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冒険の始まり
ハバー大陸一周の旅 67
しおりを挟む「えーと、環境が統一されるということは、全ての大陸が同じになるのですか?」
「そうなると、この大陸に、他種族が移り住むということですか?」
「そのダンジョンというのは、この大陸にだけ、創られるのですか?」
「ダンジョンの魔物達が、出てきて悪さをしないのですか?」
頭が整理されてきたのか、じいちゃんに質問が飛んでくる。
「ふむ。まず環境の統一化といったが、いきなりではないな。今回の地殻変動も数センチじゃ、これで、海流が変わり、少しずつ、少しずつ環境が変わるが、数十年、数百年単位の話しじゃ。酸素濃度や重力関係も少しずつ、調整するようにしておるが、大陸の特色は残す事になっておる…」
更に、じいちゃんが詳しく説明してくれる。
他種族が移り住むというのも、今までの様に種族ごとでまとまっているだけでは、種族繁栄や発展しにくくなっている。それに対して、人族と魔族が一緒に行っている魔道具の研究所や、自分の武器を造るためにドワーフに弟子入りした獣人族がいる様なところでは、日々新しい発見や研究がなされていて神々も楽しみなんだそうだ…
但し、いきなりは難しいのも分かっているので、少しずつ受け入れられる様にするようだ。
それに、一役買うのがダンジョンなのだが、今の計画では、各大陸に二つずつ、初心者用と上級者用を創る事になっていて、この大陸では、初心者用はこのトガレーに、上級者用は、今回のモンディール山の噴火で広がった部分に創られるという。
俺の所為という訳ではないとは、こういうことも含めてだったんだなぁ…
「あっ、マクー大陸の地割れ、ゲトー大陸の川の氾濫…」
「ふふふ、気づきおったか、お前が見てきた災害地に、ダンジョンを創るのよ。因みに、エンプは、アガトーが指揮をとり、雪の女王がダンジョンを創ることになっておる。スーンの方は見ておらんのだな、スーンの南で海底火山が噴火し、新たな島を作っておるぞ」
うわっ、マジか…神々のやることは、ホント、スケール、デカ過ぎて、ツイテイケナイネ…
それに、エンプの事も…始めは、俺だけ行けとか言ってたけど、リョウ達の事も初めから計画されていたと思っていいな。
リョウが女王に迷宮造りのコツを教えるように仕向けたな。
「後は、ダンジョンの魔物達の心配か、その辺は、大丈夫だ。ダンジョン内は特別な魔力で満たされていて、魔物の再生機能もその魔力限定なのじゃ。なので、ダンジョンから出ることは無いし、もし、生け捕りで連れてきたとしても、ダンジョンから出たところで消滅するようになっておる」
「え?そうなの?じゃぁ、スライムを従魔に出来ないの?」
ん?リョウが、魔物の説明でショックを受けている。
「なんじゃ?あのスライムを従魔にしたいのか?」
「スライムが活躍する話があって、動きとか可愛いから、従魔にしたいと思っていたんだけど、ダメなの?」
「そうじゃのう。全部はムリじゃが、いくつかは、魔獣として創ってみるか。地上に適応するかは分からんがな、まぁ、後は、リョウにダンジョン創りを手伝ってもらうから、その報酬として、その好きな話に出てきたスライムに近いものを創っても良いぞ」
「い、いや、その話に出てくるスライムは、ヤバすぎるからいいです。でも、ホイ…じゃなかった。何か、回復系の魔法が使えると良いなぁ」
ヤバすぎるって、さっき言っていた、竜王や神の様な存在に勝つスライムってことか、ちょっと気になるなぁ…
しかも、あのぷよぷよしたのが、可愛いのか?謎だ…
「他に何か聞きたいことはあるかのう?」
「えーと、この辺りの生態系には、悪影響は出ないんですよね?」
「うーん、それは何とも言えんな。環境が変わるゆえ、今までのままとは言えんのは確かじゃ。今までの素材が採れなくなるかもしれぬし、新たな物も発見されるかもしれぬ。それに、ここの固有種だったものが、他の地域でも育つ可能性もある。そういった変化に戸惑いもあるだろうが、適応していってくれ」
そうだよなぁ…ダンジョン創りという、大きなものに気をとられていたけど、この辺りだけでなく、地上の環境が変わるのだから、その変化についていかないといけないのか、なかなか、大変だが、今は、ワクワクする気持ちの方が大きくなっているな。
集落の人達は、不安そうな人もいるし、何かを期待してるような人、既に、ダンジョンの入場者を把握する対策を話し合ったり、ギルドとの連携はどうすればいいのか聞いたりしている。
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