蛇と刺青 〜対価の交わりに堕ちていく〜

寺原しんまる

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 ジェイの店が終わる頃には夜の10時になっていた。鈴子は既に夕食も済ませて、シャワーを浴びていた。ジェイとの初めての交わりを思い、ウキウキして自身を洗うと言うよりは、溜め息を吐きながら辛そうに身体を洗う鈴子がいる。


「セフレ確定している相手に処女を捧げるのか……」


 ブツブツ独り言を言う鈴子は、濡れた身体をタオルで拭き、軽く髪を乾かして部屋着に着替える。ジェイのバスルームには、既に鈴子の着替えも基礎化粧品も並んでいる。そういえば、鈴子は一度もジェイの部屋で女物の化粧品や雑貨などを見たことは無かった。


 初めて泊まった時に「昔の彼女の置いていった服」を借りたが、それはクローゼットの奥に仕舞われていたのだ。女の痕跡は一切表だって窺い知ることはなかった。


「セフレの人達はどうしてるのかしら? 何処でしているのだろう……」


 疑問だらけの鈴子が鏡の前で百面相をしていると、鏡の中にジェイが映り込む。


「何やってるんだ? 本当は鈴子はこんなに表情豊かなのに、どうしていつもプーってほっぺたを膨らましているんだ?」


 ハハハと大笑いのジェイに、「もー! 覗き見しないで!」と顔を膨らまして起こる鈴子は、ジェイのお腹をポコポコと叩くのだった。


 ジェイはその手をグッと掴み、鈴子を優しく抱き寄せた。鈴子はジェイの胸に顔が当たり、そこからはジェイの香水と煙草の匂いがしている。スンスンと匂いを嗅ぐ鈴子は、無意識に顔をジェイの胸にグリグリと押しつけていた。


 その様子を愛おしそうに見つめていたジェイは、「いくぞ!」と鈴子を抱き上げてバスルームから出て行く。嬉しそうなジェイとは裏腹に、少し複雑な気持ちの鈴子は、ぎゅーっとジェイの首にしがみ付いていたのだった。


 鈴子をベッドに優しく乗せたジェイは、優しく鈴子の衣服を脱がす。髪をゆっくりと撫でながら、鈴子を見つめたジェイ。その指が鈴子の胸の辺りに移動して、トンっと鈴子を後方に押しやる。ポスンとベッドに転がった鈴子は、いつの間にか天井を見上げていた。


「鈴子の覚えているものを全て書き換えるから……。俺しか知らなくしてやるよ」


 天井を見つめている鈴子の視界に写るジェイは、優しく笑っているようだったが、ジェイの青い目の奥がメラメラと燃えているように見えた鈴子は、ブルッと震えるのだった。


 鈴子の視界がジェイの顔に遮られ、鈴子の唇が奪われる。優しい唇の交わりは、次第に湿った音を奏でながら、激しい交わりに変わっていく。鈴子の舌に絡められたジェイの舌は、うねりながら喉の奥へと進んで行くのだ。ジェイの舌は、もう行き止まりだという所まで来たら、そこから左右をなめ回し、鈴子の口内の全てを浸食していく。


「鈴子、口の中で触られていない所はあるか?」

「んぅ……あ、なぃ……」


 それを聞いたジェイはニヤッと笑い、舌を使って口から顎に移動する。ツーッと舐められる淡い刺激に、鈴子は「あぁ……」と身もだえる。舌が喉を過ぎ、鈴子の大きな胸に到達した。そこで顔を上げたジェイは「俺の好きな場所」とニコッと笑う。そのジェイの様子が可愛くて、鈴子はドキドキしたのだが、「赤ちゃんみたい」と言いながらそっぽを向いてしまうのだ。


 大きな双璧に顔を埋めるようにするジェイは、その柔らかさを少し堪能した後に、頂点の突起を口に運ぶ。ジェイの舌にあるピアスで、チロチロと口内で刺激された突起は、簡単に立ち上がりピクピクと小刻みに震えている。それをジュッと力強く吸うジェイを「あ、だめ……」と制止しようとする鈴子。


「どうして駄目なんだ? 感じるから駄目なんだろ? 鈴子は天邪鬼だからな」


  鈴子の制止を無視して執拗に胸を弄ぶジェイ。むしゃぶりつきながら強く吸うを繰り返す。形が変わるほどに揉みしだき、片方の突起は指の先で摘まんで引っ張る。


「あああぁ! いぁ……」


 口をパクパク開けた鈴子は、自身の下半身がズクンと熱を持ってきたのが分かる。

 
「鈴子の駄目は良いって事なんだよ」


 フフフと笑うジェイは鈴子に尋ねた。


「鈴子、お前の胸で俺が触れていない場所はあるか?」

「んぁ……、なぁい……」


 キスマークだらけの胸を後にして、ニヤリと笑うジェイは、ツーッと舌を動かしながら胸から下に降りていく。次のターゲットは鈴子の身体の中心にある窪み。そこは小さなもので、ジェイの舌で直ぐいっぱいに埋まる。


