2 / 2
第2部(完)
しおりを挟む
少女はどうやら過去にたどり着いたようだ。
高校3年生の時である。
割愛するが、少女は懐かしさと若さ独特の楽しさ故にしばらくそれとなく生活した。
本題だが、少女には好きな男の子がいる。テニス部を所属していて、もうすぐ高校生最後の大会に出場する。
『どうすればいいんだろう』
少女はテニス部の練習風景を眺めながら、周りを見渡しながら考えていた。
ここは大きな公園である。ベンチもあり屋根がついている。またトイレもいくつか設置してある。
『あれ?テニスコートの近くにあんな建物あったっけ。あとあそこの自販機…』
低めだが2階建の建物があった。ドアも窓もない、いうならば壁だけである。周りの木々に溶け込みそうな青緑色一色で気付けば奇妙で不気味である。自販機はトイレの建物の横にある。
『これがあの人が言ってたやつかな。ここでは青春をいじっちゃいけないんだ』
少女はそんなに大事には捉えなかった。少女が知る限り恋敵がいないので焦る必要がなく、それとなく好きな人に告白すれば卵は孵化すると思っているからである。
『でも、どうやって告白しようかな。どうせなら最後の大会の後にしようかな。』
少女はあの時なんであんなに頑なに告白しなかったのか不思議なくらい楽観的に考えていた。
『ん?あ!〇〇ちゃーん!』
少女は近くに友達が通っていったのでこちらに呼んだ。
『なにしてたの?』
『なにもしてないよ!』友達は焦りながら答えた。
『ん?そうなんだー、テニス部のあの子かっこいいよね』
少女は他人事のようにそう言った。
『そうだね…』友達は俯いた。
『ん?ひょっとして好きなの?』少女は簡単に聞いた。
『うん…今から告白しようと思ってたところ』
『え…』少女は言葉が出なかった。あと恋敵がいることを知った。
2人の間にしばらく沈黙が流れた。
少女はその間、少年との約束を思い出していた。
(この場所はあの時とは偽りがあって、青春に影響させちゃだめな場所…。あと、友達の告白をやめさせたら罪になるし青春に影響させたことになる…)
少女はそう結論付けた。
しかし、少女は体と口が勝手に動いた。
『私が今からあの人に告白するの!』
少女は自分の頭の中とは違うことを言っていることに驚いた。
友達もたいそう驚いたようで目をくりくりさせていた。
『た、だめだよ!私が先に…!』
友達はそう言って抵抗したが、少女は被せて
『告白したもん勝ちでしょ、あと私の卵は4つもあるし』
『そ、そんな…私は5つある…』
『っ!!見せなさいよ!卵!ほんとに4つあるか確認するから!』
補足だが卵は想いが強ければ強いほど数が増える。つまりこの卵が青春の証であり卵を孵すのが青春の目的でもある。卵とは青春のことである。
プチッ、プチッ
卵が2つ潰れる音がした後、3つ卵が出てきた。
少女は卵を潰したことを知っていたが罵った。
『ほら3つじゃない、私の方が彼への想いが強いのよ』
友達はひたすら泣いている。
少女は心の中では悪びれていたが告白をしに体が動いた。
少女はなんなく好きな人に告白した。恋は実らなかったが卵は孵化した。卵からは元気な百足が産まれる。その百足が青春の悪い思い出を食べるのだ。
友達はその後告白し、見事恋は実ったようだ。
元気のない百足が産まれた。友達にとって青春に嫌な思い出はそれほど多くもなく元気な百足である必要がない。納得である。
少女はしばらく新しく後悔しながら白い象が迎えに来るのを待っていた。
しかし、それは一向に現れなかった。
高校3年生の時である。
割愛するが、少女は懐かしさと若さ独特の楽しさ故にしばらくそれとなく生活した。
本題だが、少女には好きな男の子がいる。テニス部を所属していて、もうすぐ高校生最後の大会に出場する。
『どうすればいいんだろう』
少女はテニス部の練習風景を眺めながら、周りを見渡しながら考えていた。
ここは大きな公園である。ベンチもあり屋根がついている。またトイレもいくつか設置してある。
『あれ?テニスコートの近くにあんな建物あったっけ。あとあそこの自販機…』
低めだが2階建の建物があった。ドアも窓もない、いうならば壁だけである。周りの木々に溶け込みそうな青緑色一色で気付けば奇妙で不気味である。自販機はトイレの建物の横にある。
『これがあの人が言ってたやつかな。ここでは青春をいじっちゃいけないんだ』
少女はそんなに大事には捉えなかった。少女が知る限り恋敵がいないので焦る必要がなく、それとなく好きな人に告白すれば卵は孵化すると思っているからである。
『でも、どうやって告白しようかな。どうせなら最後の大会の後にしようかな。』
少女はあの時なんであんなに頑なに告白しなかったのか不思議なくらい楽観的に考えていた。
『ん?あ!〇〇ちゃーん!』
少女は近くに友達が通っていったのでこちらに呼んだ。
『なにしてたの?』
『なにもしてないよ!』友達は焦りながら答えた。
『ん?そうなんだー、テニス部のあの子かっこいいよね』
少女は他人事のようにそう言った。
『そうだね…』友達は俯いた。
『ん?ひょっとして好きなの?』少女は簡単に聞いた。
『うん…今から告白しようと思ってたところ』
『え…』少女は言葉が出なかった。あと恋敵がいることを知った。
2人の間にしばらく沈黙が流れた。
少女はその間、少年との約束を思い出していた。
(この場所はあの時とは偽りがあって、青春に影響させちゃだめな場所…。あと、友達の告白をやめさせたら罪になるし青春に影響させたことになる…)
少女はそう結論付けた。
しかし、少女は体と口が勝手に動いた。
『私が今からあの人に告白するの!』
少女は自分の頭の中とは違うことを言っていることに驚いた。
友達もたいそう驚いたようで目をくりくりさせていた。
『た、だめだよ!私が先に…!』
友達はそう言って抵抗したが、少女は被せて
『告白したもん勝ちでしょ、あと私の卵は4つもあるし』
『そ、そんな…私は5つある…』
『っ!!見せなさいよ!卵!ほんとに4つあるか確認するから!』
補足だが卵は想いが強ければ強いほど数が増える。つまりこの卵が青春の証であり卵を孵すのが青春の目的でもある。卵とは青春のことである。
プチッ、プチッ
卵が2つ潰れる音がした後、3つ卵が出てきた。
少女は卵を潰したことを知っていたが罵った。
『ほら3つじゃない、私の方が彼への想いが強いのよ』
友達はひたすら泣いている。
少女は心の中では悪びれていたが告白をしに体が動いた。
少女はなんなく好きな人に告白した。恋は実らなかったが卵は孵化した。卵からは元気な百足が産まれる。その百足が青春の悪い思い出を食べるのだ。
友達はその後告白し、見事恋は実ったようだ。
元気のない百足が産まれた。友達にとって青春に嫌な思い出はそれほど多くもなく元気な百足である必要がない。納得である。
少女はしばらく新しく後悔しながら白い象が迎えに来るのを待っていた。
しかし、それは一向に現れなかった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる