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第一章 二千年後の世界
勝敗の行方
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俺の予想は見事に的中し、ミラとオークキング、加えてクロールモンキーの軍勢による戦いは、数だけを見れば後者が有利に思えたが、結果は僅か数分でミラが力を見せつける展開になっていた。
「ふぅ……これで一対一です!」
ミラは山のようにして積み重なって倒れ伏すクロールモンキーの軍勢を尻目に、目の前で太い腕を交差するオークキングを見据えていた。
ここまで、オークキングはクロールモンキーを突撃させるだけで、自身はその場に留まり静観を貫いていた。おそらく本当に油断していたのだろう。数の利で優位に立っていたからこそ、こうしてミラ一人に押される展開になるなんて予想していなかったはずだ。
だが、今のヤツは完全にミラを警戒しており、いくら知能が低いと言えど、猪突猛進してくることはなさそうに見える。
「ミラ! クロールモンキーとは比にならないくらい強いから、気をつけるんだぞー」
「大丈夫です。ジェレミー様の攻撃に比べたら全部ゆっくりに見えると思いますから!」
ミラは前方を向きながらも、俺に見えるようにして右手の親指を立ててくれた。
心にはかなりの余裕があるようで安心した。
しかし、あまりオークキングを舐めないほうがいい。
これでも中級冒険者の登竜門だ。
俺はその剛腕を喰らって死んでいった冒険者を何人も知っている。
ステップワークと防御に長けているミラと言えど、まともに一撃を喰らえばひとたまりもないだろう。
「……回避して少しずつダメージを与えていくのがベターだろうな」
俺は緊迫する雰囲気で対峙する両者を、少し離れた位置から眺める。
実はミラのステップワークを活かした回避術と鍛え上げられてきた防御力、そして忍耐力は目を見張るものがあるが、あまり攻撃面は得意ではなかった。
先ほどの魔法は悪くなかったが、物理攻撃は前者に比べると格段に劣る。
だからこそ、おのずと戦闘は長引くし、じわじわと攻撃を与えていかなければならない。
そろそろ向こうから仕掛けてくるか……。
俺がそう心の中で口にした刹那。
オークキングは獣のような咆哮を上げた。その凶暴な音は空気を裂いて荒々しく森の中に轟く。
「グォオオオオォォォォッッ……ッ!」
空気を震わせるような雄叫びは、たちまち静かな森を支配し、対峙するミラの耳を突き抜ける。
その雄叫びはまるで自然の力そのものであり、オークキングが持つ凶暴な本能が全身に宿ったかのように響き渡った。
ミラはその獰猛な音に耳を塞ぎ、僅かに肩をすくめた。
背後から表情は見えないが、おそらく不快感を露わにしているに違いない。
「くるぞ」
俺が一人でに呟いた瞬間だった。
オークキングは大きく野太い足を高速で踏み出すと、すぐさま距離を詰めて右の剛腕をミラに向かって振るった。
「ッ、中々速いですね! でも、そんなスピードには慣れてます!」
ミラはそのスピードに驚きを露わにしつつも、巧妙な動きで攻撃を回避する。
回避するミラに対して、オークキングは一切手を緩める事なく多段攻撃を仕掛けていき、一瞬も休まる隙を与えない。
かくいうミラは機を見て反撃を試みているように見えたが、両腕を振い続けるオークキングの攻撃をかわすのに精一杯だった。
連続攻撃を浴びせてくるオークキング。
それらをひたすらに回避し続けるミラ。
どちらが優勢なのかは一目瞭然だった。
しかし、ミラは劣勢に置かれながらもじっくりとチャンスを待ち望んでいた。
戦況を読む力がなければ、ミラがギリギリのところでかろうじて攻撃を回避しているようにしか見えないだろうが、実は彼女は細かい足捌きでオークキングを狭いスペースに誘導していたのだ。
「木々の合間を縫って、ヤツの身動きを制限する作戦か」
俺は早い段階でミラの思惑を理解していた。
彼女はあえてオークキングに攻撃を仕掛けさせ、有利なフィールドへと徐々に移行することに成功している。
その証拠に、開けた洞穴の前では剛腕を振い暴れ放題だったオークキングが、今では木々の合間で身動きが制限されており、その攻撃の強度とスピードは着実に低下していた。
「グォッ!?」
ここで、オークキングはミラの作戦にようやく勘付いた様子だった。
しかし、同時に、ここで背を向けて引き返す選択肢が残されていないことにも気がついた。
ミラの作戦勝ちだな。
「後は仕留めるだけだが……ちょっとまずいかもな」
俺はミラの勝利を予見したが、今の彼女の様子を見るとそれが確実なものになるとは言えなかった。
「はぁはぁはぁ……っく……」
ミラは度重なる回避行動を取り続けた結果、明確な疲労が蓄積しており、息を荒げながら歯を食いしばっていた。
初めての実戦だったが、勝ちはお預けかもしれないな。
でも、一撃くらいは攻撃しておいて、次の戦いへの弾みをつけておきたいな。
「ミラ! 回避と同時に跳躍して、ヤツの頸に蹴りを叩き込んでやれ!」
「わ、わかりましたっ! やってみます!」
俺の指示を受けたミラは、次なる攻撃に備えてぐっと体勢を低くした。
人間程度の体躯なら、いくら木々の合間であろうともオークキングのように動きを大きく制限されることはない。
一太刀浴びせるのは容易だろう。
「グォオオオオォォォォッッ……ッ!」
これまで一度として剛腕を命中させられないでいたからか、オークキングは怒りに任せた大振りな一撃を放ってきた。
好都合だな。
案の定、ミラは絶妙な身のこなしでオークキングの剛腕を巧みにかわすと、即座に空中へと跳躍する。
風がミラの茶色い髪を舞わせ、その美しさと力強さが交じり合う中、彼女は一瞬の隙間を見つけ、オークキングの頸に向かって回し蹴りを繰り出す。
蹴りの瞬間、時間が止まったかのようだった。
やがて——直撃。
頸の骨を砕いた鈍く低い音が辺りに響くと、オークキングはその痛烈な一撃によって咆哮をあげ、その痛みを紛らわせるかのように両の剛腕をがむしゃらに振るわせ始めた。
本来であれば、ここから多段攻撃を仕掛けてトドメを指すところだが、初めての戦闘で体力管理がままらなかったミラは、弱々しく着地し片膝をついた。
「グォオオオオォォォォッッ……ッ!」
オークキングは頸の骨を砕かれて明らかに勢いは落ちていたが、それ以上にミラへの憎しみが勝ったのか、片膝をついて肩で息をする彼女を見下ろし、再び剛腕を振りかぶった。
ここまでだな。
勝敗の行方を悟った俺は、一歩、二歩と足を踏み出し、徐々にスピードを上昇させていくと、一瞬にしてオークキングの眼前に躍り出た。
オークキングは何が何だかわからないという表情をして一度だけ瞬きをしたが、その時点で俺が放った膝蹴りはヤツの顔面の中央を確実に捉えており、既に事は終えていた。
「ミラ、よく頑張ったな」
俺は木々を薙ぎ倒しながら吹き飛んでいくオークキングの姿を背に、疲れ切っているミラに手を伸ばした。
彼女は俺の手を取り立ち上がったが、ぱちぱちと目を瞬かせながら困惑した面持ちだった。
「え……え? え? な、何も見えなかったのですが……何かしましたか?」
「軽く膝蹴りを叩き込んだだけだ。それより、怪我はないか?」
「は、はい。怪我はないので大丈夫です。ただ……
渾身の一撃が効かなかったので、それはすっごく悔しいです」
ミラは両の拳を強く握りしめると、ギリギリと歯を食いしばり悔しさを露わにした。
その向上心を持っているうちはまだまだ強くなれる。
「まあ、今日は初めての戦闘で緊張もあっただろうし次は勝てるさ。今日は報奨金を受け取ったら帰ってゆっくり休むといい。な?」
「はいっ! そうですね!」
次は勝てる。その言葉を聞いたミラは疲労を吹き飛ばすかのような快活な笑みを浮かべて頷いた。
こうして、俺とミラはオークキングの牙と爪を回収すると、冒険者ギルドへ帰還するのだった。
ちなみにこれらは討伐を成功させた証拠として提出するために必要な部位だ。
