こっち見てよ旦那様

文字の大きさ
113 / 219
36

. 🔞

しおりを挟む


「ただいま…透、大丈夫か?」

透の発情期3日目、つまりはピークの始まりだ。
湧を一時保育へと送り届け、寝室のドアを開けるとクラっとするような濃い香りが俺を襲う。

弱めの薬を今日は飲んだらしいがそれでもこのフェロモンなのだから参ってしまう。

「潤也さん、はやく」

布団にくるまっている彼に誘われるがままベッドへふらっと腰を下ろす。

「寒いのか?」

「違います…ほら、着ました」

ぱっと布団を体から離した透は例のチャイナドレスを身にまとっていた。
そういうコスプレ用のだからか、なかなか際どい。

「見てくたさい、下着も…潤也さんは赤が好きなんですか?」

ぴら、とただでさえ短い裾をめくってTバックの赤いレースの下着を見せてくる。
面積の小さい布はじんわり濡れていて、彼の愛液が溢れているのが分かる。
…目に毒だ。

「…似合ってますか…?」

じ、と詰め寄ってきた彼に押し倒され、腹の上に跨がれる感じになる。
この光景は…天国と言うべきか。積極的な透も良い…最高だ。
ズボンが苦しい。

「似合ってる…最高に可愛い…」

「ふふ…嬉しいです、さすが潤也さんが選んだやつですね」

覆いかぶさってきた彼と唇を重ねる。
当初から深く、お互いを求め合うように舌を絡めつつ彼の口内を弄んだ。

「ッ、ふ……ッ…ん」

度々漏れる彼の声が可愛らしい。

ベッドに置かれていたダンボール。
自分が選んだローターやバイヴなどいろいろあるはずだ。使ってみようと手を伸ばすとすかさず彼に手を止められる。

「ダメです、僕が潤也さんに使うんです」

着ていたスウェットとズボンを下ろされ、あっという間にパンツだけにされてしまう。
まさかとは思うが…尻…いや、そんなわけは。

「じゃーん」

とろん、としたいつもより色気漂う雰囲気でダンボールから彼が取り出したのはなんと透明オナホ…。

…透明オナホール?!

大きなポップ体で「スケスケ♡」なんて書かれている。


「失礼しまぁす」

69のような体制で彼が俺のパンツを脱がせ、既にやる気満々な俺自身を緩く扱く。

…この光景もなかなか…絶景かな。
と思っていた矢先に彼が体を起こしてオナホの入り口を俺の先端にくちくちと擦り付ける。

「…ッ…透…?」

焦らすようにゆっくり、ぐぷぷ…とローションと空気の交わる音が生々しい。
…ぎゅっと締め付けられる感覚が気持ちいい。

「気持ちいいですか?」

彼が俺の下腹に座っている。Tバックから滲むぬるぬるとした愛液が直に当たって興奮をさらに煽る。

それにしても…自分で動かしている訳では無いが、実質自慰を見られるのはなかなか恥ずかしい。

「っやばい…透…」

「いいですよ、いっぱい出してください」

透も興奮しているのだろうか、ゆらゆらと腰が揺れて内腿を擦り合わせている。

「ッく…ぅあ…っ、ぁ」

込み上げてきた大きな射精感と共にびくりと腰が上がり、オナホの中に達してしまった。

落ち着いたところを透がオナホを外し、中に溜まっていた精子とローションの混合液をどろりと手のひらに出す。

「次は…僕のばん…ッ」

Tバックをずらし、精子の混じった混合液を絡ませた指を後孔に入れ込み動かし始める。

わざと見せるような姿勢に釘付けになってしまう。

…俺もやりたい…。

焦れったい…、


俺自身の主張が痛いほとだ。

「透…そろそろ…我慢が」

「ダメです、まだまって…くださ…っい」

はぁ、と気持ちよさそうに蕩けた顔で指を動かす彼。

…我慢が難しい。
気を紛らわせる為にゴムをつけながらも目は透へ集中してしまう
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

運命じゃない人

万里
BL
旭は、7年間連れ添った相手から突然別れを告げられる。「運命の番に出会ったんだ」と語る彼の言葉は、旭の心を深く傷つけた。積み重ねた日々も未来の約束も、その一言で崩れ去り、番を解消される。残された部屋には彼の痕跡はなく、孤独と喪失感だけが残った。 理解しようと努めるも、涙は止まらず、食事も眠りもままならない。やがて「番に捨てられたΩは死ぬ」という言葉が頭を支配し、旭は絶望の中で自らの手首を切る。意識が遠のき、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。

処理中です...