こっち見てよ旦那様

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第2章 20

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「ただいま」

「おかえりなさい」

「おかえり~」


「楓斗~…海來は?」

「寝てるよ」

夜8時頃、潤也さんと翼さんが帰宅する。
夕飯は食べてくるとの事だったので楓斗君と二人で少し贅沢にデリバリーをした。

家に入るなり楓斗君とハグをする大胆な2人に少し照れくささを感じて潤也さんを見ると潤也さんがおでこにキスをしてくれる。

「じゃあ透、今日はホントありがとう。今度はこっちの家来てね」

「楓斗と海來がお世話になりました」

荷物を翼さんが持ち、海來くんを抱いた楓斗くんが小声で頭を下げる。

「いえいえ、僕も助かったし楽しかったよ。…うん、また遊びに行くね」

「またいつでも来てくれ…その…仕事は控えめに回してくれると嬉しい」

「馬鹿ですか、あんたは」と頭を軽く叩かれる潤也さんを横目で見て思わず楓斗君と2人で噴き出した。


───────────


「パパだぞー」

ベビーマットの上でカラカラと玩具で湧をあやしながら話しかける潤也さん。
そっと携帯で写真を撮ってしまう。今しか見られない光景だ、残さないては無いだろう。

「おねむか、そうか」

「湧眠そうですか?」

「あぁ、ほら…可愛いぞ」

覗き込むとふんふん、とぷくぷくした可愛い手足を動かしながらも目がシパシパしていて眠そうだ。
可愛い…。

シャッター音が出ないように写真に撮る。

「後で送ってくれ」

「もちろんです」

そんな湧を2人で眺めていると直ぐに寝てしまう。
寝てしまった湧をそっと抱き上げて寝室のベビーベッドへ寝かせる。

「僕達も寝ましょうか」

「そうだな…。…俺はもっとお前と一緒にいたいが…やっぱりそういうのは嫌か?」

しゅんとした様子でこちらを伺う潤也さんに驚くも直ぐに愛しさで笑ってしまう。

「嫌じゃないですよ。…確かに…性欲とかそういうのは少なくなったんですけど潤也さんはさんとはずっと一緒にいたいですし、イチャイチャしたいですよ?」

「そうか…。それは俺も同じだ」

「ほら、ベット入りましょう」

2人で手を繋いでベットに入り、モゾモゾとしばらくベットの中でじゃれ合う。
キスをしたり、抱きしめたり、足を絡めたりくすぐったり。
それだけで充分幸せで、どんどん潤也さんが愛しくなる。
この人との子供がいて、この人と一緒にこうしていられる。

「僕ね、とっても幸せですよ。…潤也さんみたいな素敵な人が旦那さんで、可愛い可愛い湧がいるから」

「そうか。…じゃあ俺も幸せだ。お前をこうして抱きしめていられて、そんな愛してる人の子供がいるんだからな。…愛してるよ」

「僕も、愛してます」

ふふ、と2人で笑いあうと小さくキスを交わして穏やかに眠りについた。
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