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自分に負けない!②
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組伏せ、喘がせ、泣かせ、蹂躙する。
半インキュバス化したレックスの精力はそれはもう凄まじいものであった。魔眼を使ったヴァネッサすら再起不能にし、再び大人化したサフィアまでもが倒れ、もはや残るのはアイヴィだけであった。
「レックス様、戻ってきてください。どうか……」
暴走したレックスは力に任せてアイヴィを押し倒して蹂躙していた。だが、既に2人の強力なサキュバスと交わったためか、その勢いは少々だが失われていた。
「レックス様……! レックス様……!」
暴走するレックスに迷いが現れたのか、動きを止めて頭を抱えて苦しみだす。
彼の心の中で、インキュバスとして形成され始めた人格と、元々のレックスが対峙しあう。暗い闇の中でもがき苦しみながら抗うレックスと、冷や汗を流しながらも薄ら笑いを浮かべるインキュバスの人格。
「どうだ? 気持ちいいだろう? このままインキュバスになれば、この家も領地も思いのままだ」
――ああ、気持ちいいよ。でも、でも……!
快楽に、悦楽の波にレックスは必死で抗う。自分の中に形成されつつあるもう一つの人格へ抵抗し、どうにか押し戻す。そして、自分の精力と共にアイヴィへとその存在を全て押し流そうとする。
「なぜ邪魔をする? 俺に身を任せれば永遠に快楽が得られるんだぞ!?」
――出ていけ! 僕はアイヴィ達を苦しめてまでの快楽なんていらない!
アイヴィに精力を吸われ、インキュバスの人格が崩壊し始める。
「くっ、ぐぅ……!? だ、だめ、だ……! このままではアイヴィに、俺の人格と精力が吸われる……!」
――ボクは、ボクは自分にも負けない!
短い悲鳴の後、インキュバスの人格が完全にレックスの中から消え去った。精力の放出と共に。
その体から精力が最後の一滴ほどまで奪われた後、その体はがくりと脱力してアイヴィにのしかかるように倒れた。3人のサキュバスが、息も絶え絶えの状態で彼の様子を見守る。
「レックス、様……?」
「……ごめん、心配かけた」
「お帰りなさいませ、レックス様」
「うん……ただいま」
互いにもう体を動かすだけの力は残っていなかった。4人は安心と共に意識を手放し、泥のように眠りにつくのだった。
そして後日……。
「ああっ! だからもう! 応援しに来てるの!? 邪魔しに来てるの!?」
「ふれっふれっ♡レックス様♡頑張れ頑張れレックス様♡」
「ねぇアイヴィ。だからその甘い声、無表情でどうやって出せるの!?」
レックスの日課である剣術修行の最中、やはりチアリーダーの格好になって彼を応援する3人のサキュバスメイドがいた。
たゆんたゆんと揺れる胸、足を上げる度に見えるパンツ、手に持ったポンポンを振る度にちらりと見える奇麗な脇。彼からすれば、どう考えても応援ではなく邪魔である。
「それそれ~チラリズム!」
「サフィアもパンツ見せるな! ――!? 履いてない!?」
「それじゃあもっと頑張るように、お姉ちゃん魔眼の効果で……」
「ヴァネッサそれはやめて! 絶対やめて!」
賑やかに庭で騒ぐ4人の姿を、家の中から領主とマーガレットが暖かい目で見守っていた。
「あぁ! もう! ボクはサキュバスメイドなんかに絶対負けないからな!」
――は? ボクはサキュバスメイドに負けないが? ~強い貴族がエッチな誘惑に絶対に負けない日常~
おしまい
半インキュバス化したレックスの精力はそれはもう凄まじいものであった。魔眼を使ったヴァネッサすら再起不能にし、再び大人化したサフィアまでもが倒れ、もはや残るのはアイヴィだけであった。
「レックス様、戻ってきてください。どうか……」
暴走したレックスは力に任せてアイヴィを押し倒して蹂躙していた。だが、既に2人の強力なサキュバスと交わったためか、その勢いは少々だが失われていた。
「レックス様……! レックス様……!」
暴走するレックスに迷いが現れたのか、動きを止めて頭を抱えて苦しみだす。
彼の心の中で、インキュバスとして形成され始めた人格と、元々のレックスが対峙しあう。暗い闇の中でもがき苦しみながら抗うレックスと、冷や汗を流しながらも薄ら笑いを浮かべるインキュバスの人格。
「どうだ? 気持ちいいだろう? このままインキュバスになれば、この家も領地も思いのままだ」
――ああ、気持ちいいよ。でも、でも……!
快楽に、悦楽の波にレックスは必死で抗う。自分の中に形成されつつあるもう一つの人格へ抵抗し、どうにか押し戻す。そして、自分の精力と共にアイヴィへとその存在を全て押し流そうとする。
「なぜ邪魔をする? 俺に身を任せれば永遠に快楽が得られるんだぞ!?」
――出ていけ! 僕はアイヴィ達を苦しめてまでの快楽なんていらない!
アイヴィに精力を吸われ、インキュバスの人格が崩壊し始める。
「くっ、ぐぅ……!? だ、だめ、だ……! このままではアイヴィに、俺の人格と精力が吸われる……!」
――ボクは、ボクは自分にも負けない!
短い悲鳴の後、インキュバスの人格が完全にレックスの中から消え去った。精力の放出と共に。
その体から精力が最後の一滴ほどまで奪われた後、その体はがくりと脱力してアイヴィにのしかかるように倒れた。3人のサキュバスが、息も絶え絶えの状態で彼の様子を見守る。
「レックス、様……?」
「……ごめん、心配かけた」
「お帰りなさいませ、レックス様」
「うん……ただいま」
互いにもう体を動かすだけの力は残っていなかった。4人は安心と共に意識を手放し、泥のように眠りにつくのだった。
そして後日……。
「ああっ! だからもう! 応援しに来てるの!? 邪魔しに来てるの!?」
「ふれっふれっ♡レックス様♡頑張れ頑張れレックス様♡」
「ねぇアイヴィ。だからその甘い声、無表情でどうやって出せるの!?」
レックスの日課である剣術修行の最中、やはりチアリーダーの格好になって彼を応援する3人のサキュバスメイドがいた。
たゆんたゆんと揺れる胸、足を上げる度に見えるパンツ、手に持ったポンポンを振る度にちらりと見える奇麗な脇。彼からすれば、どう考えても応援ではなく邪魔である。
「それそれ~チラリズム!」
「サフィアもパンツ見せるな! ――!? 履いてない!?」
「それじゃあもっと頑張るように、お姉ちゃん魔眼の効果で……」
「ヴァネッサそれはやめて! 絶対やめて!」
賑やかに庭で騒ぐ4人の姿を、家の中から領主とマーガレットが暖かい目で見守っていた。
「あぁ! もう! ボクはサキュバスメイドなんかに絶対負けないからな!」
――は? ボクはサキュバスメイドに負けないが? ~強い貴族がエッチな誘惑に絶対に負けない日常~
おしまい
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