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ガルノ公国の章
5.
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終わりに、あったのは無。
削られた海面が補充される。ビビもパーナも、口をあんぐり開けている。
「こ……こんな力……魔王!」
「スッゴ。爆発っていうか、次元が違うものね……」
「余の全力だ」
エルデネスが戻ってくる。
「まずは、戦争を決着させなくてはな。ガルノ公国は、どうする」
「好きにしてくれ」
「パーナ様。でも、仕方ないよね……」
「降伏。それしかないさ。一瞬でこの島を消してくる相手に、出来る事なんてないよ」
「よろしい。これに、降伏署名を。国の代表は……」
「あー、まあ、何とかするよ」
パーナが、肩をすくめた。
「今日は、驚きっぱなし。いや、他の国の話も聞いていたんだけどね。……でも、いつか追い付いて見せるさ。人生は目標だ」
「ふむ。その発言は楯突きを意味するが……」
エルデネスは首を傾げた後、フッと笑った。
「まあ、良かろう。そしてビビ、約束通り」
「勿論!」
ビビは、胸を叩いた。
「とんでもない力を持ってるんだね、魔王!喜んでついて行くよ!貴方について行けば、もっとすごい爆発が見られそう!」
「フッ。見る景色に景色は退屈しないさ。余が約束する」
エルデネスが、ビビの横腹にそっと触れながら、パーナを見る。
「ではな、また様子を見に来るぞ。変人達よ」
「な──」
声をあげかけたビビと共に、エルデネスが消える。
「変人、ね」
パーナは、一人、頭の後ろで腕を組んだ。
「さーて、どうしようかな。途方もないけど、いや、だからこそ、ワクワクしてきた」
収納玉内、エルデネスの城。
今回、エルデネスは、門の内側に帰った。
「!」
アリスが、それを見る。何かをしていたのだろう。
「へ?何これ、すっご、お城だあ……」
「余の城だ。好きに暮らせ」
「エルデネス!」
アリスが、つかつか歩いてくる。
「その子!ガルノ公国の子ね!ついに公国まで手にかけたの!貴方って人は!」
「わ!すっご……知ってます!エイレン王国のアリス様ですよね!」
ビビは口に手を当てて言うと、エルデネスを見た。
「アリス様も?やっぱり規格外だよ、魔王……」
「……?懐柔されてる……?」
アリスが首を傾げる。
そして、ビビに事情を聞いた。しばらく言葉を交わしていたが、彼女はみるみる上気し、
「あ、貴女!いや、そのパーナって男も!何よそれ、そんな事で易々と!」
ビビの胸倉を掴んだ。
「民は、国はどうなるの!?遊びじゃないのよ!?」
「止めたまえ」
エルデネスが、鋭く言う。
「それぞれの考えがあるものだ。話はついている。分からぬと思っても、否定するものではない」
「……ッ」
削られた海面が補充される。ビビもパーナも、口をあんぐり開けている。
「こ……こんな力……魔王!」
「スッゴ。爆発っていうか、次元が違うものね……」
「余の全力だ」
エルデネスが戻ってくる。
「まずは、戦争を決着させなくてはな。ガルノ公国は、どうする」
「好きにしてくれ」
「パーナ様。でも、仕方ないよね……」
「降伏。それしかないさ。一瞬でこの島を消してくる相手に、出来る事なんてないよ」
「よろしい。これに、降伏署名を。国の代表は……」
「あー、まあ、何とかするよ」
パーナが、肩をすくめた。
「今日は、驚きっぱなし。いや、他の国の話も聞いていたんだけどね。……でも、いつか追い付いて見せるさ。人生は目標だ」
「ふむ。その発言は楯突きを意味するが……」
エルデネスは首を傾げた後、フッと笑った。
「まあ、良かろう。そしてビビ、約束通り」
「勿論!」
ビビは、胸を叩いた。
「とんでもない力を持ってるんだね、魔王!喜んでついて行くよ!貴方について行けば、もっとすごい爆発が見られそう!」
「フッ。見る景色に景色は退屈しないさ。余が約束する」
エルデネスが、ビビの横腹にそっと触れながら、パーナを見る。
「ではな、また様子を見に来るぞ。変人達よ」
「な──」
声をあげかけたビビと共に、エルデネスが消える。
「変人、ね」
パーナは、一人、頭の後ろで腕を組んだ。
「さーて、どうしようかな。途方もないけど、いや、だからこそ、ワクワクしてきた」
収納玉内、エルデネスの城。
今回、エルデネスは、門の内側に帰った。
「!」
アリスが、それを見る。何かをしていたのだろう。
「へ?何これ、すっご、お城だあ……」
「余の城だ。好きに暮らせ」
「エルデネス!」
アリスが、つかつか歩いてくる。
「その子!ガルノ公国の子ね!ついに公国まで手にかけたの!貴方って人は!」
「わ!すっご……知ってます!エイレン王国のアリス様ですよね!」
ビビは口に手を当てて言うと、エルデネスを見た。
「アリス様も?やっぱり規格外だよ、魔王……」
「……?懐柔されてる……?」
アリスが首を傾げる。
そして、ビビに事情を聞いた。しばらく言葉を交わしていたが、彼女はみるみる上気し、
「あ、貴女!いや、そのパーナって男も!何よそれ、そんな事で易々と!」
ビビの胸倉を掴んだ。
「民は、国はどうなるの!?遊びじゃないのよ!?」
「止めたまえ」
エルデネスが、鋭く言う。
「それぞれの考えがあるものだ。話はついている。分からぬと思っても、否定するものではない」
「……ッ」
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