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第1章
第47話《ミスターコン二次審査終了》
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今の時間帯はミスターコンに演劇とイベントが重複しているらしく、このたこ焼き屋がある通りも昼と比べると人通りが少ないので、そんな中で18個売れたのはかなり健闘している方だろう。
俺がさっき作ったたこ焼きも完売して、二回目のたこ焼きの調理に入る。
作り置きが無くなり、お客さんの出入りも落ち着いたのもあって、ふと第二次審査へと思いを馳せた。
(そういえば、相田君とキャプテンさん今頃上手く会場を盛り上げられているかな。)
あの二人の事だから心配はしてないけど、やっぱりどうしても気になってしまう。
(なんかドキドキする。何か彼らの状況を少しでも知れる方法があったらいいんだけど。)
たこ焼きの仕込みをしながら考え事をしていると、丁度その時通りすがりのギャルっぽい女性達から耳寄りな情報が聞こえてきた。
「ねえねえ。これからどうする?皆に予定無いならミスターコンとか見に行かん?」
「ミスターコンかぁ。あたしイケメンは別に興味ないんだよねぇ。」
「うちもパス。どうせ鷹崎パイセンとかが優勝っしょ?」
「ああいう男達って絶対裏で後方腕組み彼女いるよね。正直お手付きな男どもを眺めるより、ガンガン笑える出し物を見たいわー。」
(お。当たってる。出場者のα達は皆番っぽい花嫁を連れてきたし、総一郎も後方どころか前方ですら腕組んでマウント取ってくるひなという彼女?がいるからなー。)
思わずたこ焼きを作る手を止めて、ギャルの女性たちの鋭さに妙に納得してしまう。
「いや、それがさー!さっきうちトイレに行ったときに第二体育館の近くを通ったんだけど会場がどっかどっかお笑いライブみたいに沸いてたのよ!」
「うそ。マジ?あんなイケメン達の真剣勝負でそんな展開あるの?」
「声しか聴いてないけど任侠物のコントやってるっぽかった!もしかしたらお笑い芸人のゲストが来てるのかも?」
「へぇー気になる!見に行くだけ行ってみよ!!」
(これって絶対相田君とキャプテンの事だ!良かった。あの二人上手い事やってくれたみたいだな。)
コンテストの状況を気になっている最中に訪れた朗報に心底ホッとする。
お笑いライブみたいにウケてたなんて…これは一日目の結果発表が楽しみだ。
そうと決まったら俺も負けてられない。
気合いが入った俺は、たこ焼きをぽんぽんと焼いていき、キャプテンさんがコンテストのために店を開けている40分の間に計52パックのたこ焼きを完売したのだった。
◇◇◇
「おーいすずめ君、コンテスト気張ってきたばーい!!」
ミスターコン第二次審査が終了する時間にキャプテンさんが堂々とした態度で帰還した。
この晴れやかな自信満々な顔つきからして結果がうかがえるようだ。
「お疲れ様です!第二次審査、どうでしたか?」
「手ごたえはばっちりたい!一日目の審査結果は今AI?とかなんとかいう人が集計しよるらしか。こんな短期間であれだけの観客の採点ば集計するとか大したおなごたい。」
(AIは女の子じゃなくて人工知能の事なんだけど、まぁ細かい事はいいか。とにかくコンテストの結果が楽しみだ!)
「今から10分後に結果発表らしかけん、すずめ君も行って来んね!」
「え、キャプテンさんは結果見なくていいんですか?」
俺も結果が気になるが、キャプテンさんだって第二次審査頑張ったんだから結果を一刻も早く知りたいだろうに。
「手ごたえはあるって言ったやろ?結果が分かってる事は確認する必要はなか。」
「お、おお…!かっこいですね…!」
この人、本当に見た目も中身も頼もしすぎるな。
これならラグビー部のキャプテンだという事も頷ける。
「それよりどげんね?たこ焼きは一個でも売れたんか?」
「はい!52パックも売れました…!キャプテンさん達のたこ焼きのレシピのおかげですね。」
「…あ!?たかが40分で52パック!?オレたちの午前中の売り上げと同じ位売れとるやかね!?」
たこ焼きの売り上げを聞かれたので、大手を振って報告すると、
キャプテンさんは切れ長の目をカッと見開いて吃驚する。
(ふふ、ここまで驚いてくれると嬉しいな。頑張ったかいがあった!)
