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俺の飼い主は……
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ブー ブー ブー
無機質な機械音が室内に響き渡っている。そしてその音とハーモニーを奏でるように、ヒロトの美しい美声の嬌声が絶え間なく聞こえるのだ。
ヒロトの股の間の特等席には、スマートフォンが立てて置かれており、静かに録画という仕事を全うしていた。その画面と実物を交互に確認するように、タカは鼻息荒く下着姿で画面の前で座って見ている。下着の上からでも分かる反り立ち具合で、先走りで少し下着がぬれているようだった。
その時、ヒロトが大きく声を上げて痙攣するように震える。その様子を「いいね……」と喜んで、タカはヒロトの窄まりで動くバイブをグリグリと動かす。ヒロトの男根にはリボンが巻かれているが、着飾っているわけではなく、射精出来ないように押さえられているのだった。
「また、イッたか……? 何回目だよ。えっと、そうだなあ……、二〇回目か?」
タカは油性マジックでヒロトの内太股に正の字の一本線を書く。既にそこには四つの「正」が出来上がっていた。
「ヒロト二〇回目のメスイキです。これって何回が最高記録なんだ? こんなのでギネスとかあるのか? なあ、ギネスに申請でもするか?」
タカはスマートフォンに向かって動画の実況をしていた。その声が耳に届いても、既にセックスドラッグで意識朦朧のヒロトは何も感じない。
「と……、とき」
「ん? 何だ?」
ヒロトのうわ言に返事をするタカは、その言葉の続きを催促する。しかしそれはタカが期待する言葉ではなかったのだ。
「と……時貞……! いれて……。もう、やだぁ……」
「あの男の名前を呼ぶな! お前の口からそんな言葉を聞きたくない!」
タカはヒロトの後孔で動いているバイブをグリグリと激しく動かし、「お前に絶頂を与えてるのは俺だ!」と何度も繰り返す。しかしヒロトの口からは「時貞……」と呟かれるだけだった。
「ああ、興ざめだ! アイツの名前を呼ぶお前の動画なんていらねえよ!」
タカはヒロトの後孔のバイブを抜いて床に投げた。そしてスマートフォンを操作して録画を終了させたのだ。タカは少し萎えてしまった肉棒を下着から取り出し、自分で肉棒を擦りながら、十分な大きさになるまでヒロトの窄まりをネットリと舐めだした。
タカはポッカリと既に開いているヒロトの後孔の中に舌を入れて、舌が届く限界まで挿入していた。そのウネウネとした感触に、物足りなさを感じるヒロトは「時貞、入れて……」とまた声を出してしまう。
「だからその名前を言うなって言ったよなあ!」
バキッ
タカはヒロトの頬を殴る。
その衝撃で正気に戻ったヒロトは、男根をゴリゴリに勃たせて自分の真上に跨がるタカに気が付くのだった。
「い、入れる気なのか……? や、やめろよ! そんな事をしても、俺はお前の物にならないぞ!」
「フン。じゃあ、お前は誰のモノだって言うんだ? アイツじゃないよなあ……?」
低い声で返すタカはギロリとヒロトを睨む。しかしヒロトは怯むどころか声を上げて言い返すのだ。
「そうだよ! 俺の飼い主は時貞なんだ! 時貞以外とはセックスしねえよ!」
その瞬間に古いドアがバーンと音を立てて開く。壊れて室内に落ちるドアの先に、大きな人影が立っているのだった。
「おい、俺のカナリヤはここに居るのか……?」
「と、時貞! 助けて……!」
時貞はヒロトが全裸で脚を大きく開けて拘束されいる様子を確認した。そして「へえ……。イイ趣味じゃねえか?」とクククと笑い出すのだ。
「結束バンドで拘束するとなあ、皮膚に傷が付く。SMにはお勧めしねえよ……。まあ、ただ痛めつけるのだけがしたいなら、十分効果はあるだろうなあ」
土足で中にズンズンと入り込む時貞は、ヒロトとタカの前に来て、スーツの内ポケットからガラムの煙草を出す。それを口に咥えて火を付けた時貞は、落ち着いた様子で煙草を吸い出した。
「で、お前はコイツを連れて逃げてどうするつもりだったんだ?」
顔面蒼白のタカは「どうして基地内にいる……? 一般人は入れない筈だ」と反対に尋ねた。それに反応する時貞は「俺の質問が先だ」と静かに威圧した。
「ヒロトは俺のモノだ! お前になんか渡さない! 初めて会った時からずっと大事にしてきたんだ」
「へえ……。初めて会った時からチ○ポおっ立ててコイツの事を見てたのか? 長い間ご苦労さん! けどなあ、コイツの尻処女は俺が頂いた。残念だったなあ……」
口では可哀想にと言いながらも、ちっとも顔には表れていない時貞は、ペロッと舌を出して舌舐めずりし、「初物は良かったぞ」と妖しく笑ってタカに伝える。
