したのだ。
◆◆◆
追っ手から逃れたノエルたちは、デズモンド領の領都に来ていた。
「穴芋ぉ~、えぇ、穴芋ぉ~、今が旬だよぉ~」
目立つ顔を例によってほっかむりで隠し、マルシェで荷台に満載した穴芋を売る。なにせ着の身着のままで出てきたのだ。カネが無い。
「えぇ~、穴芋ぉ~」
…いまいち売れ行きが良くない。穴芋は、ぱっと見が大変地味だ。茶色い芋の山に心惹かれる人は少ないのだろう。ノエルは…
(私たちの、汗と涙の結晶なのよ!それに!穴芋は鮮度が命なんだからね!)
売れない悲しみより怒りが勝った。このバカども、何で穴芋の尊さがわからないのか。
通りすがりの客が、穴芋を手に取ったがため息をついて戻しやがった。ノエルの堪忍袋の緒が切れた。
「ちょっとアンタたち!!」
そこら辺にあった木箱に乗って、ノエルはマルシェを行き交う人々を睥睨した。
「この穴芋の素晴らしさがわかんないの?!穴芋はねぇ!今が旬なのよ!私たちの汗と涙の結晶!土作りからこだわって、囓ったら甘さがわかるわ!腰まで泥に浸かって掘り出して、一本一本丁寧に洗ったのよ?」
ノエルの啖呵にマルシェを行き交う人々が、何事かと振り返る。
「レディ、目立つのは控えて…」
「だまんなさいよぉ!このボケ!」
穴芋は鮮度が命!!と、窘めてきた悪魔を蹴飛ばし、ノエルはほっかむりを毟り取った。露わになった美貌に、人々は目を見開いた。
「何より!この私が収穫したのよ!美味しくないわけないでしょーっ!!」
「そ…そうだっ!穴芋はチーズともよく合うんだ!意外だろっ!!」
薄切りにしてベーコンと炒めてチーズを溶かしたら美味いんだぞ!、とライオネルの加勢した。ついでにほっかむりも毟り取った。突然現れた発光物に、人々の目は釘付けになった。
「俺たちの穴芋はペレアス一だ!」
「穴芋舐めんなっ!」
気勢をあげる二人。いつの間にか二人の周りに人垣ができていた。
「穴芋くれ!」
「嬢ちゃん美人だから買うよ!」
「イケメンが穴芋農家!」
「「まいどありぃーっ!!」」
穴芋は飛ぶように売れた。
穴芋の売上で、馬車をひく馬に飼い葉とおやつのニンジンを買い与え、ノエルは当面の食糧と植物紙を買い入れた。本当は羊皮紙が欲しかったが、高くて買えなかったのだ。植物紙は、羊皮紙の四分の一以下の値段だった。
「紙をどうするんだ?」
「手紙よ。匿ってくれるところを探さなきゃ」
といっても、デビュタントをやらずじまいなノエルの人脈は限られている。真っ先に思いついたのがウィリスにいる弟くらいなのだ。あとは…
「テキトーに下位貴族に取り入ろうかしら…」
ノエルの傀儡術は、魔除け装備の充実した高位貴族には効かないが、田舎の下位貴族なら割と有効だ。王都にも滅多に行かない田舎貴族が狙い目なのだが…
「いたぞ!あそこだ!」
鋭い声にハッとする。人をかきわけて近づいて来るのは……王国兵!
