14 / 14
第1章
騒動の解決案 中編
しおりを挟む
「あのバカエルフの奴どこ行ったんだよ」
腹も立ちつもる。
怒りはあったが同時に内心の不安感。
彼女が先に先生につかまってしまうと今後どうなるのかは想像ついてしまう。
この世界へ呼び出した責任感もあるから彼女が痛い目には合ってほしくはない気持ちだ。
「第1校舎棟に来てみたけど、それらしいのはいないし、目撃したっていう人もいなさそうだよな」
そもそも講義中のこの校舎に目撃者がいるはずもない。
よもや、生徒に紛れ込んで講義を行うなんてことをしている?
あながち魔法でも使えばできそうなものである。だけど、過敏になっているこの状況下でそうなってしまえば悪目立ちも起こりそうだ。
(そんな雰囲気は起こってるようには見えない)
廊下を歩き進んでいく。
「おい」
「げっ」
まずいことに鬼頭先生に見つかってしまった。
今は講義中なのにこのような場所で道草を食ってさぼっている場所など彼女のような真面目を絵に描いた鬼教師が許してくれるはずもない。
怒り心頭にこちらに近づいてきた。
「おまえ、保健室に行った後に授業にもどらずこんな場所で何をしているんだ?」
「いや、ちょっと真藤先生に頼まれごとで不審者の捜索を」
「不審者? そのような話は聞いて――」
その時、校内アナウンスのコールの音が入った。
『現在、講義中の教師、並びに学生にお伝えします』
そのような初めのあいさつ文から伝えられてしまう。
ついに最悪の事態へと発展した。
「おまえが言っていたのはこれか」
「えっと……」
「お前が探す必要はない。先生が探すからお前は……」
という促しを他所に――
「鬼頭先生、今の放送聞きましたか? 我々も急いで一度職員室に戻りましょう」
「あ、案内先生、そうですね、ただその前に今ここにいる生徒を……あ、駄城! 待て!」
急ぐように彼女の怒りの声から逃れるように走る。
廊下の角を曲がって何かに衝突した。
「いぎゃっ」
「いったぁ~、なんですか」
目の前には何も見えない。
だけど、声だけは聞こえた。
それも身近から。何よりもその声は聞き覚えを感じる。
「イリューナさん?」
「っ!」
「イリューナさん、そこにいるのか?」
「…………」
スっと伸ばした手がふよんと柔らかいものに触れた。それを鷲掴みにした。
「捕まえた!」
「いぎゃぁあああああああ!」
女性とも思えない劈くような悲鳴。
手に伝わる感触はなんだろう、この妙にもちもちした感触。手ではないことは確かだ――
「へ?」
自身の身体は考えをまとめ始めていた段階で天井から真っ逆さまに落とされた。
「ぐへっ」
後頭部から床に叩い落される。
日々雪日に殴られてるのが幸運にも体の頑丈さを発揮した。
後頭部から落ちたのに死なずに済んだようだ。
「くっそっ、今の明らかにイリューナさんだ。イリューナさんこれ以上学校を暴れまわるな! それ以上暴れたら取り返しがつかないことになるんだぞ!」
「私はまだまだ冒険がしたいのでーす!」
声の下方向はもう離れていた。
「くそっ! また逃げたのか。でも、どこから……ん?」
なんとなく、妙に変な感じのが見えた。
先ほどイリューナの何かふくよかなものを触った手からビリビリと走るかのような光の線が廊下の先を辿る様に見えた。
「これなんだ?」
それに従うように走ると空き教室の扉がひとりでに開いた。
「そういうことか」
急いで自分はその空き教室の中へと入った。
その空き教室がまさか自分の部室だとは思わずに――
腹も立ちつもる。
怒りはあったが同時に内心の不安感。
彼女が先に先生につかまってしまうと今後どうなるのかは想像ついてしまう。
この世界へ呼び出した責任感もあるから彼女が痛い目には合ってほしくはない気持ちだ。
「第1校舎棟に来てみたけど、それらしいのはいないし、目撃したっていう人もいなさそうだよな」
そもそも講義中のこの校舎に目撃者がいるはずもない。
よもや、生徒に紛れ込んで講義を行うなんてことをしている?
あながち魔法でも使えばできそうなものである。だけど、過敏になっているこの状況下でそうなってしまえば悪目立ちも起こりそうだ。
(そんな雰囲気は起こってるようには見えない)
廊下を歩き進んでいく。
「おい」
「げっ」
まずいことに鬼頭先生に見つかってしまった。
今は講義中なのにこのような場所で道草を食ってさぼっている場所など彼女のような真面目を絵に描いた鬼教師が許してくれるはずもない。
怒り心頭にこちらに近づいてきた。
「おまえ、保健室に行った後に授業にもどらずこんな場所で何をしているんだ?」
「いや、ちょっと真藤先生に頼まれごとで不審者の捜索を」
「不審者? そのような話は聞いて――」
その時、校内アナウンスのコールの音が入った。
『現在、講義中の教師、並びに学生にお伝えします』
そのような初めのあいさつ文から伝えられてしまう。
ついに最悪の事態へと発展した。
「おまえが言っていたのはこれか」
「えっと……」
「お前が探す必要はない。先生が探すからお前は……」
という促しを他所に――
「鬼頭先生、今の放送聞きましたか? 我々も急いで一度職員室に戻りましょう」
「あ、案内先生、そうですね、ただその前に今ここにいる生徒を……あ、駄城! 待て!」
急ぐように彼女の怒りの声から逃れるように走る。
廊下の角を曲がって何かに衝突した。
「いぎゃっ」
「いったぁ~、なんですか」
目の前には何も見えない。
だけど、声だけは聞こえた。
それも身近から。何よりもその声は聞き覚えを感じる。
「イリューナさん?」
「っ!」
「イリューナさん、そこにいるのか?」
「…………」
スっと伸ばした手がふよんと柔らかいものに触れた。それを鷲掴みにした。
「捕まえた!」
「いぎゃぁあああああああ!」
女性とも思えない劈くような悲鳴。
手に伝わる感触はなんだろう、この妙にもちもちした感触。手ではないことは確かだ――
「へ?」
自身の身体は考えをまとめ始めていた段階で天井から真っ逆さまに落とされた。
「ぐへっ」
後頭部から床に叩い落される。
日々雪日に殴られてるのが幸運にも体の頑丈さを発揮した。
後頭部から落ちたのに死なずに済んだようだ。
「くっそっ、今の明らかにイリューナさんだ。イリューナさんこれ以上学校を暴れまわるな! それ以上暴れたら取り返しがつかないことになるんだぞ!」
「私はまだまだ冒険がしたいのでーす!」
声の下方向はもう離れていた。
「くそっ! また逃げたのか。でも、どこから……ん?」
なんとなく、妙に変な感じのが見えた。
先ほどイリューナの何かふくよかなものを触った手からビリビリと走るかのような光の線が廊下の先を辿る様に見えた。
「これなんだ?」
それに従うように走ると空き教室の扉がひとりでに開いた。
「そういうことか」
急いで自分はその空き教室の中へと入った。
その空き教室がまさか自分の部室だとは思わずに――
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる