15 / 28
初デート
しおりを挟む
無事にお墓参りを終え、予定通りの時間にショッピングモールに着く。
最近出来たばかりの大型ショッピングモールは、土曜日ということもあって混んでいたけれど、日浦が事前に調べてくれたらしく、駐車場やモール内の移動はスムーズにすることが出来た。
昼食は日浦が見つけた出汁巻き玉子専門店でとったのだが、メニューの多さと好みの味に思わずはしゃいでしまった舞を、嬉しそうに見つめる彼の視線がちょっと恥ずかしかった。
それから本屋で新刊のチェックをしているうちに時間が近づいたので、映画館のあるフロアに向かう。
隣の席に座るのはあのお墓参りの車内以来だけど、その時とは違って恋人同士になった今は、すぐ近くに感じる彼の香りや熱が気になって、あまり映画に集中できなかった気がする。
それでも楠野と飲んだ時のように、会話の不快感は全くなく、終始楽しい時間を過ごすことが出来た。
***
それは、映画を見終わってカフェでひと休みしている時だった。
「あれ?もしかして、滉大?」
テーブルを挟んで向かい合って日浦と話をしていた舞は、聞こえた声に思わず顔を上げた。
そこに立っていたのは、短い茶髪をツーブロックのソフトモヒカンにした、あごひげのある長身の男性。
迷彩柄のパーカーを羽織り、両耳に黒いピアスをつけていて、一人ならば絶対に関わりたくないタイプだが、日浦は普通に笑顔で話している。
「弘斗。偶然だな」
「なんだよ、眼鏡かけてるから一瞬わからなかったじゃん!なに?デート中?」
「まぁね」
日浦の友人だろうか。相変わらず交友関係が広いんだなと思った時、男の視線がこちらを向く。
(あれ?この人、どこかで見たような…)
「滉大の彼女さん?初めまして、滉大の高校からの大親友の中原弘斗です。よろしくね」
「勝手に挨拶するなよ。誰が大親友だ」
(中原って…。中原君!?)
中原弘斗は高校の同級生で、日浦と仲が良かった男だ。
勿論、舞とも同級生でクラスメイトだった時期もあるのだが、陰キャと陽キャでグループが違ったので、あまり話したことはない。
確か、日浦と同じバスケ部だった気がする。
(よく見れば確かに面影がある。ひげとファッションのインパクトが強くて気づかなかった。ってか、中原君、初めましてって言ったよね?私が同級生だって気づいてないみたい。どうしよう。初対面のふりをしようかな)
存在感の薄い自分が覚えられていない事には慣れているので怒りは感じないが、自分のような陰キャオタクと付き合ってることが同級生に知られたら、日浦が困るのではないかと思った。
ニコニコとこちらを見る中原に、どう返したらいいか悩んでると、日浦が口を開く。
「弘斗。初めましてじゃないから。高校の同級生だよ。演劇部の部長だった米田舞ちゃん。俺達、今、付き合ってるんだ」
(え?そんなに簡単にバラしちゃっていいの?)
日浦の発言にぎょっとしていると、中原はじっと舞を見たあと、嬉しそうに声をあげた。
「ああ、あの演劇部の子か!覚えてるよ!滉大がずっと好きだった子だろ?…え、付き合い始めたの?何だよ!言えよ、よかったじゃん!」
「え?」
(なに、この反応)
テンションの高さについていけずにポカンと口を開けた舞に、中原は申し訳無さそうに口を開いた。
「今更だけど、あの時はごめんな。莉愛に嫌がらせされてるって気付いてたのに、俺が余計な口出しすると悪化しそうだったから、助けられなくて…」
「い、いえ…」
「でも、あの人は俺の前だといい子ぶるから、弘斗が教えてくれなかったらずっと気付かなかったよ。ありがとう」
どうやら舞が莉愛に嫌がらせをされていたことを日浦に伝えたのは、中原だったらしい。
「しっかし米田さん、雰囲気変わったな。可愛くなってる」
「…はぁ、どうも」
慣れない社交辞令に戸惑っていると、隣にいた日浦が中原を睨みつけた。
「弘斗。舞ちゃんは俺の彼女だから、口説くのはやめてくれる?」
「口説いてねぇよ!俺は嫁さんに一途だっての!あ、米田さん。去年に産まれた俺の天使(娘)の写真を見る?嫁さんに似て、超可愛いの!」
「…あ、うん」
(この見た目で子煩悩とか、ギャップが凄いな…。悪い人じゃないみたいだけど)
なんて思いながら、中原のスマホの写真を見ていた時、その後ろから声がした。
「は?マジで滉大と付き合い始めたの?」
怒りを含んだような女性の声に思わず見ると、鋭い視線で睨み付けてくる人物と目が合った。
お尻まですっぽり隠れる大きめの茶色Vネックセーターに、履いてないのではと一瞬勘違いしてしまうほど短い黒のショートパンツで、足の長さを強調している。
相変わらず露出度の高い服を着ているのは、日浦の元カノの莉愛だ。
(橘さん!何でここに?)
