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7話 新装備を装備します
しおりを挟むドワーフ族の鍛冶屋のジャスコに装備を渡されて、アルマとタツゴローとジキンとキャティが説明を受け終わる頃には、数時間が経過していた。
ジャスコ老人は親切に1から説明してくれたのだ。
タツゴローの武器はダブルアッシュと呼ばれる二刀流のダガーだ。装備はサバインバルで軽装備そのものであった。
もちろんブルースピードも装備しているので、タツゴローがとてつもなく速いスピードで攻撃するのが想像できる。
サバインバルはサバイバルに使われそうな迷彩のような色合いをしている。
ダブルアッシュは仄かに赤い光が輝いている。
まるで血液のように赤黒かったのは少し怖かった。
タツゴローはふわふわのモコモコの毛の上から軽装備であるサバインバルを装備する。
もふもふの毛が防具の隅々からはみ出ているのは、少し面白かった。
ジャスコ老人の説明ではスピード能力を上昇させるに特化した武器と装備らしい。
次にジキンの武器はスターファイアという両手杖で両手で持つ必要がある。装備はシルシルクと呼ばれるローブ装備であった。シルシルクは鶏の羽毛のように白かった。白に白を重ねるものだから、なんだか鶏の頭をした神父様をみているようだった。スターファイアは蒼い炎のオーラが浮かび上がっていた。
少し面白かったので笑うのを必死で堪えていた。
ジャスコ老人の説明では魔法能力を上昇させるに特化した武器と装備らしい。
最後にキャティの装備はボンバという鈍器で、盾はガンロックシールドと呼ばれる物であった。
装備はコンナーガッシュという重装備だ。
ボンバは翠色の渦の形をしたオーラを浮かび上がらせている。
ガンロックシールドはシールドなのに所々に穴がある。まるで銃口のような突起物がその穴から出ている。
防具は灰色のような重装備であり、まるで灰のようでもあった
ジャスコ老人の説明では、ボンバとガンロックシールドを応用することで、爆撃が可能との事、剣からでる翠色の渦はガスみたいなもので、ガンロックシールドから出るのが炎そのものらしい。
キャティはとんでもない装備を与えられた。
しまいにはコンナーガッシュにはヘルメット機能もあり、煙を吸わないようにしたり、炎に触れないようにする。
それは爆撃という力を使う為であった。
「というわけで、色々と説明は終了したぜいのう」
ジャスコ老人は大きな1つの仕事を終えたような顔をしている。
「ジャスコ老人、色々とありがとうございました」
「気にせんでくれ、ギブ&テイクじゃよ、さて、その装備ならあっという間にレベル40台はいけるが、このゲームはレベルだけが全てではない、色々と楽しむ事をおすすめするのじゃよ」
「色々な事がこれからも起きるんだろうけど、引きこもりだった時代の最強MMOプレイヤーじゃなくて、1人の人間として楽しめる気がします」
「フォフォ、頑張れよ」
そう挨拶して、タツゴローもジキンもキャティもそれぞれ挨拶した。
それから4人はジャスコ老人の鍛冶屋から出た。ジャスコ老人とはフレンド登録したので色々とお世話になるだろうし、素材ではお世話するだろう。
「さて、これからどうするかだが、この装備なら【黒黒しい墓場】というダンジョンに行けるのではないかと思ったんだが、そこなら邪魔は入らない、ダンジョンに入れば、パーティーごとの別空間となるから邪魔するとしたらNPCか運営だと思うけどな」
「主人に任せるだにょい、なぜなら主人は賢いからだぞい」
「それは同感ですなぁ、タツゴローよこのわしも脱毛でございますよ」
「ジジイが脱毛したらハゲだろうね、ウッヒッヒ」
「こらこらキャティよ鶏がはげたら待っているのはローストチキンなんだからな、わかっているかね、黒猫が禿げるのと鶏が禿げるのでは意味合いが違うのだがのう、わかっとるか」
「まぁまぁ3人とも落ち着いて、ダンジョンに行くと30分は戻ってこれない、または強制ログアウトしたら戻って来れるけどね」
3人が頷いていると。
ルルン街の市場が騒がしくなっていた。
一体何が起きたのだろうか?
