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20.閑話
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私と一緒に入学するナタリーは、一度侍女の仕事は休み、家に帰っている。
しかし、ナタリーが何故か制服が今日届く筈だからと朝から家にいる。
そして、何故か殿下も楽しそうにお茶を飲みながら待っているのだ。
何故、私より殿下達が先に知っているのだろう?侯爵家の情報は、何処から二人に漏れているのだろう不思議で仕方ない。
学校の制服は白を基調にしていて、個人でフリルや宝石、刺繍をデザインしていいことになっている。家ごとに違いをつけることで制服を見ただけで貴族階級が判るようにしているらしい。私はシンプルに刺繍をメインに袖口などに宝石を少し散りばめている。パッと見た感じは高級感は無いけれど、おしゃれにデザインしたつもりだ。
殿下は、私のデザインに合わせて刺繍をメインにしている。宝石は王太子ということもあって私よりも目立つ位置に付けているけど、殿下にのカッコ良さには負けるわ。
コンコンとノックの後に侍女の一人が、ドア越しに制服が届いたことを告げた。ナタリーが走って行くと私のことを手招きした。
「どうしたの?ナタリー?」
「アリシア様、このまま別室で着替えにいきましょう!!」
「そうね、早く殿下にもお見せしたいわ!」
私がナタリーについていこうと、ドアに向かうとスッと殿下が腰に手を回した。
「別室に着替えに行くのはいいけどナタリーはここでお留守番してくれないかな?」
「どうしてですの?」
アリシアが、殿下を覗き込み尋ねた。
「アリシアの制服姿を、ナタリーが一番に見るのは尺に触るんだ。」
ムッとした表情で殿下がいうとナタリーは鼻で笑いながら
「小さい男は嫌われますよ?」
と火に油を注ぐような事を言う。案の定、挑発に乗せられた殿下は、ナタリーと口喧嘩を始めたので、私は近くにいた侍女に別室で着替えを手伝ってもらった。
「もう!殿下!ナタリーいつまで喧嘩してますの!」
私が着替え終わっても、二人はまだ喧嘩していた。私が部屋に戻ってきたことも気付いてくれないなんて…。寂しいわ。
私がむすっとしてると二人はピタッと喧嘩をやめ、こちらを見つめてくる。
「えっ、めっちゃかわいい!生足尊い!!」
「意味はわからないが、言いたいことはわかる気がする。綺麗だ。」
「天使!!」「女神!!」「妖精!」
ナタリーから始まって、二人が意気投合したように讃称してくれる。嬉しいけれど少し恥ずかしいわ。
学園が始まる不安はあるけれど、このままは平和にこの二人となら過ごせる気がする。
しかし、ナタリーが何故か制服が今日届く筈だからと朝から家にいる。
そして、何故か殿下も楽しそうにお茶を飲みながら待っているのだ。
何故、私より殿下達が先に知っているのだろう?侯爵家の情報は、何処から二人に漏れているのだろう不思議で仕方ない。
学校の制服は白を基調にしていて、個人でフリルや宝石、刺繍をデザインしていいことになっている。家ごとに違いをつけることで制服を見ただけで貴族階級が判るようにしているらしい。私はシンプルに刺繍をメインに袖口などに宝石を少し散りばめている。パッと見た感じは高級感は無いけれど、おしゃれにデザインしたつもりだ。
殿下は、私のデザインに合わせて刺繍をメインにしている。宝石は王太子ということもあって私よりも目立つ位置に付けているけど、殿下にのカッコ良さには負けるわ。
コンコンとノックの後に侍女の一人が、ドア越しに制服が届いたことを告げた。ナタリーが走って行くと私のことを手招きした。
「どうしたの?ナタリー?」
「アリシア様、このまま別室で着替えにいきましょう!!」
「そうね、早く殿下にもお見せしたいわ!」
私がナタリーについていこうと、ドアに向かうとスッと殿下が腰に手を回した。
「別室に着替えに行くのはいいけどナタリーはここでお留守番してくれないかな?」
「どうしてですの?」
アリシアが、殿下を覗き込み尋ねた。
「アリシアの制服姿を、ナタリーが一番に見るのは尺に触るんだ。」
ムッとした表情で殿下がいうとナタリーは鼻で笑いながら
「小さい男は嫌われますよ?」
と火に油を注ぐような事を言う。案の定、挑発に乗せられた殿下は、ナタリーと口喧嘩を始めたので、私は近くにいた侍女に別室で着替えを手伝ってもらった。
「もう!殿下!ナタリーいつまで喧嘩してますの!」
私が着替え終わっても、二人はまだ喧嘩していた。私が部屋に戻ってきたことも気付いてくれないなんて…。寂しいわ。
私がむすっとしてると二人はピタッと喧嘩をやめ、こちらを見つめてくる。
「えっ、めっちゃかわいい!生足尊い!!」
「意味はわからないが、言いたいことはわかる気がする。綺麗だ。」
「天使!!」「女神!!」「妖精!」
ナタリーから始まって、二人が意気投合したように讃称してくれる。嬉しいけれど少し恥ずかしいわ。
学園が始まる不安はあるけれど、このままは平和にこの二人となら過ごせる気がする。
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