舞の心の疑問に答えるように、中原が日浦に説明する。
「地元友達6人で、ここの中華バイキングに来てたんだよ。莉愛、他の奴らとゲーセンに行ったんじゃなかったの?」
「つまんなかったから、弘斗にコーヒーでも奢ってもらおうと思って来たの。そしたら滉大がいるんだもん。びっくりしちゃった。…ねぇ、滉大。今からでもいいから一緒に遊ばない?私たちと一緒の方が楽しいよ?」
(何言ってんの?この人!?)
どう見てもデート中の彼女の前で言うセリフではない。
しかも日浦の腕に甘えるように絡みつき、まるで舞が見えていないかのようだ。
(こういうの、高校の時にもやられたな。私と日浦君が話してたら、橘さんが割り込んできて連れてっちゃうやつ。…どうしよう。日浦君がまた、橘さんを選んだら…)
日浦は優しいから、デート中でも友人に誘われたら無下には出来ないのではないか。
そんな不安が頭を過ったが、日浦は莉愛の手を振り払った。
「勝手に触らないでくれる?見てわからない?デート中なんだけど」
「え、滉大?」
冷たい拒絶に莉愛が動揺したが、彼はそれを無視して舞に笑顔を向ける。
「舞ちゃん、飲み終わった?そろそろお店を出よっか。…あ。お昼を食べたところで卵サンドのテイクアウトを買っていかない?あそこのだし巻き卵、パンで食べても美味しいんだって」
まるでいないように扱われて莉愛は、一瞬なにが起きたのかわからずにポカンとしたあと、ハッとして慌てて彼に声をかけた。
「っ、ちょっと、滉大!私、この間の返事に納得してないからね!やっぱり滉大以上に相性がいい人なんていないんだから…」
ガタッ!!
莉愛の言葉が止まったのは、日浦が席から立ち上がり、殺気にも似た空気で彼女を睨んだからだ。
「いい加減にしてくれる?これ以上、俺の幸せな時間を邪魔されるのは不愉快なんだけど。この前も言ったけど、俺はもう君と必要以上に関わるつもりはないから黙ってくれる?」
「っ」
その空気に怖気づく莉愛を一瞥してから、日浦はすっと表情を笑顔に戻して今度は中原を見た。
「弘斗。今度は、男友達だけで飲もうね。また連絡するから」
「お、おう。またな」
「行こう。舞ちゃん」
「あ、うん…」
(日浦君があんなに怒った顔、初めて見た…)
二人分のトレイを持って返却口に向かう日浦を慌てて追いかけながら、呆然と立ち竦む莉愛をちらりと振り返った。
最近出来たばかりの大型ショッピングモールは、土曜日ということもあって混んでいたけれど、日浦が事前に調べてくれたらしく、駐車場やモール内の移動はスムーズにすることが出来た。
昼食は日浦が見つけた出汁巻き玉子専門店でとったのだが、メニューの多さと好みの味に思わずはしゃいでしまった舞を、嬉しそうに見つめる彼の視線がちょっと恥ずかしかった。
それから本屋で新刊のチェックをしているうちに時間が近づいたので、映画館のあるフロアに向かう。
隣の席に座るのはあのお墓参りの車内以来だけど、その時とは違って恋人同士になった今は、すぐ近くに感じる彼の香りや熱が気になって、あまり映画に集中できなかった気がする。
それでも楠野と飲んだ時のように、会話の不快感は全くなく、終始楽しい時間を過ごすことが出来た。
***
それは、映画を見終わってカフェでひと休みしている時だった。
「あれ?もしかして、滉大?」
テーブルを挟んで向かい合って日浦と話をしていた舞は、聞こえた声に思わず顔を上げた。
そこに立っていたのは、短い茶髪をツーブロックのソフトモヒカンにした、あごひげのある長身の男性。
迷彩柄のパーカーを羽織り、両耳に黒いピアスをつけていて、一人ならば絶対に関わりたくないタイプだが、日浦は普通に笑顔で話している。
「弘斗。偶然だな」
「なんだよ、眼鏡かけてるから一瞬わからなかったじゃん!なに?デート中?」
「まぁね」
日浦の友人だろうか。相変わらず交友関係が広いんだなと思った時、男の視線がこちらを向く。
(あれ?この人、どこかで見たような…)
「滉大の彼女さん?初めまして、滉大の高校からの大親友の中原弘斗です。よろしくね」
「勝手に挨拶するなよ。誰が大親友だ」
(中原って…。中原君!?)
