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異世界人拾っちゃいました…
見た目年齢…
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メリロットに案内されて、カウンターの中へ、そして、壁際にいくつかあるドアの一つに入る。
そこは、小部屋だった。簡単な作りのテーブルと奥に三人掛けのソファーがあり、手前に一人掛けのが二脚、壁際にも、二脚一人掛けのが置いてある。ちょっとした話合いをする場所のようだ。
「奥のソファーに座って待ってて、鑑定士を呼んで来るわ。それと中央に連絡と、書類を用意してくるから」
メリロットが、そう言って部屋を出ていった。
暫くして、メリロットと同年代ぐらいのダークエルフが、ノックをして入ってきた。
ダークエルフは、俺達エルフと違い肌の色が小麦色だが、鑑定士は少し薄く、青銀の長髪を銀の髪留めで一つにまとめて後ろに垂らしている。俺より長身で、空色の目はおだやかで、全体の印象は優しげだ、そして、公的の鑑定士の証しである緋色の袖無しローブを着ている。
俺は立って会釈をすると、リョウも真似てソファーから立とうとする。
「あっ、座ってていいよ。僕は、鑑定士のタリク・ハバー・モン・ルードです。今日は、よろしくお願いします」
リョウにそのままでというように、右手で制し、挨拶しながら、その手を俺に向けてきた。俺は、握手をしながら挨拶をし、リョウを紹介した。タリクさんは、リョウにも名乗り握手をする。
「鑑定士の職に就いて五十年位になるけど、転移者は初めてなんですよ。上手く出来るか、ちょっと心配なんですけどね」
タリクさんはそう言いながら、俺に座るように促し、自分も席に着き、リョウに笑顔を見せながら、鑑定の道具をテーブルの上に広げ出す。
「え?」
「心配しなくていいよ。失敗って言っても、なにかリスクがある訳じゃないから、ただ、時間が掛かってしまうけどね」
「いや、そうじゃなくて…」
リョウが、何やら戸惑いを見せる。
「どうした?」
「職について、五十年…て…」
「お前が居た世界にエルフが居なくても、長寿種族って知っていただろ?何を、驚いているんだ?」
「えっ、あっ、そう、そうだけど…」
「ハハ、話しに聞くだけと、実際見るのは違うよね。人族は、成長が早い種族のせいか、僕たちの容姿と年齢とのギャップに、戸惑う人がかなりいますよ。どうしても、自分達と比べてしまうようです」
「そういうことか。あれ、そういえば、リョウの歳聞いて無かったな。お前、何歳なんだ?」
「えーと、八歳だけど、あと一月位で九歳になる…ハズ…」
「あっ、そんな不安にならなくても良いよ。鑑定すれば、こちらでの誕生日も分かるからね」
「そうなんだ。じゃぁ、もうすぐ九歳!」
「九歳?へぇー、本当に人族は成長が早いんだな。二十歳位かと思ってた」
「はぁ?二十歳?二十歳なんて成人じゃん?なんで?エルフって、二十歳までは人と同じで、その後、その見た目のまま何百年も生きるんじゃないの?」
「ん?お前が聞いたエルフはそうなのか?」
「うん、微妙な違いはあったけど、大体そんな感じ…だったと思う。けど、そういえばディルさん、成人って言ってたけど、ゆう兄ちゃんぐらいにしか見えないし…」
「ゆう兄ちゃんとは?」
「従兄だよ。今年中三…だから、十四…十五歳ぐらい」
「十五なんて、ウィル族だと、こんな小ささだぞ」
俺は、そう言って自分の膝より少し高い位置で、背の高さを現す。
「ええ?ちょっと、ちょっと、まって…えーと、じゃぁ、ディルさんて、何歳なの?」
「ウィル族の成人は、四十八だ」
「……四十…八?父さんや母さんより、年上?ウソ!ええ?……タリクさんは?」
「僕は、今年ちょうど百歳になります」
「ひゃ…百…」
リョウは、驚き過ぎたのか、目を見開き、放心状態と言う感じでソファーに沈んでしまった。
「おやおや、やはり異世界人とは、いろいろと違いがあるようですね。上手く鑑定出来るでしょうか?」
「異世界人は、知識の相違によるズレはあるけど、身体の作りは、転移門を、潜る時に適応出来るようになってると聞きましたよ」
「おや、詳しいですね。この子の他にも異世界人を知っているんですか?」
「いえ、兄が冒険者で何人か異世界人に会った事があって、いろいろと聞いていたんです」
「ほー、あっ、そうかリュート…もしかして、リッジさんの弟さんですか?」
「あれ?兄を知っているんですか?」
「知ってますよー」
「あれ?もう鑑定終わったの?」
俺の問に、何故かテンションが上がり掛けたタリクさんの後ろから、メリロットの声が聞こえた。
「いや。ちょっとリョウの回復を待っているんだ」
「え?リョウくんどうしたの?」
「あっ…メリロットさん…」
メリロットの声に反応してリョウが声を出したけど、眉間にシワを寄せ、ジト目でメリロットを見ている。
「どうしたの?」
「エルフ族と、人族の成長の仕方の違いに、驚いているんだよ。因みに、メリロットは今年いくつになるんだっけ?」
「私?私は八十よ」
「八…十…?ばっ、婆ちゃんより、三十近くう…え…?え?ええ?」
「リョ、リョウくん?」
メリロットの歳を聞いて、リョウが白目を剥いてしまった。そんなに、ショックだったのか?ちゃんと、長寿だと知っていたのに、聞くのと、見るのでは、そんなに差があるのだろうか?
そこは、小部屋だった。簡単な作りのテーブルと奥に三人掛けのソファーがあり、手前に一人掛けのが二脚、壁際にも、二脚一人掛けのが置いてある。ちょっとした話合いをする場所のようだ。
「奥のソファーに座って待ってて、鑑定士を呼んで来るわ。それと中央に連絡と、書類を用意してくるから」
メリロットが、そう言って部屋を出ていった。
暫くして、メリロットと同年代ぐらいのダークエルフが、ノックをして入ってきた。
ダークエルフは、俺達エルフと違い肌の色が小麦色だが、鑑定士は少し薄く、青銀の長髪を銀の髪留めで一つにまとめて後ろに垂らしている。俺より長身で、空色の目はおだやかで、全体の印象は優しげだ、そして、公的の鑑定士の証しである緋色の袖無しローブを着ている。
俺は立って会釈をすると、リョウも真似てソファーから立とうとする。
「あっ、座ってていいよ。僕は、鑑定士のタリク・ハバー・モン・ルードです。今日は、よろしくお願いします」
リョウにそのままでというように、右手で制し、挨拶しながら、その手を俺に向けてきた。俺は、握手をしながら挨拶をし、リョウを紹介した。タリクさんは、リョウにも名乗り握手をする。
「鑑定士の職に就いて五十年位になるけど、転移者は初めてなんですよ。上手く出来るか、ちょっと心配なんですけどね」
タリクさんはそう言いながら、俺に座るように促し、自分も席に着き、リョウに笑顔を見せながら、鑑定の道具をテーブルの上に広げ出す。
「え?」
「心配しなくていいよ。失敗って言っても、なにかリスクがある訳じゃないから、ただ、時間が掛かってしまうけどね」
「いや、そうじゃなくて…」
リョウが、何やら戸惑いを見せる。
「どうした?」
「職について、五十年…て…」
「お前が居た世界にエルフが居なくても、長寿種族って知っていただろ?何を、驚いているんだ?」
「えっ、あっ、そう、そうだけど…」
「ハハ、話しに聞くだけと、実際見るのは違うよね。人族は、成長が早い種族のせいか、僕たちの容姿と年齢とのギャップに、戸惑う人がかなりいますよ。どうしても、自分達と比べてしまうようです」
「そういうことか。あれ、そういえば、リョウの歳聞いて無かったな。お前、何歳なんだ?」
「えーと、八歳だけど、あと一月位で九歳になる…ハズ…」
「あっ、そんな不安にならなくても良いよ。鑑定すれば、こちらでの誕生日も分かるからね」
「そうなんだ。じゃぁ、もうすぐ九歳!」
「九歳?へぇー、本当に人族は成長が早いんだな。二十歳位かと思ってた」
「はぁ?二十歳?二十歳なんて成人じゃん?なんで?エルフって、二十歳までは人と同じで、その後、その見た目のまま何百年も生きるんじゃないの?」
「ん?お前が聞いたエルフはそうなのか?」
「うん、微妙な違いはあったけど、大体そんな感じ…だったと思う。けど、そういえばディルさん、成人って言ってたけど、ゆう兄ちゃんぐらいにしか見えないし…」
「ゆう兄ちゃんとは?」
「従兄だよ。今年中三…だから、十四…十五歳ぐらい」
「十五なんて、ウィル族だと、こんな小ささだぞ」
俺は、そう言って自分の膝より少し高い位置で、背の高さを現す。
「ええ?ちょっと、ちょっと、まって…えーと、じゃぁ、ディルさんて、何歳なの?」
「ウィル族の成人は、四十八だ」
「……四十…八?父さんや母さんより、年上?ウソ!ええ?……タリクさんは?」
「僕は、今年ちょうど百歳になります」
「ひゃ…百…」
リョウは、驚き過ぎたのか、目を見開き、放心状態と言う感じでソファーに沈んでしまった。
「おやおや、やはり異世界人とは、いろいろと違いがあるようですね。上手く鑑定出来るでしょうか?」
「異世界人は、知識の相違によるズレはあるけど、身体の作りは、転移門を、潜る時に適応出来るようになってると聞きましたよ」
「おや、詳しいですね。この子の他にも異世界人を知っているんですか?」
「いえ、兄が冒険者で何人か異世界人に会った事があって、いろいろと聞いていたんです」
「ほー、あっ、そうかリュート…もしかして、リッジさんの弟さんですか?」
「あれ?兄を知っているんですか?」
「知ってますよー」
「あれ?もう鑑定終わったの?」
俺の問に、何故かテンションが上がり掛けたタリクさんの後ろから、メリロットの声が聞こえた。
「いや。ちょっとリョウの回復を待っているんだ」
「え?リョウくんどうしたの?」
「あっ…メリロットさん…」
メリロットの声に反応してリョウが声を出したけど、眉間にシワを寄せ、ジト目でメリロットを見ている。
「どうしたの?」
「エルフ族と、人族の成長の仕方の違いに、驚いているんだよ。因みに、メリロットは今年いくつになるんだっけ?」
「私?私は八十よ」
「八…十…?ばっ、婆ちゃんより、三十近くう…え…?え?ええ?」
「リョ、リョウくん?」
メリロットの歳を聞いて、リョウが白目を剥いてしまった。そんなに、ショックだったのか?ちゃんと、長寿だと知っていたのに、聞くのと、見るのでは、そんなに差があるのだろうか?
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