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第一章“物語の始まり”
Chapter10.私の扉
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悪寒?誰かの声が聞こえたような気がしたんだが…
「シグレ?何ボケっとしてんのよ?」
「いや、何でもない。」
「そ?」
何か、大切な声が聞こえたような…
◇◇◇
「サクラちゃん落ち着いて!!」
「もう、何も、焼き尽くさないでぇぇぇぇ!!!」
嫌だ、炎なんて見たくない。
もう、見たくない。
私の頬を冷たいものが伝った。
「何が…嫌なんだっけ…?」
女の子がハヤテに助けられたその瞬間に私の意識はふっと途切れた。
***
「待って!連れていかないで!!お母様!お父様!姉様!!」
私は必死に叫んだ。こんなにも胸がはち切れそうなのに、声が枯れそうなほど叫んでいるのに…
どうして?
私の声は…届かないんだ。
***
「シグレ!!」
「どうしたハル──」
俺は目を見張った。
ハルトの背中に負われているサクラは顔色が青を通り越して白くなっていた。
「ハルト、何があった。」
「その前にサクラを寝かせなくちゃ行けないわ!!」
アオイはそう言うと、テントの中にサクラを寝かせた。
「金髪、説明を」
***
俺は事情を聞いて驚いた。
『サクラ王女は炎を見て力を暴走させた』
力の暴走であそこまで顔色が悪くなるはずがない。
「…っ」
サクラが少し身動ぎをした。
「あ、れ…?私…?」
「お目覚めですか?サクラ姫。」
「シグレ…。」
サクラは俺をみてホットしたらしい、また深い眠りに落ちていった。
…さて、すっかり忘れているみたいだが俺はサクラとは──
◇◇◇
シグレの顔を見てホッとした。
何か凄く悲しい夢を見たような気がした。
そして私はまた、眠りに落ちた。
目を開けるとそこにはとても大きな扉が佇んでいた。
綺麗な装飾、真ん中の薄紅色の花、そしてその扉には「SAKURA」と私の名前が掘られていた。
これは、私の扉?でも、どうして鎖が巻き付けられているの?
この扉は何の扉?分からない、何も、私には
分からない
***
目を開けるとそこはテントの中だった。
夢…、でも何だか忘れ難い不思議な夢。
「サクラ!!起きたのね、大丈夫?」
私がぼーっとしていると、アオイがとても焦燥した顔で私に声をかけた。
「アオイ…?どうし──」
私がどうしたの?と聞こうとするとアオイは私に抱き着いてきた。
「良かった…。」
私の耳元で本当に安心しきった声が聞こえた。
そこで私は何か違和感を感じた。
少し開いているテントの外を見渡しても、通常より少し大きなテントの中を見渡しても、居ない…。
いつも私のそばに居たのに、今はいない。
シグレが…居ない…。
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