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11話 最強への道
しおりを挟むアルマ達はお花畑ギルドのメンバーである4名に囲まれた。
その他のプレイヤー達は死に戻りしている。
ルルン街に戻ると言うことだ。
4名のお花畑ギルドのメンバー達はタツゴローとジキンとキャティが復活させてあげたおかげで今アルマを取り囲んでいるという訳だ。
1人は小学生くらいの少年であり名前はリョウと表示されている。
1人は大学生くらいの青年であり名前はムシクズと表示されている。
1人は大人の女性、いわゆる主婦層だと思われるが、名前はレイカと表示されている。
1人は女子高生で暴走族みたいな美少女がいて、名前はナノノと表示されている。
ムシクズという大学生の青年が最初に口火を切った。
「俺っちはお花畑ギルドのメンバーです。復活させていただいてありがとうございました。お礼をしたいのですがどうすればいいでしょうか?」
「いえ、お礼は入りません、俺達はこのままここで狩りをさせてもらえると嬉しいです」
「そうですか、色々とすみません、あなたは爆滅の飼育係のアルマさんですね? ファナレイマスターがあなたを仲間にしたくてウズウズしているそうで、よければ入りません? お花畑ギルドに」
「今はやめとくよ、今は自由を勝ち取って、自由に遊ぶことを目的としているからね、お花畑のいざこざに巻き込まれたくないのでね」
「そうですか、俺っち達は一度ルルン街に戻りますので、何かお困りがありましたら連絡ください。フレ登録以外の連絡の取り方を知っておりますか?」
「ああ、名前をつぶやいて、意識を集中して言葉を発するのだろう?」
「ホッとしました。では、失礼します。リョウ、レイカ、ナノノ、行きますよ」
少年と主婦と女子高生はその場から立ち去った。
テレポート系のアイテムを使用したのだろう。
ほのかに光が輝く光景を見せつけられた。
それはとても暖かい赤いオーラであった。
「それにしても主人はお花畑ギルドに目をつけられておりますなぁ、ずずい」
「まぁきっと、俺も無課金者だからだろう、同族を大事にするギルドみたいだからな」
「そもそも課金も無課金も関係ないと思うがのう、無課金はリアルマネーを使用しないだけであって、課金はリアルマネーを使用するだけじゃ、確かに隔たりはあるが、成長が早いか遅いかの違いであってのう、じゃが、そこに軋轢が生まれて差別が生まれるのは良くない事じゃのう」
「ジキン、それは俺も思うんだ。俺の場合はゲーマーであり無課金であるポリシーを勝手に捧げているだけに過ぎないのだから、そんなもの忘れてしまえなんて言うかも知れんがね」
「そんな事ないわ、主人はその気持ちを大事にしている。弱き心を持っている。そういった志はとても大事な事なのよね、それを一番に理解してくれる人が、きっとわたし達動物なのだろうね」
「キャティ、そう言ってくれるととても嬉しいよ、さて、色々あったけど、狩りを再開しようではないか」
「「「はい」」」
そうしてアルマ達はPKプレイヤーによってパニックになり、プレイヤーの姿が無くなったデスタウンでノーマルなレベリングを始めたのであった。
空はとても眩しかった。
お月様が笑っている姿形をしており、きっとこのデスタウンで空を見るとお月様がそう見えるのだろう。
何より朽ち果てた建物ばかり、死霊系のモンスターをひたすら倒す事はある意味恐怖そのものであったが、ひたすら狩を続けているとあっという間に慣れてしまうものであった。
=====災害イベント=====
アルマ達はひたすら死霊系のモンスターを攻撃と魔法とスキルで倒していった。
15分ぐらいが経過すると、フィールドGKのところにチラホラと課金者であるプレイヤーがやってきたようだ。
無課金者か課金者かは装備を見れば一目瞭然である。
だがアルマの装備は普通では手に入らないものだし、課金リストには存在していないため、すごい無課金者だと思われる程度だ。
寒気を感じたので後ろを振り返ると、ロックンギルドのジェイクがこちらをいかつい視線で睨みつけていた。
その後ろには2人の構成員がいる。
1人はダンジョという名前の男性であり、マイクを握っている。
1人はリンダという名前の女性であり、不気味な歩き方をしている。
その2人がジェイクを守るように配置しており、堂々とこちらに歩いてくる。
その時だった。地震が轟いた。
それは体験した事のない激しい地震であった。
体がバウンドしてしまうのではないかというくらいだ。
さらにジェイク達は腰を抜かして転んでいる。
それを見て笑うわけにはいかず、突如発生した地震が意味するのは。
<災害イベントが発生しました。レイドボス【ガシャドクロ】がルルン街に侵攻をします。ルルン街が破壊されると、復旧に時間がかかり、しばらくルルン街に入る事ができません、なので力を合わせて倒しましょう>
運営の無茶振りにアルマは絶句しつつも、それはロックンギルドのジェイクも同じ事だ。
ジェイクはガシャドクロなど見向きもせず、真っ直ぐにこちらに突っ込んでくる。
「お前だけは、PKでも殺してやらねばならねええええええ、ロックンローーーール」
ジェイクは背中からエレキギターを取り出すと、弾き始める。
だが今回の攻撃は普通のそれではない、圧倒的に強化されている。
ダンジョという男性が歌を歌い始める、リンダという女性が踊り始めると、2人の力を得たかのようにジェイクの全身が赤と青のオーラで包まれて、さらに最強になっていく。
「走るぞみんな」
「「「御意」」」
アルマはジェイクの相手をしている場合ではない事を察すると、即座に動き始める。
もちろんエレキギターの音楽の攻撃により、吹き飛ばされ、圧倒的にダメージを負ってはいるが、さほど問題ではない、ジェイクの事はなるべく無視しつつも、ガシャドクロの方角に向かう必要がある。
アルマはジェイクに背中を見せるのは嫌だったが、それも仕方がない、ルルン街が一時的に使用できなく慣れば、困るのは課金者ではなく無課金者なのだから。
無課金者はレベル40台の街には行けるが色々と不便が出てくる。
アルマは全力疾走をしていたが、タツゴローとジキンとキャティのスピードには敵わなかった。
「乗ってください主人、じゃじゃ」
タツゴローの背中に乗ると、ほのかに暖かい感触を感じながら、タツゴローは四足歩行になり、本来の犬の走り方になった。彼はとても嬉しそうにアルマを乗せると、先程より早いスピードで駆け始めた。
そうして彼らはたどり着くのだ。
絶望という目標に、そして希望という無理矢理の願いに。
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うむ。。。
引きこもりでも(家族仲良好)昼夜逆転でも何でもいいからIT関係の仕事をすれば良かっのではないかな。。。
ま、健康にはなるのかも知れないけど(日中の運動以外は食生活が少しだけマシになっただけだと思う)
。。。お汁粉は少なめで!
ご感想ありがとうです。
畑仕事は自分が経験したことがあるので書きました。
確かにIT関連も考えましたが、それは別の登場人物で考えています。
お汁粉ほどほどにいたします_(._.)_