「お、お前! 殺してやる!!」
タカは顔を真っ赤にして立ち上がり時貞に掴みかかった。しかし時貞には蚊が止まったというような仕草で、タカを軽く払いのけるだけで床に投げとばしてしまう。タカは派手に転び床で頭を打ったようだ。グッタリと動かないタカを尻目に、時貞はニヤニヤ笑ってヒロトに近づいていくのだった。
無機質な機械音が室内に響き渡っている。そしてその音とハーモニーを奏でるように、ヒロトの美しい美声の嬌声が絶え間なく聞こえるのだ。
ヒロトの股の間の特等席には、スマートフォンが立てて置かれており、静かに録画という仕事を全うしていた。その画面と実物を交互に確認するように、タカは鼻息荒く下着姿で画面の前で座って見ている。下着の上からでも分かる反り立ち具合で、先走りで少し下着がぬれているようだった。
その時、ヒロトが大きく声を上げて痙攣するように震える。その様子を「いいね……」と喜んで、タカはヒロトの窄まりで動くバイブをグリグリと動かす。ヒロトの男根にはリボンが巻かれているが、着飾っているわけではなく、射精出来ないように押さえられているのだった。
「また、イッたか……? 何回目だよ。えっと、そうだなあ……、二〇回目か?」
タカは油性マジックでヒロトの内太股に正の字の一本線を書く。既にそこには四つの「正」が出来上がっていた。
「ヒロト二〇回目のメスイキです。これって何回が最高記録なんだ? こんなのでギネスとかあるのか? なあ、ギネスに申請でもするか?」
タカはスマートフォンに向かって動画の実況をしていた。その声が耳に届いても、既にセックスドラッグで意識朦朧のヒロトは何も感じない。
「と……、とき」
「ん? 何だ?」
ヒロトのうわ言に返事をするタカは、その言葉の続きを催促する。しかしそれはタカが期待する言葉ではなかったのだ。
「と……時貞……! いれて……。もう、やだぁ……」
「あの男の名前を呼ぶな! お前の口からそんな言葉を聞きたくない!」
タカはヒロトの後孔で動いているバイブをグリグリと激しく動かし、「お前に絶頂を与えてるのは俺だ!」と何度も繰り返す。しかしヒロトの口からは「時貞……」と呟かれるだけだった。
「ああ、興ざめだ! アイツの名前を呼ぶお前の動画なんていらねえよ!」
タカはヒロトの後孔のバイブを抜いて床に投げた。そしてスマートフォンを操作して録画を終了させたのだ。タカは少し萎えてしまった肉棒を下着から取り出し、自分で肉棒を擦りながら、十分な大きさになるまでヒロトの窄まりをネットリと舐めだした。
タカはポッカリと既に開いているヒロトの後孔の中に舌を入れて、舌が届く限界まで挿入していた。そのウネウネとした感触に、物足りなさを感じるヒロトは「時貞、入れて……」とまた声を出してしまう。
「だからその名前を言うなって言ったよなあ!」
バキッ
タカはヒロトの頬を殴る。
その衝撃で正気に戻ったヒロトは、男根をゴリゴリに勃たせて自分の真上に跨がるタカに気が付くのだった。
「い、入れる気なのか……? や、やめろよ! そんな事をしても、俺はお前の物にならないぞ!」
「フン。じゃあ、お前は誰のモノだって言うんだ? アイツじゃないよなあ……?」
低い声で返すタカはギロリとヒロトを睨む。しかしヒロトは怯むどころか声を上げて言い返すのだ。
「そうだよ! 俺の飼い主は時貞なんだ! 時貞以外とはセックスしねえよ!」
その瞬間に古いドアがバーンと音を立てて開く。壊れて室内に落ちるドアの先に、大きな人影が立っているのだった。
「おい、俺のカナリヤはここに居るのか……?」
「と、時貞! 助けて……!」
時貞はヒロトが全裸で脚を大きく開けて拘束されいる様子を確認した。そして「へえ……。イイ趣味じゃねえか?」とクククと笑い出すのだ。
「結束バンドで拘束するとなあ、皮膚に傷が付く。SMにはお勧めしねえよ……。まあ、ただ痛めつけるのだけがしたいなら、十分効果はあるだろうなあ」
土足で中にズンズンと入り込む時貞は、ヒロトとタカの前に来て、スーツの内ポケットからガラムの煙草を出す。それを口に咥えて火を付けた時貞は、落ち着いた様子で煙草を吸い出した。
「で、お前はコイツを連れて逃げてどうするつもりだったんだ?」
顔面蒼白のタカは「どうして基地内にいる……? 一般人は入れない筈だ」と反対に尋ねた。それに反応する時貞は「俺の質問が先だ」と静かに威圧した。
「ヒロトは俺のモノだ! お前になんか渡さない! 初めて会った時からずっと大事にしてきたんだ」
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