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冒険者
セルヴァン
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「まぁ、この件は、ディルに任せるわね」
いや、もう少し、力になってよ…
「それより、リノ牧場よ。セルヴァンの加護を公にして、自社の製品のブランド化を狙ってきたわよ。おかげで、今朝の市場で一騒動よ。今まで、下ろしていなかった店の人達が、自分達にも回せって、それにともない、他の業者の肉やチーズなんかの売れ行きが悪くなってるし、何があったのよ」
何があったと言われても、クラリーちゃんの事にしても、リノ牧場の事も、俺は別に関与してないと思うのだが…牧場でだって、チーズとバター作っただけだしなぁ。
「そういえば。牧場に行く前から、セルヴァンの加護の事知っていたのよね?だから、ウプアートの情報流すのを止めたのでしょ」
「ああ、あれは…牧場の資料見せてくれただろ。セルバンさんの絵姿が載っていたじゃないか」
「ん?どういうこと?」
「エルフにしても、更に低い背で肉付きもよかったからね。ハーフだよきっと」
「え?ちょ、ちょっとまって、それって…」
「セルヴァンの加護なんて言ってるけど、セルヴァンの能力を受け継いでいると思うよ。それに、お父さんだって、手伝っているでしょう。まぁ、実際、加護をもらったのは、お祖父さんと奥さんなんじゃない?」
セルヴァンは、モン族の始祖だと言われている小妖精だ。
社交的で、家畜の世話や、チーズやバター作りが上手いと有名だが、長い間、姿を見せていなかった。
モンディールは「どこぞで、眠りこけてるのだろう」と言って、気にしている様子ではなかったが…
「だから、あんなに高品質の毛がとれてたの?」
「そうだろうね。あと、もう一つ、ミンテの親は番で居たよ」
「うそ!リノ牧場は、シフっていう、ウプアートの従魔登録書しか受理してないわよ」
「だろうね。お母さんは札を付けてなかったよ」
「どういうこと?」
ウプアートは、神の子だ。
神は、同じ能力の子を産まない。
神は、同じ姿の子を産まない。
それは何故か、純血種の場合、その子も、また、神だから…
ウプアートは、純血の神の子でも、寿命がある。
その寿命が来た時に、自分の遺体の影から、また産まれるのだ。
特殊能力『輪廻転生』
本来、この世にウプアートは、一匹しかいないはず…なのに…
番で居た。
そして、三匹目となる『ミンテ』が産まれた。
これは、どういう意味があるのだろう。
「あっ、ちょっとまってて」
俺の話を聞いて、何か思い当たったのか、メリロットが部屋を出ていった。
そして、何枚かの資料をもってきた。
「中央から、送ってもらったこの世界の分布図と、年表。後、転移者に関する資料。ちょっと、気になるところがあるのよ」
そう言って渡された資料を見る。
『中央』と言っているのは、この国の中央というわけではない。
この世界の事を記録をしている『空』の事だ。
『空』には、光の精霊と闇の精霊と、その眷属が居て、地上からの情報を記録している。昼間は、光の精霊が、夜間は闇の精霊が二十四時間体制で、地上を観察しているのだ。まぁ、観察だけで、口出し、手出しはしない。そのせいなのか、時々忘れてバカな事をする奴もいるが…中央に、問い合わせれば、高確率で見つけることが出来る。
悪いことをするには、絶対に見つかることのない隠れ家を用意しなければ、骨折り損となるのは、この世界の常識だ。
分布図は、生き物全てか…人形魔獣とそうでない人類が、半分になっている。年々、魔術を使えない者が増えてるような感じだな。
この世界ができた頃は、皆が魔術を使えた。そのうち、魔術が使えない、虫や動物が生まれ、人形でも、魔術を使えない人族が生まれた。
だけど…
「ん?ウプアートだけじゃないのか?人類以外の魔獣は増えてる?」
「ええ、天上の神々が関与してるか、してないかは、まだ、分からない状態よ。それから、転移者の方を見て、何か思い当たることはない?」
転移者は、何十年単位で発見されていたが…八十六年前から、七、八年おきで、四十八年前から五、六年おきって…
「リッジと、俺が生まれた年が、境になってる?」
「やっぱり、そう思うわよねぇ。リッジも、転移者に会う事が多いけど…」
メリロットは、リョウを見て、ちょっと、困った顔をした。
リョウは、魔獣の分布をみて「見てみたいなぁ」「会いたいなぁ」と、目を輝かせていて、気づいてない。
「お祖父様から何か教えてもらってないの?」
「なにも…リッジに、この事は?」
「これは、この間、帰ってきた時に、彼に頼まれた資料なのよ。だから、まだ見てないわよ。肌では感じてるようだったけど…その時に、この世界で生まれた人族は、魔術が苦手な人が多いのに、転移してくる人族は、魔法が得意な人が多いのを気にしてたわね」
リッジが、世界を回って異変に気がついたのか…何が起きた?起きてる?起きるのか?さて、今は、どういう時期なのだろう?
