ライバーな俺が大好きな声優アイドルと一緒に異世界へ召喚されてしまったので新しい世界で生きる方法を作りました。(改題しました

ryuu

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第1章 異世界の勇者

異世界の町

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  逃亡してから数分が経過している。
 俺は見知らぬ世界の見知らぬ国の街中で現在、迷い歩いていた。
 なんて無謀な行動をとったんだろうと自分の愚かさをいまさらながら悔いている。
 だって、あんな場所に長居したら本当に勇者稼業とか押し付けられそうだったんだもん。
 とはいえ、行く当てもなく放浪する。
 手持ちを確認すれば、持っているのはわずかなライブ装備一式だけだった。
 携帯電話でもあれば助かった思いだったがその願いは無残にも尽きた。
 あの神殿を飛び出したのにはしっかりとした意味もある。
 それは先に出ていった種村雪菜を探すことだ。
 俺のように異世界からの召喚者ならば目立ってるはずだと思ったが全くもって見つけることは困難だ。
 なぜならば、この町がとんでもなく広いことが想定外だった。
 正しくは錯覚性でそう見えているだけの可能性もある。
 この街に存在する建物はそれぞれが天高くまで聳え立つビルのような建造物ばかりだ。
 空の上で平然と浮遊した人々が建物と建物の間にできた歩道のような通り道を行き交い、時に店のような建物前で足を止めて買い物をする光景が窺えた。
 もちろん、地上だって存在するが主だった人々がほぼ空の上で生活をしている。

「魔法世界っていうか……SFみたいな街だな」

 建物の構造的外観は木造物が多いけれども中には鉄のような金属質な建物も存在している。
 どうやら、この魔法世界『イシュラナ』には鉄という物体も存在しているのはわかった。
 ただ、一つ気になる点は存在した。
 それはーー
 
「いろんな人種がいるみたいだけれど、活気がないな」


 人に生気が宿ってるように見られない。
 まるで、ロボットのように食材を買ったり、武器を買ったりしている人たち。
 無表情で何もかもがとり行われていて、戦々恐々とする。
 

「不気味ってもんじゃねぇぞ」

 人々がなぜそこまで無表情であるのかはなぞであるがこんな中にあのアイドルの種村雪菜がいればわかりそうなものだったが、ここまで広く見えてしまう奇妙な町では探すのも難しい。

「空を飛んでいる人たちにかわいい女見なかったですかって聞くか……って、それよく考えたら変態発言だし、どうやって聞くんだよ」

 町の人は9割空の上。
 地上にいる人たちはまるでホームレスのような恰好をした人ばかりで質問には抵抗がある。
 
「しかし、躊躇ってももう仕方ない……あきらめて聞くしかないか」

 近くの道に座ってブツブツうわごとを囁いている老人に近づいた。

「あの、ちょっとお聞きしてもよろしいですか?」
「…………」
「あ、あの!」
「……………」

 ゆっくりと顔を上げる老人。
 その顔を見たとき、思わず俺は喉を引きつらせた。
 顔半分がただれていた。
 戦時中の傷でもあるのだろうか、顔半分というか頬が古い火傷の痕で穴が開いていた。
 そのせいで奥歯がおもいっきり見えてしまっている。

「こ、ここで変わった格好をした人見ませんでしたか?」

 怖気づかず勢いで任せで質問する。
 自分で褒めたたえたいくらいだ。
 怖気づかずよくぞ言ったと。

「え」

 おもわぬ反応が老人から返ってきた。
 老人が質問に対して指をさしたのはこの俺だった。

「はい?」

 俺は自らの身なりを見た。
 痛いズボンに痛いTシャツ、その上にキャラ法被と腰にペンライト入ったホルスター。

 (あー、俺見るからにこの町で一番の変わった格好をした人だ)

 しかし、しょうがないだろう。ガチのライバー装備で異世界転生されたばかりだ。

「いやいや、俺以外にですよ!」
「…………」

 老人は首を横に振って手を振った。
 どうやら、あっち行けというサインだ。

「もうちょい先にでもあるいたのか? つか、この町どこまで続いているんだ?」

 普通ファンタジー小説とかの世界観ならば、一つの国の街は外壁とかに囲まれているのが一般的な世界だと俺は思っている。
 だから、この場所もそんな風に考えていたのだけれど予想は違った。
 高い建物が立ち並んだ町。
 高層ビル街にでもいるような気分。

「人の顔は暗いし、高層ビル街だから地上は真っ暗だし、種村さんは見つからないし、気分は最悪になる一方だな」

 その時、目の前に誰かが降り立った。

「なぁ、あんた妙な恰好をしているな。もしかして、さっき見た嬢ちゃんの知り合いとかか?」

 神様は俺を見捨てなかったと思う、恵がまさに天から舞い降りてきた。

「そう! そうなんだ! その人を探しているんだけどどこにいったか知らないか?」

 目の前の赤毛のローブを羽織った赤髪の女性は俺のことを値踏みするかのような視線を向けてくる。
 なんだ?

「あ、ソイツならさっきこのまま先に行ったところのギルドに向かってたぞ」
「ギルド?」
「どうやら、アンタここの街には始めてきたみたいに見えるし案内してやろうか?」
「え、マジでいいんですか?」
「ああ、いいさ」

 どうやら、この世界にもいい人はいたようで助かった。

「それより、アンタ名前は? アタシはジルっていうんだ」
「俺は霧山頭です」
「キリヤマトウ? モンスターみてぇな名前だな。ギャハハ」

 前言撤回。全然いい人じゃないようだ。

「案内いいですか?」
「あ、わるいな。いいぜ、ついてきな」

 俺はジルっていう女性に案内をされつつギルドへと向かった。
 その先でよもや危険が待ち受けているなんてこの時の俺は知る由もなかった。
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