中原弘斗は高校の同級生で、日浦と仲が良かった男だ。
勿論、舞とも同級生でクラスメイトだった時期もあるのだが、陰キャと陽キャでグループが違ったので、あまり話したことはない。
確か、日浦と同じバスケ部だった気がする。
(よく見れば確かに面影がある。ひげとファッションのインパクトが強くて気づかなかった。ってか、中原君、初めましてって言ったよね?私が同級生だって気づいてないみたい。どうしよう。初対面のふりをしようかな)
存在感の薄い自分が覚えられていない事には慣れているので怒りは感じないが、自分のような陰キャオタクと付き合ってることが同級生に知られたら、日浦が困るのではないかと思った。
ニコニコとこちらを見る中原に、どう返したらいいか悩んでると、日浦が口を開く。
「弘斗。初めましてじゃないから。高校の同級生だよ。演劇部の部長だった米田舞ちゃん。俺達、今、付き合ってるんだ」
(え?そんなに簡単にバラしちゃっていいの?)
日浦の発言にぎょっとしていると、中原はじっと舞を見たあと、嬉しそうに声をあげた。
「ああ、あの演劇部の子か!覚えてるよ!滉大がずっと好きだった子だろ?…え、付き合い始めたの?何だよ!言えよ、よかったじゃん!」
「え?」
(なに、この反応)
テンションの高さについていけずにポカンと口を開けた舞に、中原は申し訳無さそうに口を開いた。
「今更だけど、あの時はごめんな。莉愛に嫌がらせされてるって気付いてたのに、俺が余計な口出しすると悪化しそうだったから、助けられなくて…」
「い、いえ…」
「でも、あの人は俺の前だといい子ぶるから、弘斗が教えてくれなかったらずっと気付かなかったよ。ありがとう」
どうやら舞が莉愛に嫌がらせをされていたことを日浦に伝えたのは、中原だったらしい。
「しっかし米田さん、雰囲気変わったな。可愛くなってる」
「…はぁ、どうも」
慣れない社交辞令に戸惑っていると、隣にいた日浦が中原を睨みつけた。
「弘斗。舞ちゃんは俺の彼女だから、口説くのはやめてくれる?」
「口説いてねぇよ!俺は嫁さんに一途だっての!あ、米田さん。去年に産まれた俺の天使(娘)の写真を見る?嫁さんに似て、超可愛いの!」
「…あ、うん」
(この見た目で子煩悩とか、ギャップが凄いな…。悪い人じゃないみたいだけど)
なんて思いながら、中原のスマホの写真を見ていた時、その後ろから声がした。
「は?マジで滉大と付き合い始めたの?」
怒りを含んだような女性の声に思わず見ると、鋭い視線で睨み付けてくる人物と目が合った。
お尻まですっぽり隠れる大きめの茶色Vネックセーターに、履いてないのではと一瞬勘違いしてしまうほど短い黒のショートパンツで、足の長さを強調している。
相変わらず露出度の高い服を着ているのは、日浦の元カノの莉愛だ。
(橘さん!何でここに?)
舞の心の疑問に答えるように、中原が日浦に説明する。
「地元友達6人で、ここの中華バイキングに来てたんだよ。莉愛、他の奴らとゲーセンに行ったんじゃなかったの?」
「つまんなかったから、弘斗にコーヒーでも奢ってもらおうと思って来たの。そしたら滉大がいるんだもん。びっくりしちゃった。…ねぇ、滉大。今からでもいいから一緒に遊ばない?私たちと一緒の方が楽しいよ?」
(何言ってんの?この人!?)