ふと、タリクさんを見る。分布図をのぞきこんで、リョウの質問に答えてくれている。
「俺は、各種族の人口が…いや、人族以外の人口が減っているのが気になるな」
「え?本当だわ、気づかなかったわ。あら、人族だけじゃないわよ。あ、これって…」
腕の中の、ミンテに『君は?』と聞いてみる。
『父も母も、ウプアート様と天狐の子として生まれました。ウプアートの能力を引き継いだ者が、四名、空狐と生まれたものが五名いるそうです。ミンテも、ディルと同じ、神の孫です』
と、いうことは…
また、タリクさんに、視線を戻す。
メリロットも、タリクさんを見ている。
「ん?二人とも、どうしました?」
いや、もう少し、力になってよ…
「それより、リノ牧場よ。セルヴァンの加護を公にして、自社の製品のブランド化を狙ってきたわよ。おかげで、今朝の市場で一騒動よ。今まで、下ろしていなかった店の人達が、自分達にも回せって、それにともない、他の業者の肉やチーズなんかの売れ行きが悪くなってるし、何があったのよ」
何があったと言われても、クラリーちゃんの事にしても、リノ牧場の事も、俺は別に関与してないと思うのだが…牧場でだって、チーズとバター作っただけだしなぁ。
「そういえば。牧場に行く前から、セルヴァンの加護の事知っていたのよね?だから、ウプアートの情報流すのを止めたのでしょ」
「ああ、あれは…牧場の資料見せてくれただろ。セルバンさんの絵姿が載っていたじゃないか」
「ん?どういうこと?」
「エルフにしても、更に低い背で肉付きもよかったからね。ハーフだよきっと」
「え?ちょ、ちょっとまって、それって…」
「セルヴァンの加護なんて言ってるけど、セルヴァンの能力を受け継いでいると思うよ。それに、お父さんだって、手伝っているでしょう。まぁ、実際、加護をもらったのは、お祖父さんと奥さんなんじゃない?」
セルヴァンは、モン族の始祖だと言われている小妖精だ。
社交的で、家畜の世話や、チーズやバター作りが上手いと有名だが、長い間、姿を見せていなかった。
モンディールは「どこぞで、眠りこけてるのだろう」と言って、気にしている様子ではなかったが…
「だから、あんなに高品質の毛がとれてたの?」
「そうだろうね。あと、もう一つ、ミンテの親は番で居たよ」
「うそ!リノ牧場は、シフっていう、ウプアートの従魔登録書しか受理してないわよ」
「だろうね。お母さんは札を付けてなかったよ」
「どういうこと?」
ウプアートは、神の子だ。
神は、同じ能力の子を産まない。
神は、同じ姿の子を産まない。
それは何故か、純血種の場合、その子も、また、神だから…
ウプアートは、純血の神の子でも、寿命がある。
その寿命が来た時に、自分の遺体の影から、また産まれるのだ。
特殊能力『輪廻転生』
本来、この世にウプアートは、一匹しかいないはず…なのに…
番で居た。
そして、三匹目となる『ミンテ』が産まれた。
これは、どういう意味があるのだろう。
「あっ、ちょっとまってて」
俺の話を聞いて、何か思い当たったのか、メリロットが部屋を出ていった。
そして、何枚かの資料をもってきた。
「中央から、送ってもらったこの世界の分布図と、年表。後、転移者に関する資料。ちょっと、気になるところがあるのよ」
そう言って渡された資料を見る。
『中央』と言っているのは、この国の中央というわけではない。
この世界の事を記録をしている『空』の事だ。
『空』には、光の精霊と闇の精霊と、その眷属が居て、地上からの情報を記録している。昼間は、光の精霊が、夜間は闇の精霊が二十四時間体制で、地上を観察しているのだ。まぁ、観察だけで、口出し、手出しはしない。そのせいなのか、時々忘れてバカな事をする奴もいるが…中央に、問い合わせれば、高確率で見つけることが出来る。
悪いことをするには、絶対に見つかることのない隠れ家を用意しなければ、骨折り損となるのは、この世界の常識だ。
分布図は、生き物全てか…人形魔獣とそうでない人類が、半分になっている。年々、魔術を使えない者が増えてるような感じだな。
この世界ができた頃は、皆が魔術を使えた。そのうち、魔術が使えない、虫や動物が生まれ、人形でも、魔術を使えない人族が生まれた。
だけど…
「ん?ウプアートだけじゃないのか?人類以外の魔獣は増えてる?」
「ええ、天上の神々が関与してるか、してないかは、まだ、分からない状態よ。それから、転移者の方を見て、何か思い当たることはない?」
転移者は、何十年単位で発見されていたが…八十六年前から、七、八年おきで、四十八年前から五、六年おきって…
「リッジと、俺が生まれた年が、境になってる?」
「やっぱり、そう思うわよねぇ。リッジも、転移者に会う事が多いけど…」
メリロットは、リョウを見て、ちょっと、困った顔をした。
リョウは、魔獣の分布をみて「見てみたいなぁ」「会いたいなぁ」と、目を輝かせていて、気づいてない。
「お祖父様から何か教えてもらってないの?」
「なにも…リッジに、この事は?」
「これは、この間、帰ってきた時に、彼に頼まれた資料なのよ。だから、まだ見てないわよ。肌では感じてるようだったけど…その時に、この世界で生まれた人族は、魔術が苦手な人が多いのに、転移してくる人族は、魔法が得意な人が多いのを気にしてたわね」
リッジが、世界を回って異変に気がついたのか…何が起きた?起きてる?起きるのか?さて、今は、どういう時期なのだろう?
ふと、タリクさんを見る。分布図をのぞきこんで、リョウの質問に答えてくれている。
「俺は、各種族の人口が…いや、人族以外の人口が減っているのが気になるな」
「え?本当だわ、気づかなかったわ。あら、人族だけじゃないわよ。あ、これって…」
腕の中の、ミンテに『君は?』と聞いてみる。
『父も母も、ウプアート様と天狐の子として生まれました。ウプアートの能力を引き継いだ者が、四名、空狐と生まれたものが五名いるそうです。ミンテも、ディルと同じ、神の孫です』
と、いうことは…
また、タリクさんに、視線を戻す。
メリロットも、タリクさんを見ている。
「ん?二人とも、どうしました?」
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