異世界人拾っちゃいました…

kaoru

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冒険の始まり

初めての依頼

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 今までは、ソロだったので、手頃なものばかり受けてきたが、リョウとクラリーちゃんが、加わったので、今日は、パーティー向けのモノをいくつか受けた。
 先ずは、街の北側の雑木林近くのシーフラ草原にて、繁殖したオオトゲラットの討伐。
 オオトゲラットは、体長が四十センチぐらいまで成長する大型の鼠で、背中が十センチ前後の固い直刀のような毛で覆われている。
 雑食だが、植物を好んで食べるので、肉もそんなに不味くなく、そこそこ良い値で売れるし、大きいモノの毛は、投げナイフの材料、小さいもののは、吹き矢や仕込み針として需要がある。
 今回も、討伐の他に『吹き矢用の毛を三千本』の依頼があったので、受けてきた。
 討伐の方は、繁殖力が高いので、定期的に行われていて、最低三十匹以上で報酬が出る。
 安定しているので、専門で狩っている冒険者もいると、牧場見学の時にセルバンさんが話ていた。

「えーと、逃げ足が早くて、毛も硬いから、挟み撃ちで、正面から顔やお腹に攻撃して倒すのが良いんだっけ?」

「そうだ。追いたては俺がやるから、リョウとミンテ、クラリーちゃんとココで組んで討伐するようにしよう。ココとミンテは上手くばらして、固まらせないようにしてくれ、クラリーちゃんは、突くだけじゃなく、下から切り上げる練習もしようか、リョウは、剣とこれを使ってみるか?」

「何これ?」

「足先のカバーだ。風操作に特化したモノの鱗だから、一応、障壁は張るが、あまり遠くへ飛ばさないように、力加減は気を付けてくれ」

 少し反応が薄いけど、取り付け方法を説明すると、靴の先にカバーをはめ、その場で跳び跳ねたり、走ったりしてる。靴を渡した時と一緒だ。

「へぇー、思ってたのと違う。うん、動きやすい。足裏の方にツメもあって滑りにくくて、力が入れやすいかも」

 よし、準備が整ったので、鼠の繁殖場の林の中に入り、風の精達に頼んで巣穴から出してもらい、草原で待つリョウ達の元に追いたてて行く。
 手始めに、十匹ぐらいにして、五匹ずつ狩れるように誘導する。その後は、ココとミンテが上手く操作し、リョウやクラリーちゃんが狩りやすいようにしてくれる…て、二人とも瞬殺でした…

 五匹ぐらいじゃ、ココとミンテのサポートもいらないな。もう少し、増やすか…その前に…

「コラ!リョウ、あんまり飛ばすな!取りに行くの大変だろ」

「うっ、分かったー」

 最初に蹴り飛ばしたのが、障壁に当たり林に落ちてしまった。もう少し、範囲を狭めるか…

 そんな感じで、百匹程狩ったところで、止めることにした。途中から、風の精に追いたて役も任せて、せっせっと解体していた俺は、ココとミンテに散らばった鼠を持ってきてもらい、リョウとクラリーちゃんに解体を教える。
 クラリーちゃんは、自分でやった事はないが、鳥の解体をバーンさんに教えてもらっていたので、直ぐにコツをつかんで、解体を進めていった。が、リョウは、蹴り飛ばしていたので、血もあまり見ていなかったせいか、血抜きの段階で顔が青くなり、内臓処理で、吐いて、そのまま動けなくなってしまった。
 しょうがなく、ココに看病を頼み、クラリーちゃんと解体し、ミンテの空間魔法の収納庫へと入れていく。
 使える部位を全て収納し、残りは障壁の上から狙っている鳥達や林の奥でうかがっている肉食動物の為に置いていく。

 リョウは、しばらく横になっていたが復活出来なかったので、背負って戻ることにした。
 
 予定では、林に沿って西に進みウィル族の森で、昼食を取ってから、薬草を五、六種類 採取するはずだったのだが、一旦、家に帰りリョウを寝かせる。

「じゃぁ、行ってくるから、大人しく寝てろよ」

「…うん」

 ココかミンテを残そうかと思ったが、一人で大丈夫と言うので、リョウを残して、クラリーちゃんと薬草採取に行く事にした。

「本当に、大丈夫でしょうか?」

 クラリーちゃんが心配そうに、家を振り返りつつ聞いてくる。が、何て答えればいいのか…
 タクマさんから聞いてはいたが、数をこなせば慣れるだろうか?


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