どう見てもデート中の彼女の前で言うセリフではない。
しかも日浦の腕に甘えるように絡みつき、まるで舞が見えていないかのようだ。
(こういうの、高校の時にもやられたな。私と日浦君が話してたら、橘さんが割り込んできて連れてっちゃうやつ。…どうしよう。日浦君がまた、橘さんを選んだら…)
日浦は優しいから、デート中でも友人に誘われたら無下には出来ないのではないか。
そんな不安が頭を過ったが、日浦は莉愛の手を振り払った。
「勝手に触らないでくれる?見てわからない?デート中なんだけど」
「え、滉大?」
冷たい拒絶に莉愛が動揺したが、彼はそれを無視して舞に笑顔を向ける。
「舞ちゃん、飲み終わった?そろそろお店を出よっか。…あ。お昼を食べたところで卵サンドのテイクアウトを買っていかない?あそこのだし巻き卵、パンで食べても美味しいんだって」
まるでいないように扱われて莉愛は、一瞬なにが起きたのかわからずにポカンとしたあと、ハッとして慌てて彼に声をかけた。
「っ、ちょっと、滉大!私、この間の返事に納得してないからね!やっぱり滉大以上に相性がいい人なんていないんだから…」
ガタッ!!
莉愛の言葉が止まったのは、日浦が席から立ち上がり、殺気にも似た空気で彼女を睨んだからだ。
「いい加減にしてくれる?これ以上、俺の幸せな時間を邪魔されるのは不愉快なんだけど。この前も言ったけど、俺はもう君と必要以上に関わるつもりはないから黙ってくれる?」
「っ」
その空気に怖気づく莉愛を一瞥してから、日浦はすっと表情を笑顔に戻して今度は中原を見た。
「弘斗。今度は、男友達だけで飲もうね。また連絡するから」
「お、おう。またな」
「行こう。舞ちゃん」
「あ、うん…」
(日浦君があんなに怒った顔、初めて見た…)
二人分のトレイを持って返却口に向かう日浦を慌てて追いかけながら、呆然と立ち竦む莉愛をちらりと振り返った。
0
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです
沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!
独占欲全開の肉食ドクターに溺愛されて極甘懐妊しました
せいとも
恋愛
旧題:ドクターと救急救命士は天敵⁈~最悪の出会いは最高の出逢い~
救急救命士として働く雫石月は、勤務明けに乗っていたバスで事故に遭う。
どうやら、バスの運転手が体調不良になったようだ。
乗客にAEDを探してきてもらうように頼み、救助活動をしているとボサボサ頭のマスク姿の男がAEDを持ってバスに乗り込んできた。
受け取ろうとすると邪魔だと言われる。
そして、月のことを『チビ団子』と呼んだのだ。
医療従事者と思われるボサボサマスク男は運転手の処置をして、月が文句を言う間もなく、救急車に同乗して去ってしまった。
最悪の出会いをし、二度と会いたくない相手の正体は⁇
作品はフィクションです。
本来の仕事内容とは異なる描写があると思います。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
禁断溺愛
流月るる
恋愛
親同士の結婚により、中学三年生の時に湯浅製薬の御曹司・巧と義兄妹になった真尋。新しい家族と一緒に暮らし始めた彼女は、義兄から独占欲を滲ませた態度を取られるようになる。そんな義兄の様子に、真尋の心は揺れ続けて月日は流れ――真尋は、就職を区切りに彼への想いを断ち切るため、義父との養子縁組を解消し、ひっそりと実家を出た。しかし、ほどなくして海外赴任から戻った巧に、その事実を知られてしまう。当然のごとく義兄は大激怒で真尋のマンションに押しかけ、「赤の他人になったのなら、もう遠慮する必要はないな」と、甘く淫らに懐柔してきて……? 切なくて心が甘く疼く大人のエターナル・ラブ。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
溺愛のフリから2年後は。
橘しづき
恋愛
岡部愛理は、ぱっと見クールビューティーな女性だが、中身はビールと漫画、ゲームが大好き。恋愛は昔に何度か失敗してから、もうするつもりはない。
そんな愛理には幼馴染がいる。羽柴湊斗は小学校に上がる前から仲がよく、いまだに二人で飲んだりする仲だ。実は2年前から、湊斗と愛理は付き合っていることになっている。親からの圧力などに耐えられず、酔った勢いでついた嘘だった。
でも2年も経てば、今度は結婚を促される。さて、そろそろ偽装恋人も終わりにしなければ、と愛理は思っているのだが……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる