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第3章 同盟
傭兵について
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「傭兵について知りたい」
「突然ですわね、勇者様。このような時間帯にレディーの寝室を訪れるや否や不作法ではございませんこと?」
「緊急を要する案件でもあったんでな」
「わかりましたわ。ですが、その件ならご自分の奴隷に命令でもして聞けばいいのではないと思うのですけど」
「俺は王女様の口から直接聞きたいんだ。王女様、あんた言ったよな。傭兵はならず者集団で縛りもないって」
「ええ。彼らは金さえあれば仕事を請け負う無法者です」
「だったら、烙印ってのは何だ?」
「はぁー、そのことですわね」
王女はまるで落胆でもしたような態度を見せ、部屋の中へと招き入れた。
王女の寝室は思ったようにゴージャス感あふれる部屋だった。
天蓋付きベットなどはじめてお目にした。
「それで、傭兵の烙印についてでしたわね」
「ああ」
「そもそも、この世界にいる傭兵は2種類おりますわ」
「2種類?」
「最初から傭兵になった無法者と元冒険者崩れの戦士または何かしらの役職にいた逸れ者」
「それらに何か違いがあるのかよ」
「大いにありますわ。最初から傭兵であった者は、無法者まさに金取りを主にしていますので道中に人を襲うことも厭わない所業もやっています。彼らは旅をしながらあらゆる場所を転々として非合法に貴族から仕事を率先して請け負うようなやり方をしています」
たとえはわかりにくいが彼女のいういい方から察した俺の中のイメージでは前者のいう傭兵は『山賊』というイメージが濃厚に根付いた。
「最初から傭兵だった八のイメージはわかったよ。それで、後者は?」
「元冒険者や何かの役職についていたものが『逸れた場合』特に異例な存在には剥奪の烙印というものが押されるのです」
「剥奪の烙印?」
「そうですね。罪人の印というべき証でしょうか」
「罪人」
「そうです。それを持ってると未来永劫職にはありつけない無法者の烙印の証になります。待つ道は一つしかありませんわ」
「傭兵か」
「そうですわ。逸脱者の烙印を持つ傭兵は良い言い方をすれば実力者の証でもありますがその実傭兵界隈でも嫌われ者でもありますわ。まさか、あのジルが逸脱者のほうだったとは私も驚きでしたわ」
彼女の落胆した意図がようやくわかった。
彼女は捕縛していた傭兵の存在が元々は高位の人物だった可能性を考えたので気づかなかった愚かさに落胆したのだ。
「じゃあ、何かの縛りとかいうわけはないのか?」
「縛りと言えば、烙印の傭兵は基本的には闇ギルドからしか仕事を請け負えないことが多々あるということくらいでしょう。烙印の傭兵はプライドも高く、脅迫、強奪などの行為は基本的に好かないと聞いていますわ」
すべての言葉に納得した。
「なあ、例えばの話その烙印が消えた傭兵はどうなるんだ?」
「両方の道を考えられますね。冒険者になるか傭兵としてそのまま生きるかですわ」
「それって、前者の傭兵とも何か違うのか?」
「最初から傭兵だったものとそのあたりは大差ありませんわ。ですが、最初から傭兵だったものは育ちが貧困育ちであるが故に冒険者にはなれないですわね。冒険者になるにも身分相応な条件もありますから」
「この世界に身分階級が存在していたのか」
「何をいまさらおっしゃいますの勇者様。一応、勇者様はこの世界では伯爵の地位とお考えでいいですわ」
「伯爵ってそれなりに上だったのか」
よくよく考えれば彼女のふるまいやこの世界には王族というものが存在しているのだから貴族階級が存在していてもおかしくはなかった。
街も裏道や表通りだけで雰囲気は違う。
民族階級も存在もしているのだろう。
「それで、お聞きしたいことは以上でありますの?」
「ああ、こんな時間に申し訳なかった。失礼するよ」
「まったく、不躾ですわよ勇者様。次回からはこういうことはお控えくださいまし」
「ああ」
俺は部屋を出ると改めてジルのことを考えた。