「ノエル!馬車に乗れ!」
ライオネルが叫ぶや、両脇を抱えられて荷台に放り込まれた。その後ライオネルも飛び乗る。
「「ずらかるぜ!」」
いつの間にか、ライオネルと悪魔の息がぴったりだ。なんだこれ。急発進した馬車に追いすがる王国兵に、傀儡術を発動する。着替えたら、例の勝手に結界が張られる不調は解消した。王国兵の目が虚ろになり、ぶらんと手綱から両手を放したところで術を解く。王国兵は落馬した。
「『ロザリー』、教会領に行くわよ!」
追っ手はこの後も来るだろう。下位貴族に取り入ったとしても、恐らく。ペレアスの支配が及ばないのは、国外かもしくは国内の教会領くらい。どちらを選ぶかは明白だった。
しかし、追う側もバカではない。ノエルたちの考えを予測して、教会領に繋がる街道で待ち伏せされていた。一度目は、傷んだ穴芋を解放して追っ手をコケさせ撒いたノエルたちだったが、一週間後に再度別の街道から教会領入りを果たそうとしたところを御用となった。
三人は王国兵に拘束され、王都へと護送された。
◆◆◆
その頃、ウィリスでは。
「サイラスさん、コレ何ですか?」
フェリックスが今朝方届いた奇妙な芋をサイラスに見せた。
「ああ、そりゃ穴芋だな」
と、フリッツ。サイラスと、今はエヴァ・ウィリスと勝手に改名したイヴァンジェリンはその若干傷んだ穴芋を見て目を見開いた。
「「レンコンだっ!!」」
さすが制作陣が日本人の乙女ゲーム。さり気なく、お馴染みの野菜がぶっ込まれている。
「まだ食べれるよ?」
「煮る?」
「うん!」
元・日本人の二人は嬉々としてレンコンを厨房に持っていった。その背を見送り、
(…どうしよう。姉上が助けて欲しいって…)
フェリックスは手の中に隠した姉からの手紙を握りしめた。
「ふにゃ?」
「追っ手だ。ずらかるぞ!」
「ぐえ」
起きてもいないのに襟首掴んで担ぎあげられたと思ったら、乱暴に荷馬車に投げ込まれた。荷馬車には、ノエルたちの汗と涙の結晶――収穫された穴芋が山積みされている。
「ちょ…出荷前の穴芋に何するのよ!折れるじゃない!」
折れたら価値が下がるのよっ!
喚いたら、鼾をかいているライオネルが次いで投げ込まれてきた。そして荷馬車は急発進した。
ノエルたちの荷馬車が発車してしばらくして、滞在していた屋敷に王国紋の入った馬車が横付けにされた。降りてきた王国兵は、屋敷の中をくまなく捜索し、目的の人物がいないとわかると、すぐに馬車を出発させた。
ラップドッグら古参派貴族は、今や唯一の王家の血筋たるライオネルを血眼になって探していた。
ライオネルはどうしようもないバカ王子だ。けれど、今や富が集中するモルゲン・ウィリス王国と切れるのもマズい。かの富を、財政難に喘ぐペレアスは何としてでも引き寄せたかった。ライオネルは、あんなでも王子会談の『議席』を持っているのだ。サイラスに婚姻外交を切り捨てられた今、縋れるモノはそれしかなかった。名目だけでよい、ライオネルを王太子に戻せば、モルゲン・ウィリス王国からカネを引き出せると古参派貴族は本気で考えていたのだ。実に安易、暗愚としか言いようがない。
だが、動き出したものは動き出したのだ。
◆◆◆
追っ手から逃れたノエルたちは、デズモンド領の領都に来ていた。
「穴芋ぉ~、えぇ、穴芋ぉ~、今が旬だよぉ~」
目立つ顔を例によってほっかむりで隠し、マルシェで荷台に満載した穴芋を売る。なにせ着の身着のままで出てきたのだ。カネが無い。
「えぇ~、穴芋ぉ~」
…いまいち売れ行きが良くない。穴芋は、ぱっと見が大変地味だ。茶色い芋の山に心惹かれる人は少ないのだろう。ノエルは…
(私たちの、汗と涙の結晶なのよ!それに!穴芋は鮮度が命なんだからね!)