沢山のプレイヤー達が集まってきている。
「決闘だ。決闘がはじまったぞ」
「お花畑のあいつだ」
「相手は誰だ」
「ロックンギルドのジェイクだぞ」
「またあいつらかよ」
「なぁ面白そうだから、みんなも行こうぜ」
「よろしいので? あまり巻き込まれない方がいいのかと思いましたがのう」
「ジキン、気にするな、ここはゲームの世界だ。リアルでのいじめとか暴力とは無縁だぜ」
「そうこなくっちゃ、それでこそおいら達の主人だぞい」
「全くこれだから男ってのは、とっても気になるのよおおおお」
アルマと3人の仲間達は人々の群衆に紛れるようにその場所に向かった。
大勢の人々は2人の人物を囲っていた。
真ん中にいる人物の1人は見たことがある。あの洗練された。美少女の如く微笑みながら、着物姿の女性、ファナレイだった。ファナレイはお花畑ギルドのギルドマスターであった。
「ったくよーてめーらむかつくんだよ、課金もできねーし装備も雑魚だし、それでパーティー組んでさ、迷惑なんだよ、狩場にいるだけでも邪魔くせーしさ、とっととログアウトして退会してこのゲームをやめてくんねーかな」
ロックンギルドのジェイクはケラケラと笑いながら、指をファナレイに刺している。
ファナレイはびくともせず、ニコニコと可愛らしい笑顔を向けている。、
「だから決闘にするのでしょう? あ、そうだ。彼がお相手するそうよ」
群衆が真っ直ぐにこちらを見た。
「ちょ、えええええええええええ」
「上等じゃねーかつーかお前本当に無課金かよ、とんでもねー装備してるぞ」
「一応無課金です……」
「つまりその装備は衣装みたいなやつか、ビビらせんじゃねーよ、いいだろうお前が相手しろ」
「えーと、つまり、そういうことなのですか?」
「男なら可愛らしい女性は助けるのでしょう?」
「自分で言うかね、ファナレイさん今回限りでしょ」
「ふふ」
「あと、そこのジェイクさん、俺は確実に負けるので、思いっきり倒してください」
「てめーなめとんのか」
「無課金者が課金者に勝てるわけねーだろうがよおおお」
「なんか嫌に威圧だけはあるな」
ジェイクさんが意味のわからないポーズを決めると、背中からエレキギターを取り出した。
どんな職業なのか全くわからない。
それは相手も同じことだ。
「ったく、盛大に負けてやるぜ」
アルマは負ける気でいた。だからクリスタルソードとクリスタルシールドを装備した時、心の中から何かが湧き上がってきた。それは闘争心のようなものだ。まるで遥か昔の武士のように剣を持つことで心を高ならせているみたいだった。
心臓がバクバクと鳴り響く、相手の鼓膜に振動してしまうのではないかと心配になる。
次の瞬間、心と武器と盾がシンクロした。
剣と盾を合体させる。
クリスタルソードシールドが完成すると。
その場にいた野次馬達が歓声をあげる。
まぁ昔から合体モノは人気があったけどさ。
「ふん、どうせ、見せかけだぜええええ」
【決闘申請を受けますか?】
空中に表示されたイエスとノーのマーク、
イエスのマークにアルマはクリスタルソードシールドで叩き切った。
次の瞬間、エレキギターから衝撃波が飛んできた。
それをもろに受けて、吹き飛ぶアルマは、空中にいながら、地面に向かって着地する。
ノーダメージだ。
「次は俺だああああ」
クリスタルソードシールドを構えると、後は普通に叩き斬った。
当たる距離ではない事は明白である。
しかしスキル項目にそれはあった。
斬撃のようにそれはとび、ジェイクの頭を真っ二つにするように吹き飛ばし、露店街を吹き飛ばし、関係ない人は殺せないが、一応吹き飛ばし、NPCも吹き飛ばし、もはや知っちゃかめっちゃかになり、とりあえず。
「逃げろおおおおおおお」
アルマとタツゴローとジキンとキャティはその場からトンズラした。
【決闘アルマ勝利】
という表示が市場の真上に輝いた。
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