「あいつも元は貴族だった可能性が高いのだろうか」
そう思うのだった。
「突然ですわね、勇者様。このような時間帯にレディーの寝室を訪れるや否や不作法ではございませんこと?」
「緊急を要する案件でもあったんでな」
「わかりましたわ。ですが、その件ならご自分の奴隷に命令でもして聞けばいいのではないと思うのですけど」
「俺は王女様の口から直接聞きたいんだ。王女様、あんた言ったよな。傭兵はならず者集団で縛りもないって」
「ええ。彼らは金さえあれば仕事を請け負う無法者です」
「だったら、烙印ってのは何だ?」
「はぁー、そのことですわね」
王女はまるで落胆でもしたような態度を見せ、部屋の中へと招き入れた。
王女の寝室は思ったようにゴージャス感あふれる部屋だった。
天蓋付きベットなどはじめてお目にした。
「それで、傭兵の烙印についてでしたわね」
「ああ」
「そもそも、この世界にいる傭兵は2種類おりますわ」
「2種類?」
「最初から傭兵になった無法者と元冒険者崩れの戦士または何かしらの役職にいた逸れ者」
「それらに何か違いがあるのかよ」
「大いにありますわ。最初から傭兵であった者は、無法者まさに金取りを主にしていますので道中に人を襲うことも厭わない所業もやっています。彼らは旅をしながらあらゆる場所を転々として非合法に貴族から仕事を率先して請け負うようなやり方をしています」
たとえはわかりにくいが彼女のいういい方から察した俺の中のイメージでは前者のいう傭兵は『山賊』というイメージが濃厚に根付いた。
「最初から傭兵だった八のイメージはわかったよ。それで、後者は?」
「元冒険者や何かの役職についていたものが『逸れた場合』特に異例な存在には剥奪の烙印というものが押されるのです」
「剥奪の烙印?」
「そうですね。罪人の印というべき証でしょうか」
「罪人」
「そうです。それを持ってると未来永劫職にはありつけない無法者の烙印の証になります。待つ道は一つしかありませんわ」
「傭兵か」
「そうですわ。逸脱者の烙印を持つ傭兵は良い言い方をすれば実力者の証でもありますがその実傭兵界隈でも嫌われ者でもありますわ。まさか、あのジルが逸脱者のほうだったとは私も驚きでしたわ」
彼女の落胆した意図がようやくわかった。
彼女は捕縛していた傭兵の存在が元々は高位の人物だった可能性を考えたので気づかなかった愚かさに落胆したのだ。
「じゃあ、何かの縛りとかいうわけはないのか?」
「縛りと言えば、烙印の傭兵は基本的には闇ギルドからしか仕事を請け負えないことが多々あるということくらいでしょう。烙印の傭兵はプライドも高く、脅迫、強奪などの行為は基本的に好かないと聞いていますわ」
すべての言葉に納得した。
「なあ、例えばの話その烙印が消えた傭兵はどうなるんだ?」
「両方の道を考えられますね。冒険者になるか傭兵としてそのまま生きるかですわ」
「それって、前者の傭兵とも何か違うのか?」
「最初から傭兵だったものとそのあたりは大差ありませんわ。ですが、最初から傭兵だったものは育ちが貧困育ちであるが故に冒険者にはなれないですわね。冒険者になるにも身分相応な条件もありますから」
「この世界に身分階級が存在していたのか」
「何をいまさらおっしゃいますの勇者様。一応、勇者様はこの世界では伯爵の地位とお考えでいいですわ」
「伯爵ってそれなりに上だったのか」
よくよく考えれば彼女のふるまいやこの世界には王族というものが存在しているのだから貴族階級が存在していてもおかしくはなかった。
街も裏道や表通りだけで雰囲気は違う。
民族階級も存在もしているのだろう。
「それで、お聞きしたいことは以上でありますの?」
「ああ、こんな時間に申し訳なかった。失礼するよ」
「まったく、不躾ですわよ勇者様。次回からはこういうことはお控えくださいまし」
「ああ」
俺は部屋を出ると改めてジルのことを考えた。
「あいつも元は貴族だった可能性が高いのだろうか」
そう思うのだった。
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