今はどうか知らないが、提出した部位はギルド側の確認が終わったらちゃんと戻ってきたし、そのままギルドに売ることもできるシステムだった。少なくとも二千年前まではそうだった。今はわからないが、日銭にでもできたら助かるな。
「ふぅ……これで一対一です!」
ミラは山のようにして積み重なって倒れ伏すクロールモンキーの軍勢を尻目に、目の前で太い腕を交差するオークキングを見据えていた。
ここまで、オークキングはクロールモンキーを突撃させるだけで、自身はその場に留まり静観を貫いていた。おそらく本当に油断していたのだろう。数の利で優位に立っていたからこそ、こうしてミラ一人に押される展開になるなんて予想していなかったはずだ。
だが、今のヤツは完全にミラを警戒しており、いくら知能が低いと言えど、猪突猛進してくることはなさそうに見える。
「ミラ! クロールモンキーとは比にならないくらい強いから、気をつけるんだぞー」
「大丈夫です。ジェレミー様の攻撃に比べたら全部ゆっくりに見えると思いますから!」
ミラは前方を向きながらも、俺に見えるようにして右手の親指を立ててくれた。
心にはかなりの余裕があるようで安心した。
しかし、あまりオークキングを舐めないほうがいい。
これでも中級冒険者の登竜門だ。
俺はその剛腕を喰らって死んでいった冒険者を何人も知っている。
ステップワークと防御に長けているミラと言えど、まともに一撃を喰らえばひとたまりもないだろう。
「……回避して少しずつダメージを与えていくのがベターだろうな」
俺は緊迫する雰囲気で対峙する両者を、少し離れた位置から眺める。
実はミラのステップワークを活かした回避術と鍛え上げられてきた防御力、そして忍耐力は目を見張るものがあるが、あまり攻撃面は得意ではなかった。
先ほどの魔法は悪くなかったが、物理攻撃は前者に比べると格段に劣る。
だからこそ、おのずと戦闘は長引くし、じわじわと攻撃を与えていかなければならない。
そろそろ向こうから仕掛けてくるか……。
俺がそう心の中で口にした刹那。
オークキングは獣のような咆哮を上げた。その凶暴な音は空気を裂いて荒々しく森の中に轟く。
「グォオオオオォォォォッッ……ッ!」
空気を震わせるような雄叫びは、たちまち静かな森を支配し、対峙するミラの耳を突き抜ける。
その雄叫びはまるで自然の力そのものであり、オークキングが持つ凶暴な本能が全身に宿ったかのように響き渡った。
ミラはその獰猛な音に耳を塞ぎ、僅かに肩をすくめた。
背後から表情は見えないが、おそらく不快感を露わにしているに違いない。
「くるぞ」
俺が一人でに呟いた瞬間だった。
オークキングは大きく野太い足を高速で踏み出すと、すぐさま距離を詰めて右の剛腕をミラに向かって振るった。
「ッ、中々速いですね! でも、そんなスピードには慣れてます!」
ミラはそのスピードに驚きを露わにしつつも、巧妙な動きで攻撃を回避する。
回避するミラに対して、オークキングは一切手を緩める事なく多段攻撃を仕掛けていき、一瞬も休まる隙を与えない。
かくいうミラは機を見て反撃を試みているように見えたが、両腕を振い続けるオークキングの攻撃をかわすのに精一杯だった。
連続攻撃を浴びせてくるオークキング。
それらをひたすらに回避し続けるミラ。
どちらが優勢なのかは一目瞭然だった。
しかし、ミラは劣勢に置かれながらもじっくりとチャンスを待ち望んでいた。
戦況を読む力がなければ、ミラがギリギリのところでかろうじて攻撃を回避しているようにしか見えないだろうが、実は彼女は細かい足捌きでオークキングを狭いスペースに誘導していたのだ。
「木々の合間を縫って、ヤツの身動きを制限する作戦か」
俺は早い段階でミラの思惑を理解していた。
彼女はあえてオークキングに攻撃を仕掛けさせ、有利なフィールドへと徐々に移行することに成功している。
その証拠に、開けた洞穴の前では剛腕を振い暴れ放題だったオークキングが、今では木々の合間で身動きが制限されており、その攻撃の強度とスピードは着実に低下していた。
「グォッ!?」
ここで、オークキングはミラの作戦にようやく勘付いた様子だった。