売れない悲しみより怒りが勝った。このバカども、何で穴芋の尊さがわからないのか。
通りすがりの客が、穴芋を手に取ったがため息をついて戻しやがった。ノエルの堪忍袋の緒が切れた。
「ちょっとアンタたち!!」
そこら辺にあった木箱に乗って、ノエルはマルシェを行き交う人々を睥睨した。
「この穴芋の素晴らしさがわかんないの?!穴芋はねぇ!今が旬なのよ!私たちの汗と涙の結晶!土作りからこだわって、囓ったら甘さがわかるわ!腰まで泥に浸かって掘り出して、一本一本丁寧に洗ったのよ?」
ノエルの啖呵にマルシェを行き交う人々が、何事かと振り返る。
「レディ、目立つのは控えて…」
「だまんなさいよぉ!このボケ!」
穴芋は鮮度が命!!と、窘めてきた悪魔を蹴飛ばし、ノエルはほっかむりを毟り取った。露わになった美貌に、人々は目を見開いた。
「何より!この私が収穫したのよ!美味しくないわけないでしょーっ!!」
「そ…そうだっ!穴芋はチーズともよく合うんだ!意外だろっ!!」
薄切りにしてベーコンと炒めてチーズを溶かしたら美味いんだぞ!、とライオネルの加勢した。ついでにほっかむりも毟り取った。突然現れた発光物に、人々の目は釘付けになった。
「俺たちの穴芋はペレアス一だ!」
「穴芋舐めんなっ!」
気勢をあげる二人。いつの間にか二人の周りに人垣ができていた。
「穴芋くれ!」
「嬢ちゃん美人だから買うよ!」
「イケメンが穴芋農家!」
「「まいどありぃーっ!!」」
穴芋は飛ぶように売れた。
穴芋の売上で、馬車をひく馬に飼い葉とおやつのニンジンを買い与え、ノエルは当面の食糧と植物紙を買い入れた。本当は羊皮紙が欲しかったが、高くて買えなかったのだ。植物紙は、羊皮紙の四分の一以下の値段だった。
「紙をどうするんだ?」
「手紙よ。匿ってくれるところを探さなきゃ」
といっても、デビュタントをやらずじまいなノエルの人脈は限られている。真っ先に思いついたのがウィリスにいる弟くらいなのだ。あとは…
「テキトーに下位貴族に取り入ろうかしら…」
ノエルの傀儡術は、魔除け装備の充実した高位貴族には効かないが、田舎の下位貴族なら割と有効だ。王都にも滅多に行かない田舎貴族が狙い目なのだが…
「いたぞ!あそこだ!」
鋭い声にハッとする。人をかきわけて近づいて来るのは……王国兵!
「ノエル!馬車に乗れ!」
ライオネルが叫ぶや、両脇を抱えられて荷台に放り込まれた。その後ライオネルも飛び乗る。
「「ずらかるぜ!」」
いつの間にか、ライオネルと悪魔の息がぴったりだ。なんだこれ。急発進した馬車に追いすがる王国兵に、傀儡術を発動する。着替えたら、例の勝手に結界が張られる不調は解消した。王国兵の目が虚ろになり、ぶらんと手綱から両手を放したところで術を解く。王国兵は落馬した。
「『ロザリー』、教会領に行くわよ!」
追っ手はこの後も来るだろう。下位貴族に取り入ったとしても、恐らく。ペレアスの支配が及ばないのは、国外かもしくは国内の教会領くらい。どちらを選ぶかは明白だった。
しかし、追う側もバカではない。ノエルたちの考えを予測して、教会領に繋がる街道で待ち伏せされていた。一度目は、傷んだ穴芋を解放して追っ手をコケさせ撒いたノエルたちだったが、一週間後に再度別の街道から教会領入りを果たそうとしたところを御用となった。
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と、フリッツ。サイラスと、今はエヴァ・ウィリスと勝手に改名したイヴァンジェリンはその若干傷んだ穴芋を見て目を見開いた。
「「レンコンだっ!!」」
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