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第15話 某国製品の説明書ってこんなカンジ at 1995/4/8
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「……ん? 新しい『メモ』があるぞ? こんなの書いた覚えないんだけど……んんん??」
僕は、土・日と二日間かけて状況の整理と今後の方針を立てることに決め、手始めとして時巫女・セツナのアドバイスに従ってスマホを調べている最中に、偶然それを見つけたのだった。
『ようこそ、リトライ者!
これははじめてリトライを体験されるあなただけのメッセージ。
いくつかの重要事項を書いてますので、必ずお読みなりなさい。
【注意:リトライするにあたって禁止事項】
・過去の歴史上、死ぬ運命にある誰かを救命するのは不可能です。
・過去の歴史上、なる予定の事件から回避することは不可能です。
・過去の歴史上、まだない新技術を新開発することは不可能です。
困ったあなたを救うそれは『DRR』!
『DRR』は未来あなたと過去あなたの違いを明確に数字で示すものですから実際正しい!
違いが一〇〇価を超えた時、それは危険です。ならば一〇〇価を超えないべきだと思いませんか? その手順として『DRR』は過去あなたの選択肢をここに提示します。そしてあなたは選びなさい。結果、一〇〇価を超えないのが見えるでしょう。安全! 安心!
ごきげんよう、リトライ者! よいリトライを!』
……ごきげんよう、じゃねえよ。
誰だよ、僕の命綱になるかもしれない大事なマニュアルを、自動翻訳に一任した馬鹿野郎は。
曰く、『リトライ』の成否のカギを握っている、というこのスマホをあちこち調べてみた結果、その他にもいろいろわかったことがあったので、あわせてここらで整理するとしよう。
まずはじめに、これは正真正銘僕の持っていたスマホだということだ。昨年末に販売開始されたばかりの最新型のGapple社製My-Phone。定価一〇万にはさすがに震えた。
けれど、中身は変化してしまっていた。データは消去こそされていなかったものの、すべてアクセスができない状態だ。これが一時的なものなのかそうでないのか、現時点では不明だ。
一方アプリはというと、『カレンダー』『時計』『メモ』『カメラ』だけが残っていて、代わりに見たことのないアナログの速度計のようなデザインのアイコンを見つけた。それがさっき出てきた『DRR』だ。しかし、さすがに怪しすぎるので、まだ起動まではしていない。
「『DRR』は未来と過去の違いを明確に数字で示す、か。過去の選択を表示する、とも書いてある。そして、数値が一〇〇を超えると危険、と。あとは実際に使ってみるしかないか……」
いや、今はまだやめておこう。
そのうち嫌でも使うことになりそうだし、そんなに焦る必要も今のところはなさそうだし。
ついでにいうと『僕からは呼び出せない』理由もこれで判明したわけだ。なぜなら、肝心な『電話』アプリがない。電波状況が『圏外』なのに連絡できる、ってのはツッコミどころ満載だけど無視しておこう。なお、この当時はまだ2G通信の時代で、携帯電話なんて一般消費者が気安く手にできるようなシロモノではなかったし、PHSもまだ存在すらしていなかった。
「っていうか、アイツはなんで……。いやいや、そもそもアイツは一体何者なんだよ……」
そもそもの話、電話口で聞いた音の響きやイントネーションから、僕は勝手に『トキミコ』イコール『時巫女』なのだと解釈したのだけれど、はたして本当にそうなのだろうか?
「『時巫女』、つまり『時に仕える女』……。そうだと考えた方がしっくりくるんだけど」
そうかもしれないし、違うかもしれない。『セツナ』って名前からは中二病臭がぷんぷんするし、『トキミコ』なんて苗字は今まで聞いたことがない。となると、偽名の可能性は高い。第一、僕をこんな目に遭わせているアイツが嘘をついていない保証なんてどこにもないのだ。
ただ一つ、確かなこと。
「それだけは決まってる。時巫女・セツナは僕の味方なんかじゃない、ってことだ」
僕は、土・日と二日間かけて状況の整理と今後の方針を立てることに決め、手始めとして時巫女・セツナのアドバイスに従ってスマホを調べている最中に、偶然それを見つけたのだった。
『ようこそ、リトライ者!
これははじめてリトライを体験されるあなただけのメッセージ。
いくつかの重要事項を書いてますので、必ずお読みなりなさい。
【注意:リトライするにあたって禁止事項】
・過去の歴史上、死ぬ運命にある誰かを救命するのは不可能です。
・過去の歴史上、なる予定の事件から回避することは不可能です。
・過去の歴史上、まだない新技術を新開発することは不可能です。
困ったあなたを救うそれは『DRR』!
『DRR』は未来あなたと過去あなたの違いを明確に数字で示すものですから実際正しい!
違いが一〇〇価を超えた時、それは危険です。ならば一〇〇価を超えないべきだと思いませんか? その手順として『DRR』は過去あなたの選択肢をここに提示します。そしてあなたは選びなさい。結果、一〇〇価を超えないのが見えるでしょう。安全! 安心!
ごきげんよう、リトライ者! よいリトライを!』
……ごきげんよう、じゃねえよ。
誰だよ、僕の命綱になるかもしれない大事なマニュアルを、自動翻訳に一任した馬鹿野郎は。
曰く、『リトライ』の成否のカギを握っている、というこのスマホをあちこち調べてみた結果、その他にもいろいろわかったことがあったので、あわせてここらで整理するとしよう。
まずはじめに、これは正真正銘僕の持っていたスマホだということだ。昨年末に販売開始されたばかりの最新型のGapple社製My-Phone。定価一〇万にはさすがに震えた。
けれど、中身は変化してしまっていた。データは消去こそされていなかったものの、すべてアクセスができない状態だ。これが一時的なものなのかそうでないのか、現時点では不明だ。
一方アプリはというと、『カレンダー』『時計』『メモ』『カメラ』だけが残っていて、代わりに見たことのないアナログの速度計のようなデザインのアイコンを見つけた。それがさっき出てきた『DRR』だ。しかし、さすがに怪しすぎるので、まだ起動まではしていない。
「『DRR』は未来と過去の違いを明確に数字で示す、か。過去の選択を表示する、とも書いてある。そして、数値が一〇〇を超えると危険、と。あとは実際に使ってみるしかないか……」
いや、今はまだやめておこう。
そのうち嫌でも使うことになりそうだし、そんなに焦る必要も今のところはなさそうだし。
ついでにいうと『僕からは呼び出せない』理由もこれで判明したわけだ。なぜなら、肝心な『電話』アプリがない。電波状況が『圏外』なのに連絡できる、ってのはツッコミどころ満載だけど無視しておこう。なお、この当時はまだ2G通信の時代で、携帯電話なんて一般消費者が気安く手にできるようなシロモノではなかったし、PHSもまだ存在すらしていなかった。
「っていうか、アイツはなんで……。いやいや、そもそもアイツは一体何者なんだよ……」
そもそもの話、電話口で聞いた音の響きやイントネーションから、僕は勝手に『トキミコ』イコール『時巫女』なのだと解釈したのだけれど、はたして本当にそうなのだろうか?
「『時巫女』、つまり『時に仕える女』……。そうだと考えた方がしっくりくるんだけど」
そうかもしれないし、違うかもしれない。『セツナ』って名前からは中二病臭がぷんぷんするし、『トキミコ』なんて苗字は今まで聞いたことがない。となると、偽名の可能性は高い。第一、僕をこんな目に遭わせているアイツが嘘をついていない保証なんてどこにもないのだ。
ただ一つ、確かなこと。
「それだけは決まってる。時巫女・セツナは僕の味方なんかじゃない、ってことだ」
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