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冒険の始まり
ハバー大陸一周の旅 66
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「その先駆けとして、この山を初心者用というか、採取の為の訓練場にしようということになったのだ。そして、そのダンジョンの管理を、ここの者達に頼みたいのじゃ」
成る程、慣れていない者や、子供達が冒険できるような場所だから、観光地の様なモノなのか…近くに蜘蛛絹の里もあるから、素材の買い取りも出来るし、東に向かえば、シスの湖畔出て、保養も出来る。
この大陸の者にとっても、新たな収益になるから悪い話ではなさそうだ。
「今までの、討伐と何が違うんだ?」
「うむ。大きく違うところが三つある。一つは、今回創られるダンジョン内の魔物達なのだが、魂の器が違うのじゃ。それにより、今までの魔獣とは別の生き物ということになる。そして、その器は特殊なもので魔物が討伐されてから、一定時間が立つと、直ぐに転生出来るようになっておる。なので、魔物特有の素材は手に入らなくなる。その代わりに、討伐と同時にその土地特有のモノがランダムで落とされるようになる。二つ目は、ダンジョン内には、必ず罠が設置されておる。三つ目は、ダンジョン内に宝箱が出現するようになり、開ける楽しみがあるのじゃ」
…色々聞きたいが、まずは、最後が気になる。
「開ける楽しみだけなのか?」
「ふふふ、凶となるか、吉となるかは、運次第じゃな。リョウ達、転異者の話によれば、宝箱に擬態する魔物もおったと言うのでな。模してみようかと思うとる」
宝箱も罠ということか…神々って、ホント、イイセイカクシテルネ。
「何やら、勘違いしとらんか?これは、地上の者達の為を想っての処置なのだぞ」
「どういう事?」
「言ったであろう。地上の者達を放っておくと争いばかりして、やがて滅びると、だから、その争う為の力を発散させる場としてダンジョンを創るのだ。そして、採取場としてのダンジョンではつまらないという意見が出ているのだ。ハイリスクハイリターンというものが良いそうだ」
「そうなのか?」
じいちゃん達と俺で話していたが、リョウに視線を向けてみる。
「うーん、まぁ、欲しい素材を採れる場所にいる魔物を倒せるように、鍛練とかするのは嫌いじゃないかな、時間は掛かるけど…職人さんの作る行程に似ていると思うよ。それに、人同士で争うよりは、そういう場で発散して、普通に生活してくれるなら良いと思うしね」
「成る程な。確かに、罠の探知や解除に使われる技能は、通常、悪用される事の多い技能だしな。武術や格闘の得意な者も、力試しの場が合った方がいいとおもうし…ダンジョンでは、善用として機能出来るということか…しかも、再生する魔物なら、種が絶滅することがないから、どんなに討伐しても良いということか」
「そういうことじゃな。まぁ、やってみないことには分からんが。取敢えずは、そんな、感じで始めてみて、問題が起きたら修正する感じかのう」
「うーん、ダンジョン内の事を、他の地域でやられたら、絶滅する種がいそうで怖いけど…」
「そのためのアイテム落としや宝箱じゃ、収益率はダンジョン内が一番になると思うぞ」
「ああ、そういう事になるのか、特別な素材が欲しい場合だけ、密林とか秘境にいく感じになるのか…」
「いや、そういう素材も、宝箱に入れようと思うとる。レアアイテムとしてな」
「はぁ?じゃぁ、俺達、職人もダンジョンだけで、生活できるということ?」
「そういうことだな。自然に関しては、動植物の学者や研究者、医師や薬師なんかに任せるつもりだ。と、言っても、その者達の成果をダンジョンのアイテムとしたり、魔物創りに役立てようと思っておるがの」
そ、そうなんだ…
ガッツリ、神々と組んでダンジョン経営って事か…
「あ、あのう、それで、私達がそのダンジョンを管理するというのはどうすればいいのでしょう?」
恐る恐るという感じで、アランさんが聞いてきた。
「いや、今、言ったダンジョンは、成人やベテラン冒険者の仕事場としてのダンジョンでな。ここのダンジョンは、練習場の様なダンジョンで、ここで、そのダンジョンに入る者達の把握と指導を頼みたいのだ。後は、冒険に必要な物を売る店や買い取り店を任せる者の育成なんかもな。まぁ、これはギルドと連携になるだろう」
「はぁ…」
アランさん達は、理解力が追い付かないのか、困惑したように顔を見合わせてる。
「凄い計画だけど、ここを街かなんかにするつもりか?」
「そうじゃ。染めや機織り職人以外にも、服や装飾品、武器や防具を造る者も、売る者も必要だろう。更には、地上人は、食事も必要だし、家も必要だ。それらに関係したものを集めるとなると、街になってしまうじゃろうな」
じいちゃんの言葉で、集落の人達の動きが止まってしまった。
「そこまで驚かんでも…徐々にじゃよ。ワシらが関わるのはダンジョンの方だけだ。それにともない、人が集まれば、どうしても大きくならざるおえんじゃろ?」
「まぁ、確かに…じゃ、じいちゃん達が力を使って、いきなり街が出来る訳じゃないんだな」
「当たり前じゃ、そんなことしても、地上人の為にならんじゃろ。職人達に、嫌われてしまうではないか」