「鈴子の臍は身体に見合って小さい」


 チューっと鈴子の臍を吸い込み、周囲にキスマークを付ける。鈴子の臍への愛撫は短いもので、ジェイの舌がゆっくりと臍から下へと降りていった。ジェイは鈴子の両足をグイッとM字に開け、グッと足で隠されていた秘部を外気に晒す。


 鈴子の下腹部の茂みは薄く、秘部は殆ど隠れてはいない。生まれつき薄い体毛の所為で、すっかりと熟しているのがさらけ出されていた。


「鈴子のココは雌の匂いでむせ返る程だ」


 既にコプリと蜜が垂れている卑裂に舌を這わすジェイは、鈴子から発せられる女の匂いを堪能する。鈴子の匂いは甘ったるく、ジェイの脳がブルリと震えるのだ。蜜壺から垂れ出る雫は甘露のようで、舐めるジェイの舌は止まらない。


 ジュルジュルと大きな音を立てながら鈴子の秘部に顔を埋めているジェイは、もっともっとと鈴子の蜜を欲し、鈴子の両足を大きく開脚しながら鈴子の頭上に押しやる。その体勢は、ジェイが鈴子の秘部を舐めているのが鈴子から丸見えなのだった。


「やぁー、あぁ……。だぁめ」


 恥ずかしさで目を逸らそうとする鈴子に、ジェイは「誰がお前を舐めているのか見るんだ」と伝えた。


「んぁ……、じぇぃ……が舐めてる……。ああああ!」


 ジェイの舌が鈴子の卑裂に入り込み、グリグリと小さな洞を浸食していく。小さなソコは開花していなく、ジェイの舌でさえもギチギチだった。


 不思議に思うジェイが、自身の人差し指を舐めて鈴子の蜜壺に宛がう。周囲の蜜をすくい取ってから、グッと指を中に滑り込ませた。


「あ! やぁーーーー!」


 鈴子の声が張り上がり、鈴子の卑肉がギューっとジェイの指を締め付ける。


「ん? 随分と狭いなあ……」


 義父に不倫相手、既に二人の男を知っている筈のソコが余りにも狭いので、ジェイは指をいったん引き抜いて不思議がる。


(おかしい。こんなに狭いなんて……。これじゃあ、まるで処女じゃないか)


「……ジェイ?」


 指が止まったジェイを不安そうに見つめる鈴子。それに気が付いたジェイが「何でもない」と呟き、再度自身の指を鈴子の秘部に沈めた。


「あぃぃ……、んぁ……」


 狭く閉ざしている鈴子の蜜壺だが、ジェイの指の形に合わせてジワリジワリと広がっていく。鈴子の卑肉はうねるようにジェイの指に纏わり付くのだ。グリグリと動くジェイの指に合わしながら中の襞が収縮する様子を、ジェイはじっくりと観察する。


「鈴子、気持ちいいのか? 誰の指がお前の中を触っているんだ?」

「あぁぁぁ、ジェイ……なの……」


 鈴子の目にはジェイの指が根元まで鈴子の中に埋まっているのが見える。抜き差しされるジェイの人差し指には、鈴子の製造した卑猥な蜜がベットリと付いている。それを見た鈴子は「やぁー!」と顔を手で覆うが、グッとジェイに阻まれたのだ。


「駄目だって言っただろ? 全部見るんだ、自分が誰に絶頂を与えられるかを……」


 鈴子の左足の太股を舐めながら噛みつくジェイ。その間も、ジェイは鈴子の目を見たままで、鈴子もジェイの瞳から目を反らせない。


(青い目に吸い込まれそう……。ジェイの目が私を食べちゃう……)


 ジェイの指の動きが速くなり、更に本数が増えていく。グチョグチョと卑猥な音が室内に響き渡り、自身の秘部がグリグリと開いていくのが鈴子にも分かる。


「鈴子。今、何本お前は咥え込んでいると思う?」

「やーぁ、わかんない……」

「見て見ろ。もう三本も咥え込んでいる。でも、これでも俺のコイツには狭いかもしれないが……」


 既にガチガチに立ち上がり、ジェイの臍まで反り返った男根は、鈴子が何度も見ている筈のサイズよりも大きく感じる。


「え……? お、大きくない? いつもと違う……」


 驚く鈴子に笑顔を向けるジェイは、少し困ったように鈴子に告げた。


「ああ、俺のコイツが本立ちの時を正面から見るのは初めてだよな? これより、あとちょっと大きくなるかも……すまん」


「え? えーーーーーー!」


 鈴子の絶叫が室内にこだましたのだった。
 
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