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第四章 節約生活?

九十五話

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「そういえば、神は知らないと言っていたけど、悪魔は存在するの?」

「…いえ、神と同じで、悪魔も正直分かりませんが…」

 ん?ダリルくんが、何やら迷ってる。

「私達が、自我を持つ前の事なので、ちゃんと記憶しているわけではないですが…」

 迷っているダリルくんの視線を受けて、キルさんが口を開いて、そう前置きをして語ってくれたことによると…

 四代目辺りから、精霊つきの人に対して、悪魔つきと言われる事が合ったそうだ。
 まぁ、そうか、 主人に従って力を使っていたけど、それによって、傷ついたり、命を落とした者からすれば、悪魔の所業と言われても仕方がないか…
 
「まぁ、人外の力を使われるとそうなるか、日本じゃ、全部、神様になっちゃうけどな」

「え、そうだっけ?」

「そうだろ。邪神、疫病神に貧乏神、禍津日神は、ヨーロッパとかいけば、悪魔扱いになると思うぞ」

「ああ、確かに、そういえば、スサノオ尊だっけ?悪しきものの元祖とかいう神様、天岩戸事件の犯人」

「事件…犯人って…瑞樹、神話だぞ。サスペンス小説じゃないんだから…しかも、地上に降りてからは、英雄になった神様だからな。…そう考えても、精霊が、神になったり、悪魔になったりするのは、普通か」

「そうだね。貧乏神だって、ちゃんと、祀れば富を与えられるって聞いたことあるし、それこそ、神話読めば、人間にとって迷惑だなぁって話、結構あるよね」

「確かに」

「「……」」

「ん?どうしたの?」

  俺達の話を聞いて、ダリルくんとキルさんが何やら考え込んでしまっている。

「あっ、いえ、そろそろ、夕食にいたしませんか?折角、主様方のお母様の歓迎会ですので…


「あっ、そうだった。正兄にも、いろいろ話があるから、食事にしよう」

 と、皆に声をかけたら…

『やっとですか…』

『待ちくたびれたです…』

『ルフナの、つまみ食い阻止するの大変だったです…』

『ふん、少しぐらい、良いではないか』

『『『ダメですよ。母さまのですから、皆で一緒に楽しむのです』』』

「ホント、妖精達って良い子ね。それに比べて…主役を置き去りにするなんて、困った人たちよね。モテないでしょ」

「う、姉さん、一言多いです。それに、少し前まで、ルフナさんと、妖精達は一緒になって、食べてましたよ」

『むっ、また、正也は、ヒドイ事を言います』

『私達は、学習しました』

『そうです。皆で「いただきます」してから食べるのです』

『『そうです』』

 なんて、やり取りが聞こえてきて、クスリと笑ってしまう。

「はいはい、じゃ、席について、いただきますするよぉ」

『『『はーいです』』』


 



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