しかし、同時に、ここで背を向けて引き返す選択肢が残されていないことにも気がついた。
ミラの作戦勝ちだな。
「後は仕留めるだけだが……ちょっとまずいかもな」
俺はミラの勝利を予見したが、今の彼女の様子を見るとそれが確実なものになるとは言えなかった。
「はぁはぁはぁ……っく……」
ミラは度重なる回避行動を取り続けた結果、明確な疲労が蓄積しており、息を荒げながら歯を食いしばっていた。
初めての実戦だったが、勝ちはお預けかもしれないな。
でも、一撃くらいは攻撃しておいて、次の戦いへの弾みをつけておきたいな。
「ミラ! 回避と同時に跳躍して、ヤツの頸に蹴りを叩き込んでやれ!」
「わ、わかりましたっ! やってみます!」
俺の指示を受けたミラは、次なる攻撃に備えてぐっと体勢を低くした。
人間程度の体躯なら、いくら木々の合間であろうともオークキングのように動きを大きく制限されることはない。
一太刀浴びせるのは容易だろう。
「グォオオオオォォォォッッ……ッ!」
これまで一度として剛腕を命中させられないでいたからか、オークキングは怒りに任せた大振りな一撃を放ってきた。
好都合だな。
案の定、ミラは絶妙な身のこなしでオークキングの剛腕を巧みにかわすと、即座に空中へと跳躍する。
風がミラの茶色い髪を舞わせ、その美しさと力強さが交じり合う中、彼女は一瞬の隙間を見つけ、オークキングの頸に向かって回し蹴りを繰り出す。
蹴りの瞬間、時間が止まったかのようだった。
やがて——直撃。
頸の骨を砕いた鈍く低い音が辺りに響くと、オークキングはその痛烈な一撃によって咆哮をあげ、その痛みを紛らわせるかのように両の剛腕をがむしゃらに振るわせ始めた。
本来であれば、ここから多段攻撃を仕掛けてトドメを指すところだが、初めての戦闘で体力管理がままらなかったミラは、弱々しく着地し片膝をついた。
「グォオオオオォォォォッッ……ッ!」
オークキングは頸の骨を砕かれて明らかに勢いは落ちていたが、それ以上にミラへの憎しみが勝ったのか、片膝をついて肩で息をする彼女を見下ろし、再び剛腕を振りかぶった。
ここまでだな。
勝敗の行方を悟った俺は、一歩、二歩と足を踏み出し、徐々にスピードを上昇させていくと、一瞬にしてオークキングの眼前に躍り出た。
オークキングは何が何だかわからないという表情をして一度だけ瞬きをしたが、その時点で俺が放った膝蹴りはヤツの顔面の中央を確実に捉えており、既に事は終えていた。
「ミラ、よく頑張ったな」
俺は木々を薙ぎ倒しながら吹き飛んでいくオークキングの姿を背に、疲れ切っているミラに手を伸ばした。
彼女は俺の手を取り立ち上がったが、ぱちぱちと目を瞬かせながら困惑した面持ちだった。
「え……え? え? な、何も見えなかったのですが……何かしましたか?」
「軽く膝蹴りを叩き込んだだけだ。それより、怪我はないか?」
「は、はい。怪我はないので大丈夫です。ただ……
渾身の一撃が効かなかったので、それはすっごく悔しいです」
ミラは両の拳を強く握りしめると、ギリギリと歯を食いしばり悔しさを露わにした。
その向上心を持っているうちはまだまだ強くなれる。
「まあ、今日は初めての戦闘で緊張もあっただろうし次は勝てるさ。今日は報奨金を受け取ったら帰ってゆっくり休むといい。な?」
「はいっ! そうですね!」
次は勝てる。その言葉を聞いたミラは疲労を吹き飛ばすかのような快活な笑みを浮かべて頷いた。
こうして、俺とミラはオークキングの牙と爪を回収すると、冒険者ギルドへ帰還するのだった。
ちなみにこれらは討伐を成功させた証拠として提出するために必要な部位だ。
今はどうか知らないが、提出した部位はギルド側の確認が終わったらちゃんと戻ってきたし、そのままギルドに売ることもできるシステムだった。少なくとも二千年前まではそうだった。今はわからないが、日銭にでもできたら助かるな。
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