カウンターの集金箱にまとめて入れておいた売り上げを数えながら、「これは…うちのシノギに欲しか人材たい…」と呟いていたような気がするが、深堀りすると怖いので聞かなかったことにしておこう。
◇◇◇
その後キャプテンさんに促され、俺は第二体育館へと急いだ。
会場に入ると、観客は皆結果発表にそわそわしている。
『結果発表楽しみだね~。鷹崎先輩、審査内容とかそれ以前に超イケメンだったなぁ。』
『分かる!目の保養になってくれるだけで点数入れちゃう』
『なぁなぁ一日目は誰が一位だと思う?俺はだちょう君かな!』
『私も相田君に満点入れちゃった。正直楽しませてもらったのは相田君だよね。』
『僕も!第一次審査は綺麗で控えめな花嫁と逞しすぎる新郎の対比が良かったし、第二次審査はとにかくお笑い見てるみたいで笑ったしww』
『私はやっぱり総一郎様だな。だってこれはイケメンを決めるコンテストなんだからイケメンを選ばないと。』
『おいおい何言ってんだ。心の美醜も審査の内だろ?』
座る席を探している内に様々な観客の声が聞こえてきて俺までそわそわが伝染する。
(あー、早いところ座って落ち着いて結果発表を待ちたい…。どこか空席ないかな。って全然見つからない…!)
「あ、すずめちゃん!こっちこっち!!」
どこも満席で、空席を見つけるのに難儀していると、丁度兄の席の隣が空席だったようで、満面の笑みで手招きされる。
「つばめ!良かった、お兄ちゃんの隣空いてるの?」
「うん!お兄ちゃんがすずめちゃんの白無垢に感動してずっと号泣してたせいで全然座る人いなかったんだよねwww」
え、まさかずっと泣いてたのか。
(お兄ちゃんって意外と涙もろかったんだな。でも流石に一時間以上は泣きすぎじゃない…?)
俺がさっき作ったたこ焼きも完売して、二回目のたこ焼きの調理に入る。
作り置きが無くなり、お客さんの出入りも落ち着いたのもあって、ふと第二次審査へと思いを馳せた。
(そういえば、相田君とキャプテンさん今頃上手く会場を盛り上げられているかな。)
あの二人の事だから心配はしてないけど、やっぱりどうしても気になってしまう。
(なんかドキドキする。何か彼らの状況を少しでも知れる方法があったらいいんだけど。)
たこ焼きの仕込みをしながら考え事をしていると、丁度その時通りすがりのギャルっぽい女性達から耳寄りな情報が聞こえてきた。
「ねえねえ。これからどうする?皆に予定無いならミスターコンとか見に行かん?」
「ミスターコンかぁ。あたしイケメンは別に興味ないんだよねぇ。」
「うちもパス。どうせ鷹崎パイセンとかが優勝っしょ?」
「ああいう男達って絶対裏で後方腕組み彼女いるよね。正直お手付きな男どもを眺めるより、ガンガン笑える出し物を見たいわー。」
(お。当たってる。出場者のα達は皆番っぽい花嫁を連れてきたし、総一郎も後方どころか前方ですら腕組んでマウント取ってくるひなという彼女?がいるからなー。)
思わずたこ焼きを作る手を止めて、ギャルの女性たちの鋭さに妙に納得してしまう。
「いや、それがさー!さっきうちトイレに行ったときに第二体育館の近くを通ったんだけど会場がどっかどっかお笑いライブみたいに沸いてたのよ!」
「うそ。マジ?あんなイケメン達の真剣勝負でそんな展開あるの?」
「声しか聴いてないけど任侠物のコントやってるっぽかった!もしかしたらお笑い芸人のゲストが来てるのかも?」
「へぇー気になる!見に行くだけ行ってみよ!!」
(これって絶対相田君とキャプテンの事だ!良かった。あの二人上手い事やってくれたみたいだな。)
コンテストの状況を気になっている最中に訪れた朗報に心底ホッとする。
お笑いライブみたいにウケてたなんて…これは一日目の結果発表が楽しみだ。
そうと決まったら俺も負けてられない。
気合いが入った俺は、たこ焼きをぽんぽんと焼いていき、キャプテンさんがコンテストのために店を開けている40分の間に計52パックのたこ焼きを完売したのだった。
◇◇◇
「おーいすずめ君、コンテスト気張ってきたばーい!!」
ミスターコン第二次審査が終了する時間にキャプテンさんが堂々とした態度で帰還した。
この晴れやかな自信満々な顔つきからして結果がうかがえるようだ。
「お疲れ様です!第二次審査、どうでしたか?」
「手ごたえはばっちりたい!一日目の審査結果は今AI?とかなんとかいう人が集計しよるらしか。こんな短期間であれだけの観客の採点ば集計するとか大したおなごたい。」
(AIは女の子じゃなくて人工知能の事なんだけど、まぁ細かい事はいいか。とにかくコンテストの結果が楽しみだ!)
