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9話 恋人どうし
しおりを挟む「そしたら、おくちでちゅーできるでしょ?」
「だっ、だめよ」いいよ、と喉元まで出掛かっていたのを抑え、震える声で答える。
「……だめ? おねーちゃん、私のこと嫌い?」少し
目を潤ませてみこは聞いてくる。
「そ、そんなことない。大好きに決まってる」私は慌てて否定する。
「よかった……。私もおねーちゃん大好き!」ぱああっ、と笑顔で告げてくる。ああもう、可愛いなぁ。
「お互いが大好きなら、恋人になろうよぉ」みこはぎゅ、と手を繋いでくる。私の指に自分の指を絡ませながら。
「……その前に私達は姉妹なの」
「姉妹で恋人ってこと?」
「いえ、姉妹は恋人同士になっちゃだめなのよ」
「なんで?」首を傾げる
「ええっと……」また、言葉に詰まる。
「お父さんとお母さんは恋人同士でしょ? じゃあ私とおねえちゃんが恋人同士になってもいいよね」きゅ、と手を少し強く握る。
「お父さんとお母さんは血が繋がってないから……私とみこは血が一緒だから……」義理ならいいというわけでもないだろうけれど、とりあえずその話は置いておく、私達は実の姉妹だし。
「そうなの……? 血が繋がってるとだめなんだ?」
「そう。私とみこが恋人同士って知られたら、みんなに怒られちゃうのよ」
「怒られる? 誰に?」
「お父さんお母さん、それに先生とか、かな。あとはお友達にも嫌われちゃうかもしれない」少し大げさに言ってみる。みこの友達が嫌うなんてことないだろうけれど。私の友達ならいるかもしれない。逆に喜ぶ友もいるはず。
「怒られるのはやだなぁ、嫌われるのも」みこは少し眉をひそめる。
「そうなのよ……昨日のキスもひみつにしておいてね。もうしないから……」
「ひみつ……わかった」こくり、と素直に頷いてくれる。「キス……したかったなぁ……」残念そうにつぶやく。
ふぁああ、とみこはあくびをする。目もとろんとしてきている。
「じゃ、もう寝ましょ」私はみこの身体に布団をかけ直してあげる。
「おやしゅみ……」みこの目がゆっくりと閉じていく。
「うん、おやすみ」
「おねーちゃん、あしたも一緒にねよ……きすひみつにしとふから……」
「……それは」だめ、と言おうとしたけれど。すぅ、すう。みこはすでに寝付いていた。
このまま毎日みこに夜這い……もとい、添い寝をねだられたら、いつか私は獣になってしまいそうだ。最愛の妹をぐちゃぐちゃに愛してしまうかもしれない。
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