ライバーな俺が大好きな声優アイドルと一緒に異世界へ召喚されてしまったので新しい世界で生きる方法を作りました。(改題しました

ryuu

文字の大きさ
4 / 45
第1章 異世界の勇者

異世界の町

しおりを挟む
  逃亡してから数分が経過している。
 俺は見知らぬ世界の見知らぬ国の街中で現在、迷い歩いていた。
 なんて無謀な行動をとったんだろうと自分の愚かさをいまさらながら悔いている。
 だって、あんな場所に長居したら本当に勇者稼業とか押し付けられそうだったんだもん。
 とはいえ、行く当てもなく放浪する。
 手持ちを確認すれば、持っているのはわずかなライブ装備一式だけだった。
 携帯電話でもあれば助かった思いだったがその願いは無残にも尽きた。
 あの神殿を飛び出したのにはしっかりとした意味もある。
 それは先に出ていった種村雪菜を探すことだ。
 俺のように異世界からの召喚者ならば目立ってるはずだと思ったが全くもって見つけることは困難だ。
 なぜならば、この町がとんでもなく広いことが想定外だった。
 正しくは錯覚性でそう見えているだけの可能性もある。
 この街に存在する建物はそれぞれが天高くまで聳え立つビルのような建造物ばかりだ。
 空の上で平然と浮遊した人々が建物と建物の間にできた歩道のような通り道を行き交い、時に店のような建物前で足を止めて買い物をする光景が窺えた。
 もちろん、地上だって存在するが主だった人々がほぼ空の上で生活をしている。

「魔法世界っていうか……SFみたいな街だな」

 建物の構造的外観は木造物が多いけれども中には鉄のような金属質な建物も存在している。
 どうやら、この魔法世界『イシュラナ』には鉄という物体も存在しているのはわかった。
 ただ、一つ気になる点は存在した。
 それはーー
 
「いろんな人種がいるみたいだけれど、活気がないな」


 人に生気が宿ってるように見られない。
 まるで、ロボットのように食材を買ったり、武器を買ったりしている人たち。
 無表情で何もかもがとり行われていて、戦々恐々とする。
 

「不気味ってもんじゃねぇぞ」

 人々がなぜそこまで無表情であるのかはなぞであるがこんな中にあのアイドルの種村雪菜がいればわかりそうなものだったが、ここまで広く見えてしまう奇妙な町では探すのも難しい。

「空を飛んでいる人たちにかわいい女見なかったですかって聞くか……って、それよく考えたら変態発言だし、どうやって聞くんだよ」

 町の人は9割空の上。
 地上にいる人たちはまるでホームレスのような恰好をした人ばかりで質問には抵抗がある。
 
「しかし、躊躇ってももう仕方ない……あきらめて聞くしかないか」

 近くの道に座ってブツブツうわごとを囁いている老人に近づいた。

「あの、ちょっとお聞きしてもよろしいですか?」
「…………」
「あ、あの!」
「……………」

 ゆっくりと顔を上げる老人。
 その顔を見たとき、思わず俺は喉を引きつらせた。
 顔半分がただれていた。
 戦時中の傷でもあるのだろうか、顔半分というか頬が古い火傷の痕で穴が開いていた。
 そのせいで奥歯がおもいっきり見えてしまっている。

「こ、ここで変わった格好をした人見ませんでしたか?」

 怖気づかず勢いで任せで質問する。
 自分で褒めたたえたいくらいだ。
 怖気づかずよくぞ言ったと。

「え」

 おもわぬ反応が老人から返ってきた。
 老人が質問に対して指をさしたのはこの俺だった。

「はい?」

 俺は自らの身なりを見た。
 痛いズボンに痛いTシャツ、その上にキャラ法被と腰にペンライト入ったホルスター。

 (あー、俺見るからにこの町で一番の変わった格好をした人だ)

 しかし、しょうがないだろう。ガチのライバー装備で異世界転生されたばかりだ。

「いやいや、俺以外にですよ!」
「…………」

 老人は首を横に振って手を振った。
 どうやら、あっち行けというサインだ。

「もうちょい先にでもあるいたのか? つか、この町どこまで続いているんだ?」

 普通ファンタジー小説とかの世界観ならば、一つの国の街は外壁とかに囲まれているのが一般的な世界だと俺は思っている。
 だから、この場所もそんな風に考えていたのだけれど予想は違った。
 高い建物が立ち並んだ町。
 高層ビル街にでもいるような気分。

「人の顔は暗いし、高層ビル街だから地上は真っ暗だし、種村さんは見つからないし、気分は最悪になる一方だな」

 その時、目の前に誰かが降り立った。

「なぁ、あんた妙な恰好をしているな。もしかして、さっき見た嬢ちゃんの知り合いとかか?」

 神様は俺を見捨てなかったと思う、恵がまさに天から舞い降りてきた。

「そう! そうなんだ! その人を探しているんだけどどこにいったか知らないか?」

 目の前の赤毛のローブを羽織った赤髪の女性は俺のことを値踏みするかのような視線を向けてくる。
 なんだ?

「あ、ソイツならさっきこのまま先に行ったところのギルドに向かってたぞ」
「ギルド?」
「どうやら、アンタここの街には始めてきたみたいに見えるし案内してやろうか?」
「え、マジでいいんですか?」
「ああ、いいさ」

 どうやら、この世界にもいい人はいたようで助かった。

「それより、アンタ名前は? アタシはジルっていうんだ」
「俺は霧山頭です」
「キリヤマトウ? モンスターみてぇな名前だな。ギャハハ」

 前言撤回。全然いい人じゃないようだ。

「案内いいですか?」
「あ、わるいな。いいぜ、ついてきな」

 俺はジルっていう女性に案内をされつつギルドへと向かった。
 その先でよもや危険が待ち受けているなんてこの時の俺は知る由もなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公 じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい …この世界でも生きていける術は用意している 責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう という訳で異世界暮らし始めちゃいます? ※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです ※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

処理中です...