「今から10分後に結果発表らしかけん、すずめ君も行って来んね!」
「え、キャプテンさんは結果見なくていいんですか?」
俺も結果が気になるが、キャプテンさんだって第二次審査頑張ったんだから結果を一刻も早く知りたいだろうに。
「手ごたえはあるって言ったやろ?結果が分かってる事は確認する必要はなか。」
「お、おお…!かっこいですね…!」
この人、本当に見た目も中身も頼もしすぎるな。
これならラグビー部のキャプテンだという事も頷ける。
「それよりどげんね?たこ焼きは一個でも売れたんか?」
「はい!52パックも売れました…!キャプテンさん達のたこ焼きのレシピのおかげですね。」
「…あ!?たかが40分で52パック!?オレたちの午前中の売り上げと同じ位売れとるやかね!?」
たこ焼きの売り上げを聞かれたので、大手を振って報告すると、
キャプテンさんは切れ長の目をカッと見開いて吃驚する。
(ふふ、ここまで驚いてくれると嬉しいな。頑張ったかいがあった!)
カウンターの集金箱にまとめて入れておいた売り上げを数えながら、「これは…うちのシノギに欲しか人材たい…」と呟いていたような気がするが、深堀りすると怖いので聞かなかったことにしておこう。
◇◇◇
その後キャプテンさんに促され、俺は第二体育館へと急いだ。
会場に入ると、観客は皆結果発表にそわそわしている。
『結果発表楽しみだね~。鷹崎先輩、審査内容とかそれ以前に超イケメンだったなぁ。』
『分かる!目の保養になってくれるだけで点数入れちゃう』
『なぁなぁ一日目は誰が一位だと思う?俺はだちょう君かな!』
『私も相田君に満点入れちゃった。正直楽しませてもらったのは相田君だよね。』
『僕も!第一次審査は綺麗で控えめな花嫁と逞しすぎる新郎の対比が良かったし、第二次審査はとにかくお笑い見てるみたいで笑ったしww』
『私はやっぱり総一郎様だな。だってこれはイケメンを決めるコンテストなんだからイケメンを選ばないと。』
『おいおい何言ってんだ。心の美醜も審査の内だろ?』
座る席を探している内に様々な観客の声が聞こえてきて俺までそわそわが伝染する。
(あー、早いところ座って落ち着いて結果発表を待ちたい…。どこか空席ないかな。って全然見つからない…!)
「あ、すずめちゃん!こっちこっち!!」
どこも満席で、空席を見つけるのに難儀していると、丁度兄の席の隣が空席だったようで、満面の笑みで手招きされる。
「つばめ!良かった、お兄ちゃんの隣空いてるの?」
「うん!お兄ちゃんがすずめちゃんの白無垢に感動してずっと号泣してたせいで全然座る人いなかったんだよねwww」
え、まさかずっと泣いてたのか。
(お兄ちゃんって意外と涙もろかったんだな。でも流石に一時間以上は泣きすぎじゃない…?)
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