「だ、そうです。ダンジョンが出来て、噂が広まり、人が集まって来て、必要なものを用意していけば良いようですよ」
少しは頭の中が整理されたのだろう。皆が息を吐き出し、笑みが見えだした。
成る程、慣れていない者や、子供達が冒険できるような場所だから、観光地の様なモノなのか…近くに蜘蛛絹の里もあるから、素材の買い取りも出来るし、東に向かえば、シスの湖畔出て、保養も出来る。
この大陸の者にとっても、新たな収益になるから悪い話ではなさそうだ。
「今までの、討伐と何が違うんだ?」
「うむ。大きく違うところが三つある。一つは、今回創られるダンジョン内の魔物達なのだが、魂の器が違うのじゃ。それにより、今までの魔獣とは別の生き物ということになる。そして、その器は特殊なもので魔物が討伐されてから、一定時間が立つと、直ぐに転生出来るようになっておる。なので、魔物特有の素材は手に入らなくなる。その代わりに、討伐と同時にその土地特有のモノがランダムで落とされるようになる。二つ目は、ダンジョン内には、必ず罠が設置されておる。三つ目は、ダンジョン内に宝箱が出現するようになり、開ける楽しみがあるのじゃ」
…色々聞きたいが、まずは、最後が気になる。
「開ける楽しみだけなのか?」
「ふふふ、凶となるか、吉となるかは、運次第じゃな。リョウ達、転異者の話によれば、宝箱に擬態する魔物もおったと言うのでな。模してみようかと思うとる」
宝箱も罠ということか…神々って、ホント、イイセイカクシテルネ。
「何やら、勘違いしとらんか?これは、地上の者達の為を想っての処置なのだぞ」
「どういう事?」
「言ったであろう。地上の者達を放っておくと争いばかりして、やがて滅びると、だから、その争う為の力を発散させる場としてダンジョンを創るのだ。そして、採取場としてのダンジョンではつまらないという意見が出ているのだ。ハイリスクハイリターンというものが良いそうだ」
「そうなのか?」
じいちゃん達と俺で話していたが、リョウに視線を向けてみる。
「うーん、まぁ、欲しい素材を採れる場所にいる魔物を倒せるように、鍛練とかするのは嫌いじゃないかな、時間は掛かるけど…職人さんの作る行程に似ていると思うよ。それに、人同士で争うよりは、そういう場で発散して、普通に生活してくれるなら良いと思うしね」
「成る程な。確かに、罠の探知や解除に使われる技能は、通常、悪用される事の多い技能だしな。武術や格闘の得意な者も、力試しの場が合った方がいいとおもうし…ダンジョンでは、善用として機能出来るということか…しかも、再生する魔物なら、種が絶滅することがないから、どんなに討伐しても良いということか」
「そういうことじゃな。まぁ、やってみないことには分からんが。取敢えずは、そんな、感じで始めてみて、問題が起きたら修正する感じかのう」
「うーん、ダンジョン内の事を、他の地域でやられたら、絶滅する種がいそうで怖いけど…」
「そのためのアイテム落としや宝箱じゃ、収益率はダンジョン内が一番になると思うぞ」
「ああ、そういう事になるのか、特別な素材が欲しい場合だけ、密林とか秘境にいく感じになるのか…」
「いや、そういう素材も、宝箱に入れようと思うとる。レアアイテムとしてな」
「はぁ?じゃぁ、俺達、職人もダンジョンだけで、生活できるということ?」
「そういうことだな。自然に関しては、動植物の学者や研究者、医師や薬師なんかに任せるつもりだ。と、言っても、その者達の成果をダンジョンのアイテムとしたり、魔物創りに役立てようと思っておるがの」
そ、そうなんだ…
ガッツリ、神々と組んでダンジョン経営って事か…
「あ、あのう、それで、私達がそのダンジョンを管理するというのはどうすればいいのでしょう?」
恐る恐るという感じで、アランさんが聞いてきた。
「いや、今、言ったダンジョンは、成人やベテラン冒険者の仕事場としてのダンジョンでな。ここのダンジョンは、練習場の様なダンジョンで、ここで、そのダンジョンに入る者達の把握と指導を頼みたいのだ。後は、冒険に必要な物を売る店や買い取り店を任せる者の育成なんかもな。まぁ、これはギルドと連携になるだろう」
「はぁ…」
アランさん達は、理解力が追い付かないのか、困惑したように顔を見合わせてる。
「凄い計画だけど、ここを街かなんかにするつもりか?」
「そうじゃ。染めや機織り職人以外にも、服や装飾品、武器や防具を造る者も、売る者も必要だろう。更には、地上人は、食事も必要だし、家も必要だ。それらに関係したものを集めるとなると、街になってしまうじゃろうな」
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「そこまで驚かんでも…徐々にじゃよ。ワシらが関わるのはダンジョンの方だけだ。それにともない、人が集まれば、どうしても大きくならざるおえんじゃろ?」
「まぁ、確かに…じゃ、じいちゃん達が力を使って、いきなり街が出来る訳じゃないんだな」
「当たり前じゃ、そんなことしても、地上人の為にならんじゃろ。職人達に、嫌われてしまうではないか」
「だ、そうです。ダンジョンが出来て、噂が広まり、人が集まって来て、必要なものを用意していけば良いようですよ」
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