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私と美男美女(現代-高校)

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彩乃あやの、お前も行くよな?」

圭也けいやが、私の肩を抱き聞いてくる。
これ、友達でもない女子にする事じゃないと思うのだけど、何度言っても圭也はやめようとしなかった。
それどころか、好きだの可愛いだの冗談を言う。

本当、からかうのも大概にしてほしい。デブスの私が可愛いとかありえないから。

「どこに?」

自分に回された腕を払おうとしてるのに取れないんですけど!?
はぁ、体力差ありすぎだよ。

「今度の体育祭の打ち上げだよ。」

「あぁ、一応は。」

「なんだよ、一応って。行かないかもしれないの?」

「だって疲れたりするかもしれないじゃない。」

それに、クラスの集まりとか、ハブられそうで行きたくない。
いじめとかそう言うんじゃないけど、友達はかなり少ない。クラスにもそんなに馴染めてないから、クラス行事とか億劫でしかない。

「そっか、じゃぁパスって事でもいい?委員長が予約取りたいらしいから確実じゃないのは困るみたいだからさ。」

「あ、そうなんだ。それで大丈夫だよ。」

むしろ願ったり叶ったりだわ。

「委員長~、俺と彩乃は不参加で!」

「なんで圭也君まで!?」

周りの女子の視線が痛いよー!

「え?だって、疲れてなかったら行きたいのに参加できないの辛いじゃん。そん時は俺とカラオケ行こうぜ!」

「はぁ。」

どう言う理屈だよ。
まぁ、優しさは伝わるけど。

「疲れるように体育祭頑張るんで大丈夫です。」

「なんだよそれ~。」

そう言って彼は笑った。




はぁ、疲れた。
彼はなんなんだろう。最近特にあんな感じだ。

「彩乃さん。」

廊下を歩いてると後ろから声をかけられた。
同じクラスの紗香さやかだ。
彼女はとても美人で私とは真逆のような人だ。

「なに?」

「さっきの事なんだけど。」

「さっきのって?」

「とぼけないで!圭也君のことよ!!」

「あぁ、あれか。」

「ベタベタしちゃって!許せない!」

彼女は、どんどんヒートアップしていく。
あー、これは相当頭にきてるな。

「おい、何やってるんだ?」

なんとかしないとと考えてたら、紗香の後ろから声がした。
そこにいたのは、圭也だった。

あれ?なんか怒ってない?

「圭也君、どうしたの?」

「何してたんだ?」

「何って、彩乃さんとお話ししていただけよ。」

「話してたって雰囲気じゃなかったと思うけど。」

えーと?

「どう言う雰囲気で話そうが勝手じゃないかしら?」

そう言う紗香を無視して、私に近づいて来た。

「クラスの奴が、佐伯さえきが凄い顔して出てったって教えてくれて。大丈夫だったか?」

佐伯とは紗香のことだ。
そうか、紗香はクラスにいる時から怒り心頭だったのか。

「大丈夫もなにも、本当に話してただけだから。それより、なんで圭也君が怒ってるの?」

紗香よりそっちの方がよっぽど不思議だ。

「いや、彩乃がなんか俺の事で責められてるって聞いたから。」

「「は?」」

私と紗香の声が被った。
何故そんな事に?

「違うのか?」

私達の反応に気付いた圭也は、いつもの顔に戻っていた。

「責めてないわ!と言うか近いわよ!」

そう言って紗香は圭也の腕を掴み、私から引き離す。

「そもそも、貴方が彩乃さんにベタベタベタベタするのがいけないんじゃない!」

あ、またヒートアップしだしたぞ。

「は?佐伯に関係ないだろ?」

「関係あるわよ!」

どうにかしないとと思い、私はそっと紗香の腕をつかみ、こっちをみた紗香の目を見つめる。

「紗香、気持ちは嬉しいんだけど、少し落ち着こ?」

「彩乃さん!」

名前を叫ばれたかと思うと、強く抱きしめられた。
この仕草は本当に効果があるみたいで、紗香曰く上目遣いの小動物だとか。身長差があるだけなんだけどね!

「…は?」

「あ、ごめん。紗香、私の事になると冷静で居られなくなるみたいで。」

いつもは明るく冷静な良い子なんだけどなぁ、私の事になるとすっごく白熱しちゃうんだよね。

「…いじめられてるってのは嘘なのか?」

「え?」

「私が彩乃さんにそんなことするはずないでしょ!」

「じゃぁさっきのはなんだったんだよ。」

「あなたが私の彩乃さんにからかってちょっかいかけるからいけないのよ!!」

「はぁ?いつ彩乃がお前のになったんだよ。そもそもからかってなんかないだろうが!」

「好きでもない相手にベタベタする事のどこがからかいじゃないっていうの!?」

「俺が彩乃のこと好きじゃないとか、誰がそんな事いったんだよ!」

「彩乃さんに、決まってるでしょ!」

「んなわけねーだろ!」



「いや、私が言ったよ。」



「「……」」


あ、止まったかな?


「ほら見なさいよ!」

「なんでだよ!」

まだだった。それも今度は矛先が私の方に向いて来た。

「俺、何度も言ってるよね?」

「何を?」

「彩乃のこと好きだって、俺めっちゃ言ってると思うんだけど!」

「……あれ本気だったの!!?」

「何でそうなるんだよ!」

「何でそれで好かれてないって思ったのよ!」

おぅ、2人とも息ぴったりデスネ…。

「だって、圭也君だよ?これほどのイケメンが私のこと好きとかありえないし。」

罰ゲームとかからかってるんだとばかり思ってた。

「いつも言ってるじゃない。彩乃さんは可愛いって!」
「いつも言ってるだろ?彩乃は可愛いよ!」

おぉ、またもや息ぴったり。
ただ言われていることは、全く意味わかんないけど。

「真似しないでくれる!?」
「真似すんなよ!」

もう、これ私行っても良いかな?
さっきから2人のせいで、めちゃ見られてる気がするし、私いなくても話進みそうだし、いいよね。

2人を置き去りにして、私は当初の目的だったお手洗いへと向かった。



その後、学校の至る所で三角関係を繰り広げる3人組として、学校中で注目される羽目になった。
ただ、彩乃を取り合う美男美女の図だと周りが知るのは先の事。
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