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4章 高校最初の夏休み
3話 かき氷のお約束
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昼食を終えてから二時間ほど経っただろうか。
家事を一通り終えた私と萌恵ちゃんは、イチゴシロップと練乳をかけたシンプルなかき氷を食べている。
「――んんっ!」
ちょっと勢いよく食べすぎたのか、キーンとした痛みが頭を襲った。
萌恵ちゃんは隣で「大丈夫?」と心配してくれている。
平気だと答えつつ頭痛に耐える中、私の脳裏にとある考えが浮かぶ。
「こういうときって、水を飲むと治るって言うよね~」
私が思い浮かべた作戦を後押しするかのように、萌恵ちゃんは食べるのを中断してミネラルウォーターをコップに注いでくれた。
これはもう、迷わず実行しろという天啓に違いない。
「ごめん、萌恵ちゃん。頭が痛くてコップも持てないから、口移しで飲ませてほしいな」
横目で訴えかけるような視線を送りつつ、真面目な態度でお願いする。
自分の発想力が恐ろしい。
ただ、萌恵ちゃんの優しさに付け込むような頼み方をしたので、少なからず心が痛む。
「く、口移し!? あぅ……わ、分かった、いいよ」
よしっ!
思わずガッツポーズしそうになるのを堪え、萌恵ちゃんの方に向き直る。
口移しで水を飲ませてもらうのが楽しみすぎて、無限に溢れる期待感を隠せているかどうか怪しい。
萌恵ちゃんはコップを手に取り、水を口に含んだ状態で私と向かい合う。
このまま水を思いきり噴きかけてほしいと願ってしまうあたり、いよいよ末期かもしれない。いや、とっくに手遅れかな。
「ん、んっ」
二人の唇が、わずかな隙間もないほどピッタリと重なる。
唇を少し開くと同時に、生温かい液体が口内に流れ込んできた。
ただの水なのに、市販のジュースでは味わえない、うっとりするような甘さを感じる。
シロップと練乳の名残なのか、それとも萌恵ちゃんに口移ししてもらったからか。
おそらく――いや間違いなく後者だ。以前にもヨーグルトで同じことをしたので、ハッキリと断言できる。
ソムリエがワインのテイスティングをするように、舌の上で転がして味や香りを確かめる。
存分に堪能した後は、潔くゴクリと飲み込む。
でも、まだ唇は離さない。
ギュッと体を抱き寄せて、本格的なキスに移る。
すると、萌恵ちゃんも私の背中に手を回して、優しく抱きしめてくれた。
「ちゅっ、んむっ」
重なった唇の間から、水音と吐息が漏れる。
甘く蕩けるようなキス。とても気持ちよくて、すごく安心する。
二人の唇が唾液の糸を引きながら離れる頃には、器に残っていたかき氷はすっかり解けてしまっていた。
もちろん、捨てるなんてもったいないことはせず、しっかりと飲み干す。
家事を一通り終えた私と萌恵ちゃんは、イチゴシロップと練乳をかけたシンプルなかき氷を食べている。
「――んんっ!」
ちょっと勢いよく食べすぎたのか、キーンとした痛みが頭を襲った。
萌恵ちゃんは隣で「大丈夫?」と心配してくれている。
平気だと答えつつ頭痛に耐える中、私の脳裏にとある考えが浮かぶ。
「こういうときって、水を飲むと治るって言うよね~」
私が思い浮かべた作戦を後押しするかのように、萌恵ちゃんは食べるのを中断してミネラルウォーターをコップに注いでくれた。
これはもう、迷わず実行しろという天啓に違いない。
「ごめん、萌恵ちゃん。頭が痛くてコップも持てないから、口移しで飲ませてほしいな」
横目で訴えかけるような視線を送りつつ、真面目な態度でお願いする。
自分の発想力が恐ろしい。
ただ、萌恵ちゃんの優しさに付け込むような頼み方をしたので、少なからず心が痛む。
「く、口移し!? あぅ……わ、分かった、いいよ」
よしっ!
思わずガッツポーズしそうになるのを堪え、萌恵ちゃんの方に向き直る。
口移しで水を飲ませてもらうのが楽しみすぎて、無限に溢れる期待感を隠せているかどうか怪しい。
萌恵ちゃんはコップを手に取り、水を口に含んだ状態で私と向かい合う。
このまま水を思いきり噴きかけてほしいと願ってしまうあたり、いよいよ末期かもしれない。いや、とっくに手遅れかな。
「ん、んっ」
二人の唇が、わずかな隙間もないほどピッタリと重なる。
唇を少し開くと同時に、生温かい液体が口内に流れ込んできた。
ただの水なのに、市販のジュースでは味わえない、うっとりするような甘さを感じる。
シロップと練乳の名残なのか、それとも萌恵ちゃんに口移ししてもらったからか。
おそらく――いや間違いなく後者だ。以前にもヨーグルトで同じことをしたので、ハッキリと断言できる。
ソムリエがワインのテイスティングをするように、舌の上で転がして味や香りを確かめる。
存分に堪能した後は、潔くゴクリと飲み込む。
でも、まだ唇は離さない。
ギュッと体を抱き寄せて、本格的なキスに移る。
すると、萌恵ちゃんも私の背中に手を回して、優しく抱きしめてくれた。
「ちゅっ、んむっ」
重なった唇の間から、水音と吐息が漏れる。
甘く蕩けるようなキス。とても気持ちよくて、すごく安心する。
二人の唇が唾液の糸を引きながら離れる頃には、器に残っていたかき氷はすっかり解けてしまっていた。
もちろん、捨てるなんてもったいないことはせず、しっかりと飲み干す。
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